臆病者のレビュー・感想・評価
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とびらは常に開いている。
1965年。サタジット・レイ監督。主人公が旅行中にタクシーが故障して困っていると、地元で茶畑を経営する男が泊めてくれるという。行ってみると、その男の妻は学生時代に別れた恋人だった、、、という話。
あと一歩の勇気を出せなかったばかりに最愛の人と別れる羽目になった男が、偶然再会した女性に愛を告白するが、未練ばかりの男に対して、女性はすでに新しい生活を順調に送っている。うまくいくわけがないのだが、それだけでなく、最後に駅にやってくる女性が睡眠薬を取り戻す場面で女性にもいろいろあることがほのめかされて、なんとも切ない。
男と女性が一つの部屋にいるとき、ドアが半開きだったり、窓が半開きだったりしている。行き詰まっているのは男だけで、女性には別の道が開かれているように見える。
「チャルラータ」「ビッグ・シティ」と一緒に見ると、3作に主演しているマドビ・ムカージーの怒りの表情(ぎゅっと眉毛を寄せる)がすばらしい。
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