劇場公開日 2025年10月24日

「エグい、切ない、キャスティングいい」愚か者の身分 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 エグい、切ない、キャスティングいい

2025年10月27日
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まったくどんな話か知らなかったが想像以上にエグくて怖い。北野武の映画は映画的に怖面白いのだけど、これは映画的かどうかはわからないが何がどうなるか不明なところもあって油断できず、その緊張が最後まで持続する。原作に近いのだろうか。

また、キャスティングが素晴らしい。好きな役者が一斉に集まってる感じで、北村匠海は役的にもドンピシャ。しかし本当に器用な役者だな。綾野剛は『横道世之介』辺りの新鮮さがある。綾野剛は男友達(特に後輩)と戯れるのがいいのがよくわかった。林裕太はもらわれてきた子犬のようでほんとかわいいし。あと敢えて言わぬがおじさま方がとてもいい。ロケーションも新宿でよくぞ、というところで踏ん張っている。

ただ、同じネタ&原作を、欲を言えば、、若き日のスコセッシみたいなのが撮ってたらな、とかを思ったりしてしまうが、でも永田監督ならではのウェットというか、情緒というか叙情というか、橋からみえる川に捨てられた自転車とシャツ、見下ろしてる男の背後の光と風(ラストカットにも繋がる)、この辺が日本人のドラマとして良かった。

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