「あんぱん、最終回まで見たけれど」愚か者の身分 みる子さんの映画レビュー(感想・評価)
あんぱん、最終回まで見たけれど
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この映画1本ほどには心動かされなかった。北村匠海、髪を染め、すっかり自由になって。もちろん映画のほうが前だろうけど、等身大の若者を自然に演じていた。
やっていることは悪なのに、後輩に指導までするのに、見るからに哀しい。心が穢れていないせいか。亡くした弟と、弟のような後輩への無償の愛。お金では手に入れられないもの。タクヤはそれをおばあさんからかろうじて与えられたらしい。
怖かったけれど、これで安全圏に逃れられるのか、それは一向にわからないが、タクヤと梶谷のラストはよかった。
マモルは、金の入ったリュックを確か道端に置き、川を眺めていたけれど、これからどこへ行くのか。暗転が気になる。
中年になった綾野剛。研ぎ澄まされた若い頃の繊細な印象はすでになく、温かく、情けない。いい男になったなあ。ほとんど声の演技の木南晴夏演じる由衣夏に愛されるのもわかる。
陰の主役として煮付け、冷凍、煮付けと3登場する鯵がいい味を出している。
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ひなさんのコメント
2025年10月29日
みる子さま、初めまして🙂
グロ耐性ゼロの私がギリOKだったのは、女性監督と女性原作者の、母性のような包容力を感じたからだと思います。
最後の刑事がパパ活焼肉の囮捜査官だったのは、最高の伏線回収でした。
「賢者の贈り物」のようなラストと、エンディングの「人間讃歌」に泣きました🥲
原作は3人の3年後を書いた続編「愚か者の疾走」が、11月11日に出版されます🫡

