兄を持ち運べるサイズにのレビュー・感想・評価
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泣きすぎて頭痛くなった
予告から気になり、原作は手に取るものの
まだ読んではおりませんが
先に映画を観て良かったのではないかと思っています。
死がテーマですが、重苦しさはなく
ユーモアと愛情と時々憎しみがスパイスになった感じで
ダメダメな兄貴(オダギリジョー)なんだけども
作家の妹の本が何冊も本棚にあったり、
幼少期の頃の家族写真が飾ってあったり、
別れた妻と娘の写真が飾ってあったりと
書きながらまた泣きそうです。
憎みきれない愛しい家族…
救えなかったのは自分のせいかと苦悩する妹や息子
いやもう嗚咽状態でした。
あまり話題になっていないのでしょうか。
ぜひ一人でも多くの方に観て欲しい家族の愛の物語です。
オダジョーが良い
それぞれの価値観とそれぞれの感じ方、そして人と関わり変わること
いい映画でした。生前はわがままで身勝手、金をせびるだけの兄。訃報を受け、行ってみるとゴミ屋敷状態の部屋。腹の立つことばかりだけど、後始末をしながら、加奈子の言葉で兄の人生を振り返ってみると、そこには違う兄がいた。僕たちは先入観や決めつけでついつい人を判断したり、自分の考えに固執したりする。でも、違った目線で、違った角度で見直すとまた別の事実に気がつくこともある。そんな心の柔らかさを感じる映画だった。今の世の中、他人の意見を聞かず我を通す人、自分と違った意見を持った人を誹謗中傷する人…排外的な人たちや意見が多い。でも、自分が間違いないと信じることも実は一面的な見方であるかもしれないことを忘れてはいけない。
そんな気持ちで兄の人生をたどってみると、気づかなかったことに気づき、別の兄に出会うことができた。金をせびり、どうしようもない兄も現実かもしれないけど、そうでない兄もいたことが大事。それに気がつくと、とんでもないメールが愛おしくなってくる。温かい気持ちになる映画だった。
原作は読んでいませんが、映像でしか表現できない部分があって、映画の良さを感じさせてくれる作品だった。言葉の表現ではしづらいことも、映像で感じさせることによって、心に染み入ることはよくある。この映画もそんな感じがした。いきなり東北に行ってしまう、ピアノ、湯沸かし器、募金…特によかったのが、終わり近くのシーンで、きれいに片付けた兄のアパートで、自分の一番好きな兄にそれぞれが会いに行く場面。三人が並んで、どうぞみたいな、そのシーンが温かくて、そしてアパートのドアがまるでタイムマシンの入り口か、どこでもドアみたいに感じられ、それぞれが兄をどう受け止めているかが伝わり、自分としては印象に残るワンシーンでした。
海の上の麒麟
スクリーンデビューの青山姫乃さん
思い出は美化されるのだろうか
オダギリジョーさんが好きでそれ目当てで
観に行ったが柴咲コウさんと満島ひかりさんの映画だった
特に柴咲コウさんの演技が素晴らしかった
原作はノンフィクションだが実際の兄は映画で描かれている以上に相当酷かったそう
それを中野量太監督兼脚本でここまで
感動出来る作品に仕上げているのは監督の力量なんでしょう
一点疑問だったのは終盤で引き払う直前の
兄の住んでいたアパートへ4人で訪れた時、
満里奈は車に残って降りなかったですよね
あれは何故なんでしょう?
→「映画チャンネル」の中野量太監督への
インタビューに詳しく書いてありました
12/5(金)シネプレックス幸手18:40~再観賞
普段は感情を表に出さない中学生の娘も涙ぐんでいました
多感な年頃に映画を観ることで感情を育むことは大切だと思います
映画ってサイコー⤴
オダギリジョーさんが出てくるとどうも オダギリジョーワールドだ 子...
一定年齢以上には刺さる
映画の日で料金がお得な12月1日に見た映画「兄を持ち運べるサイズに」。
公開規模が割と小規模で、広告とかほとんど見なかったけど、今作は大当たり。
オダギリジョー演ずる、ろくでなしだがなぜか憎めない、亡くなってしまった兄が抜群に良い。こういう役を演じさせると、ものすごくハマる。
あと、元妻役の満島ひかりも言うことなしです。
で、意外と言うと失礼だが、主役の柴咲コウが良かった。
ちょっと前までは、肩に力が入っていて、見ててキツかったが、今はいい意味で力が抜けている。
こういう規模感で、こういう映画だと、見ていて楽しい。
演技の達者な俳優が、演技を魅せてくれる映画はいいですねえ。
内容というか感想。
そこそこの年代、年齢に達している人には、どうしても刺さりますね。
死が身近になれば、程度の差はあれど、こういう話は誰にでもあるし、あり得るし。
亡くなってしまった後ではあるが、あれこれ思ってくれる人がいる兄が羨ましくもある。
映画序盤の兄が嫌い
基本的には良いお話だったと思います。
ただ、映画序盤の兄(オダギリジョー)がクズ過ぎて、
後半と人物像が繋がらない気がしてしまいました。
まあ、テーマは「家族愛の再発見」だと思うので、
前半のイメージは「兄のことが嫌いな妹の目線なのだ」
ということなんだろうとも思うのだけど…
それにしても、あれではサイコパスすぎて。
「人間的に極端に不器用」なだけのキャラクターのはずなのに、
「全てをわかっていて周りを嘲笑して翻弄している」かのように見えました。
率直な話、「兄」の所業が胸糞悪すぎて、途中退出しようかと、本気で迷いましたよ。
でも、ベースがノンフィクション・エッセイということもあり、とてもリアルな葛藤と愛情が描かれていて、最終的には心が温かくなりました。
ズルいしか出てこない。
もうね。ほんとにね。ズルいねん。
兄弟姉妹いる人にも、いない人には親子愛でサポートしてるし。さらに保険で夫婦に家族愛も付けてまえって感じだし。
思いのほか泣ける作品やね。
お兄ちゃんはオダギリジョーなんだけどズルいよね。何笑ぅてんねん!!って突っ込みたくなるぐらいにダメ男なのにニヤついているし。でもなんか憎めないし。
キャスティング的にこの人しかいないやんって思えるしサイコーだよね。
でもやはり私的には最大の功労者は満島ひかり演じる加奈子やね。
めっちゃ難しいポジションだよね。
このダメ男の別れた(しかも2度目となる再婚の)元嫁で2児の母で息子は旦那に引き取られてたまにしか会えない。しかも久しぶりの元義理の妹といろいろ後始末だなんだと。
複雑だよねぇ。難しいよね。でもあの笑顔や泣き顔を余す所なく発揮して乗り越えたあたりは流石の一言ですわ。うん。
ラストのタックルには………ヤラれました。ズルいよね。みんな思ったりフツーにやってるウソをぶつけてくるなんて。
「自分で壊したくせに」
家族写真が兄の家の壁に貼られているのを見た時の、このセリフがとても印象に残りました。
どうしようもない最低な人ではあるけど、「兄」なりに人間らしく精一杯生きた結果なのだと思います。
考えさせられる、ちょっと胸が苦しい映画でした。
柴崎、満島、オダギリと、演技が良かったし、子役の子たちも良かった...
柴崎、満島、オダギリと、演技が良かったし、子役の子たちも良かった。演出も良かったのだろう。港の麒麟が良かった。
いい加減さと優しさ、母のがんから逃げ出す感じとがいまいち一貫してなくて、オダギリのおうもの役どころよりは、もう少し違うテイストが欲しかった感はある。
満島がタバコをやめるというシーンは好きだ。
柴崎が最後に泣き出して夫に食らいつくシーンも。柴崎は、大河が好きだったんだけど、強さと弱さの両方、特に後者の泣くシーンが好き。
兄はダメ人間
「嫌い」と思っても家族は家族
若々しいヒロインが好みの俺ではあるが、柴咲コウと満島ひかりのダブルヒロインが魅力的だったし、予告編で観る限りオダギリジョーのハマリ役に思えたので、「これは良さそうだ」と公開を楽しみにしていた。
いざ公開週になると、意外に扱いが小さく、上映館が少ないことを知る。経験上、キャスティングの割に上映館が少ない作品は「映画館が手を出さなかったのは正しい判断だった」と思うことが多いので、若干の不安を抱きつつ映画館へ。
【物語】
村井理子(柴咲コウ)はエッセイスト、夫と二人の息子と滋賀県で平穏な暮らしを送っていた。ある晩、遅い時間に電話が掛かる。東北塩釜の警察からで、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)の死を知らされ、幼い息子以外に理子しか身内がいないので遺体を引きとるよう求められる。
数日後に迷惑顔で塩釜へ向かう理子。兄には良い思いを持っていなかったのだ。塩釜駅で兄の元妻加奈子(満島ひかり)と兄の実娘満里奈(青山姫乃)と7年ぶりに再会。火葬を済ませた後、兄が暮らしていたアパートを訪れ、ゴミ屋敷と化した部屋に唖然としながら片付けを始める。 理子は幼い頃からマイペースで、大人になってからもウソをついては金銭の援助を何度も求めて来ただらしない兄への愚痴を言い続ける。しかし、同調すると思った加奈子は「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな」と話す。
【感想】
作品のオープニングは監督の力量が知れる重要な部分だと思っているが、本作のオープニングはわけの分からないものだった。そんな始まりから中盤までは鑑賞前の嫌な予感が当たってしまったかと思いながら観ていた。
「なんか面白くない」
何が期待と違ったかと言えば、もっと笑える作品を期待していたのだが、コメディーパートは空振りだった。というか、宣伝で強調するほど、監督はコメディーを意識していなかったのかも知れない。
ちょっとガッカリ感を持って後半へと観続けたのだが、予想に反して終盤になって大いに泣けた。
人によって人の見方は違う。理子は縁を切りたくても、完全には断ち切ることができない兄弟の絆が足枷になって、兄の悪い印象ばかりが心に残ってしまったのかも知れない。
一方、元妻加奈子は一緒に暮らし続けるのは無理と思った段階できっぱり縁を切ってしまったからこそ、良かった部分の記憶も残ったのかも知れない。
なんで泣けたんだろうと、思い出そうとしても思い出せないほど、大した感動エピソードが有ったわけではない。家族という身近な存在の尊さを改めて嚙み締められたのだと思う。「偉大な家族」「尊敬する家族」でなかったとしても、永く生活を共にした人はやはり何かしら自分に影響を与えているし、良い思い出も有ったはずということかな。自分の家族を思い浮かべたときに涙が止まらくなったのだった。
エンディングはある言葉で締めくくられ、同時にそれでやっとわけの分からなかったオープニングの謎が解ける。
トロイメライの響き
現在、引き継いだ祖母の家の整理を進めている自分にとって、ストレートに刺さってくる作品だった。
個人的には年間ベストテン入り確定。
ただし、一緒に観に行った妻は、泣いてる私の隣でポリポリとポップコーンを食べていたようなので、刺さり方は人それぞれかも。
<ここから内容に触れます>
・決して取り戻せない「過去」に対する罪悪感や後悔は、無闇矢鱈に人前には晒さないものだし、自分自身ですら、無意識に原因を「他者」や「運命」に押し付けて、それを否定してかかっている。
・そんな、主人公の中に生き続けている「兄」が、記憶の中のエピソードだけでなく、兄の後始末をしている際にも時々眼前に現れ、挙げ句の果てには会話までできてしまうという作品。
・柴咲コウ、満島ひかり、そしてオダギリジョーの演技が、そうした矛盾や葛藤を違和感なく、かつユーモラスに飲み込ませる。エッセイを映像化する際の、1つの正解の形が今作なのではないかと感じる見事な表現だった。
・とにかく安易な着地を徹底して排除し、地に足をつけた物語にしようという強い意思が、全編にみなぎっている。それは、もともとの原作自体の持ち味なのかもしれないが、今作でその役割を中心的に背負っている満島ひかりが本当に素晴らしい。
・「嘘つき」が、キーワードになっているが、「嘘」ってなんだろうねと問いかけられている気持ちになる。
・「浅田家!」を撮った監督のテーマなのか、今回も震災が大切に描かれている。
・子役の演技にギュッと胸を掴まれる。全員がそれぞれによい。
・あの自転車は原作通りなのか。ストーリーにも映像的にもあまりにピッタリし過ぎて、観ているだけで涙が出た。
・大切なところで流れるトロイメライもいい。
・焼きそば、自分は粉のソースも好きだけど、気持ちはわかるし、小道具としてうまいなぁと思った。
・満島ひかりの山盛りご飯とか、コーラとか、食で語らせるところも好み。
・「支えであり、呪縛ではない。」に救われる。
・公民館、開けっ放しで、遺影も骨つぼも位牌も置きっぱなしじゃまずいでしょと思ったが、あれは記憶の中での出来事という表現と考えたら納得。
・分骨、お弁当の空容器に入れて渡すのかと思ってドキドキしたが、それ以上で驚いたw
意外に泣けて、案外笑えない
全162件中、61~80件目を表示
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