「じんわりと胸に落ちてくる。。。」愚か者の身分 れっどべるべっどケーキさんの映画レビュー(感想・評価)
じんわりと胸に落ちてくる。。。
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ジワジワくる作品でした。
今回は北村匠海さんが、梶谷(綾野剛さん)からもらったものをそのままマモル(鈴木さん)にgive している。
と映画鑑賞前の舞台挨拶で仰っていたので、 【彼らの繋がり】をポイントに鑑賞しました。
歌舞伎町のあのキラキラとしたネオンは物理的には明るいのにどこか闇があり、その中で笑っているマモルとタクヤがどうにも切なく見える。
その光と闇の対比が不気味でリアルな感じがしました。
タクヤ、マモル、梶谷の3人のことを知れば知るほど彼らの繋がりがいかに互いを支えているかを思い知らされる。その繋がりはすぐに切れてしまいそうな細い糸のようだけど残念ながらそれこそが彼らの人生そのもので、それが一番大事な繋がりにも見えるし、それしかないからそこにしがみついているように見える。
この繋がりは彼らにとってとても繊細で奇跡のようなものなのだろうなと感じました。
製作陣が作品を通して写した世界はおそらく存在していてそんな人生を生きている人たちがいるというのも鑑賞中に思い起こされました。実際の歌舞伎での撮影のため、役者陣もこの闇で実際に生きる人々も目の当たりにしていると思います。
結果、ただの悪足掻きに終わるかも知れないけれど、どうか1日でも長く、この少しの笑顔が続けばいいなと思います。
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