主人公のレビュー・感想・評価
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見知られた乗客
とある男優が映画賞の授賞式に出席するためにデリーまで向かう寝台車の車内のみで映画は展開する。その間に俳優の過去の回想や見た夢、他の乗客の人間模様を織り交ぜていく。「リスボン特急」や「カナディアン・エクスプレス」だともっとサスペンスやらアクションがあるのだが、そこまで派手な演出はない。主人公が酔っ払ってレールを見ているシーンが一番冷や冷やした。
インド映画は超絶美人がわんさか出てくるので、誰が誰なのか混乱してくる時がある。セングプタを演じた女優は文豪タゴールの親戚らしい。
劇中で言及される内容から推察すると、主人公が映画で演じているキャラクターは、何でもできる万能の(加山雄三が若大将シリーズで演じたような)スーパースターらしい。労働争議に関与するのを避けたり、女性スキャンダルを恐れたり、パブリック・イメージをやたら気にするのも、さもありなんという感じ。
体調が悪いとのことでずっと二段ベッドの上から見ている少女は、「甘い生活」のラストでマルチェロ・マストロヤンニに何かを伝えようとする少女を思い起こさせた。
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