あなたが眠る間のレビュー・感想・評価
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久々に涙腺が崩壊したけど、それ以上に細部までハイレベルだったことに驚愕した
2025.9.8 字幕 アップリンク京都
2021年の韓国映画(100分、G)
記憶喪失の妻を支える夫の秘密を描いたヒューマンミステリー
監督はチョン・ユニョン
脚本はチョ・ソンワン
原題は『당신이 잠든 사이』、英題は『While You Were Sleeping』で、どちらも「あなたが眠っている間」という意味
物語の舞台は、2020年の韓国・ソウル
交通事故によって直近2年間の記憶を失ったユン・ドッキ(チュ・ジャヒョン)は、夫・ジュンソク(イ・ムセン)に支えられ、義母のグムスン(ソンスク)の援助を受けながら療養生活を続けていた
彼女は美術教室の先生として働いていたが、同僚のミジン(チェ・スリン)も事情を知っていて、彼女が回復するのを待っていた
また友人のヨンミ(パク・ミンジョン)も彼女の元を頻繁に訪れては、依頼された絵本などを渡していた
夫は献身的であるものの、時折不可思議な行動を取り、さらに義母の様子もおかしく感じることがあった
だが、そういった不安が過ぎるとすぐに精神的に不調をきたしてしまい、事故の悪夢を繰り返し見るようになっていた
主治医のチョ医師(ソン・ジル)は「人から教えてもらうよりは、自分で思い出したほうが良い」とアドバイスをしていて、周囲の人間はドッキの自発的な回復を待っていた
ある日のこと、ジュンソクは大学時代の先輩で担当編集者のチョンモ(キム・ジンス)から、かねてから依頼されていた「自叙伝」の話を持ち出される
ジュンソクは「自叙伝」の出版には否定的だったが、「小説」として書いても良いということで、破格の依頼を受けることになった
彼は執筆中はホテルで泊まり込むという生活をしていて、ソウル観光ホテルに1ヶ月ほど滞在することになった
ドッキはジュンソクが帰ってくるのを心待ちにし、ようやく1ヶ月になった頃、チョンモから信じられない連絡を受けてしまう
それは、自宅に向かう途中で事故を起こして亡くなったというものだった
その後ドッキは精神的な疲弊が続き塞ぎがちになるものの、ある郵便物から夫の不可思議な行動の糸口を見つけてしまう
それは速度超過の違反通知書で、自分のものとジュンソクのものが届いていたのだが、その日付が違和感を増幅させていた
さらにカード会社から連絡が入り、ホテルで使用された分が引き落とされていないという
銀行口座の解約に訪れた際にも、使用明細から奇妙な出金を見つけてしまう
そこには「称賛クジラ」という聞いたことのない場所への振り込みが明記されていて、ホテルでお金を引き出していたことがわかった
ドッキは夫への疑念を深め、称賛クジラへと足を運ぶのだが、そこにはヨンミがいて、さらに義母と幼い娘ミンソク(チョン・ミンソク)がいたのである
ドッキは、夫が親友のヨンミと不倫関係にあり、隠し子がいたと思い込むのだが、実はそれには深い理由があった
ヨンミはドッキにあるビデオを見せる
そこには、目の前にいる少女ともう1人の少女と一緒に写っているドッキと夫がいて、ミンソクは彼女の娘だった
そして、それらを隠していたのは、ドッキの運転によって家族が事故に遭い、それによってもう1人の娘・ミンジョンが亡くなっていたからことが告げられるのである
映画は、このドッキの隠された過去というものと並行して、誰にも打ち明けていない夫の秘密というものが明かされていく
それは、彼自身が末期の胆嚢癌であり、死が近いというものだった
彼がホテルに向かったのは、死期が迫っていることと、妻には内緒で緩和のためのドラッグを手に入れるためだった
そして、自分の命よりもドッキの回復を望み、彼女が回復した時に「彼女が眠っていた間に起きたこと」を書き留めていた
この二段構成のミステリーの暴露は夫の運転する車の車載カメラによって明かされていく
出かける前に何度もドッキを見にくるのだが、当初は「忘れっぽい夫」というふうに見えていた
だが、実際には「これで最後かもしれない」という想いがあって、彼女の姿を目に焼き付けたかったからだったとわかる
そして、原稿を書き上げて、ドッキの元に戻ろうとした時に事故を起こしてしまっていた
救命医(ハンシン)はドッキに「何か病気を抱えていなかったか?」と訊くものの、彼女は何も知らなかった
だが、それらも含めて「彼女を愛するが故に」という行動論理になっていたことが明かされるのである
いずれにせよ、自叙伝を書く際の会話で、チョンモは「愛するが故に殺す」というモチーフを語っていた
ジュンソクはその考えを否定するものの、その言葉はそのまま彼の自叙伝の内容になていたように思える
このように、何気ない伏線を綺麗に回収する展開になっていて、さらにミステリーとしての構成も巧妙で落差も激しい
一連の疑念がドッキの思考と同じように展開し、そしてそれが翻る落差も彼女が感じるものと同じだったりする
そう言った意味において、かなりハイレベルな映画となっていて、同じ題材でも陳腐なメロドラマにしてしまう監督はたくさんいると思う
何を説明し、何を観客の想像に委ねるのかというチョイスが絶妙なので、久しぶりにすごい映画を観たなあと感じた
深い話。
はじめは記憶喪失になった前妻を世話する話かと思っていたが、違った。
意外に深い、さすがに韓国映画。
記憶喪失と車事故はお約束。
そこまで内緒にしなくても、と違和感はあった。
実は旦那さんが病気という事実も発覚し、色々結びつき、最後に泣かせる場面でラスト。
ストーリーに中だるみがなく、良かった。
涙活試写会〜!?
涙活試写会行って参りました〜。涙活してくださ〜いとハードルを上げられティッシュを頂いたため、泣いてやるモード全開だったけど、、、。エッ!?どこで泣くの?状態。ジャヒョンが神々しすぎてエモいというより、コミカルに見えるし、ムセンは健康的すぎてガンで死にそうに見えず没頭できなかった。会場はかなり年齢層高いネキばっか。しかも飽きてるし。冬ソナ系三部作言ってたけど、そんなに泣ける??つまらなくはないんだけど、大した伏線回収もなく予想通り。え?まだ泣いてないんだけど〜からのエンドロール!?この後、伏線回収か?と期待するも何もなし。PTSD妻が分かりにくくて若干モヤった。1つ分からなかったのは、ガンで痛いから薬やってた?それともガンで寝ちゃうと死んじゃうから寝ない為に薬やってた?黒服ボーイの件も薬の調達だけという雑さ。辛い姿を見せたらPTSDだから見せない為にホテルに宿泊ってオチが微妙。ネトフリ韓国モノ見すぎていて、さらに期待をしたワタシがバカだった〜。封切り館少ないと知って妙に納得しました。記憶障害、ガン、PTSDと大渋滞過ぎた。映画会社も熱入ってないプロモーションだし、これは一体誰向けの映画なんだろう???
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