「大嘘つきのクズ兄と、堅実なエッセイストの妹。ところが物語が進むにつれて、嘘が本当だったり愛のある嘘だったり、気が付いたら涙腺が崩壊してました。」兄を持ち運べるサイズに おつろくさんの映画レビュー(感想・評価)
大嘘つきのクズ兄と、堅実なエッセイストの妹。ところが物語が進むにつれて、嘘が本当だったり愛のある嘘だったり、気が付いたら涙腺が崩壊してました。
アバンで少年が机に向かって本を読んでいる場面。想像と違う始まり方に一瞬「スクリーン間違えた?」と思ったけど、すぐにキャストの名前が出てきたから合っている事を確認。自分は間違えたことないけど、大きな単館からシネコンに移行してからは、昭和20年代世代は結構間違えているみたいです。
ある日家族の団欒の中で村井理子(柴咲コウ)に警察から電話が掛かってくる。実兄(オダギリジョー)が死んだので遺体を引き取りに来て欲しいとのこと。子供の頃は母親に溺愛されていた兄に子供ながらに嫉妬していた理子は、ダメ兄でも両親が鬼籍に入っているので自分しか役目を果たせないからと自宅の滋賀県からダメ兄の終焉の地、宮城県の多賀城市に向かう事を決めます。
母に甘えていたダメ兄は、母に末期がんが見つかった事を知ると母を置いて東北に逃げ出して母の死後に急遽帰宅、喪主を務めた理子に香典の分け前をねだるクズ兄っぷりを最大限に発揮します。
最近送られてきたダメ兄からのメールは、湯沸かし器が爆発したからとか、生活費を全額寄付したからとか、息子の良一にピアノを習わせたいからとか、天職が見つかったので給料日まで金を貸してくれとか、胡散臭い理由の借金の催促ばかり。
現地に到着したら、ダメ兄と離婚した加奈子と良一の姉の満里奈と合流して、ゴミ屋敷の整理に着手します。そこであれほど憎らしかったダメ兄が、自分や加奈子や満里奈と楽しく過ごしていた頃の古ぼけた写真を壁に貼っていたのを見つけてダメ兄を憎んでいた気持ちが混濁するのです。
子供の頃喫茶店を経営していた両親の帰りを待ちながら寂しくなってダメ兄と自転車で店に様子を見に行く理子。親が元気に働く姿を見て安心します。帰り道に巡査に止められて「子供が夜遅くに出歩くな」と注意されますが、アドリブの嘘で「妹が星空が好きなんで夜に天体観測に出掛けるんです」と言って巡査を煙に撒いたりします。なんだ、優しい嘘もつけるじゃん。
その後も、良一が募金箱に少ない小遣いを突っ込んだり、児童養護施設でピアノを弾いていたり、ダメ兄の住んでいたアパートの外を見たら、本当に湯沸かし器が爆発して無くなっているのを見たりしたら、ダメ兄は嘘をつかずに家族を大事にしていたことも知ります。
自分が特に好きだったのは、アパートで良一、加奈子、理子がそれぞれの心の中にいるダメ父・ダメ夫・ダメ兄に逢って涙するシーンと、新幹線の中で弁当を食べながら分骨するシーンです。
いつもは綺麗な役どころの柴咲コウも満島ひかりも、すっぴんに近い控えめなメイクで、現役主婦像をちゃんと作っていたのも魅力的でした。
コメントありがとうございます。よく親は選べないということで「親ガチャ」などという言葉もありますが、「兄弟姉妹ガチャ」というのは対象となる人をどうこう言う前に、そもそも兄弟姉妹の配置とその中における自分のポジションが選べないということから始まっています。ひとりっ子で対象者ゼロという人もいれば、最近の少子化で減ってるとは思いますが5〜6人いるなんて人も。まあこれは運命と思って、どう向き合ってゆくか考え続けてゆくしかないのかも。私どものきょうだいは一昨年、LINEのグループを作りました。男2人、女1人、参加者全員60代、平均年齢65歳強のグループですが、ぽつりぽつりと近況報告を入れたりしております。仲良くやってゆきたいものです
コメントありがとうございます😀
それぞれが、アパートでお別れしているシーンや新幹線での分骨のシーン良かったですね😎
身内のことを考えたり、終活も頭をよぎりますね。
コメントありがとうございました。
私もいつ電話かかってくるかわからない身内がおりますので、身につまされる内容でした。子どもたちに迷惑かけないように断捨離しないとダメですね。
おはようございます。
おつろくさんにもその様なご経験が。。
お察ししますm(__)m
でも弟さんからしたら頼りになるお兄さんがいらっしゃって羨ましいですw
私と同じ様に(?)苦労している方のお話しを聞かせて頂くとパワーが湧いてきます。
ありがとうございます。
でもでも本当ーに家族って何なんでしょうね〜。。
泣かせにくる作品でもないのに終始泣ける、不思議な映画でした。
おつろくさん、いつもどうもありがとうございます。
遺骨情報ありがとうございます。
個人的なことですが、分骨についての知識をせめて半年前に知っていたら良かったなあと思っています。
ノンフィクションなのに幽霊のように死者が登場して、斬新な作品でした。
出演者の魅力が引き出されていましたね。
共感ありがとうございました。兄も理子も家族も、みんな優しかったですね。でも最低限の事(人にたからない生き方)が出来ない男に優しすぎ、と思います。私にも金銭感覚の欠けた身内がいるので、そこは厳しい目で見ました。
気がついたら涙腺崩壊…激しく同意です!なんか不思議な魔法でもかけられた気分(笑)さっきまで笑ってたのになぁ…。
以前、前髪を眼鏡の内側に入れてたら相方から変って言われたけど、柴咲コウやっとるやんけ!ちょっと文句言ってきます。(は?)
いつもありがとうございます。
おもしろかったです。
あのゴミの部屋はすごかったですね。
どんな暮らしぶりかも想像できます。
兄のメールには嘘がなかったのは何かよかったです。
おはようございます。
共感&コメントありがとうございました。
新幹線の中での分骨は私も一番好きなシーンでした。
手当たり次第に試写会応募してるので思いがけなく良い作品を観れました。
クズ兄の気持ちのこもった焼きそば食べたいですね。
おはようございます!
笑えて泣けてホッコリしましたよね!
少し前に観た「THE オリバーな犬」のオダジョーとキャラは何となく被ってましたが、あのキャラ嫌いじゃないです。
おはようございます。
私、中野量太監督作品はどれも好きなんですね。
日本人男性の平均寿命から行くと、後30年以上は生きる予定ですが、そろそろ身辺整理を始めた方が良いのかなあ。
ではでは。良き週末をお過ごしください。
コメント&共感ありがとうございます。
為になる映画でしたね。
実際の片付けにはもっとお金と時間がかかる気がしますね。
北海道人も、厳しい自然なのに故郷愛が強いです。
うちの家族もほぼ近くに固まって暮らしてます(笑)
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