劇場公開日 2025年6月27日

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のレビュー・感想・評価

全426件中、1~20件目を表示

4.0どんなホラーよりも恐ろしい

2025年7月5日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ドキドキ

実際にあった事件なので、結末は知っている状態で見た。
だからこそ、何が目的なのか、なんでこんなことをするのかがわからず、理解できない人を相手にする恐怖感がすごい。
この事件の被害者の方々を思うと、想像を絶するつらさだったんだろうなと、本当に胸が締め付けられるし、自分だったらと思うと怖すぎる。

柴咲コウさん演じる氷室律子側の視点では、氷室律子はごく普通の母親で、綾野剛さん演じる薮下誠一が極悪非道の教師。
しかし薮下誠一視点だと、真逆になる。
この構成は『怪物』と少し似ているなと思った。
しかし『怪物』とは違うのは、早い段階で真実が明らかになる点。そこからはもうずっとスクリーンに釘付けだった。

柴咲コウさんと綾野剛さんの演技合戦が凄まじく、お互いの視点での演じ分けも、見た目が同じなのに全く違う人に見える。
ふたりの迫真の演技も相まって、一層この事件の理不尽さへの憤りや、恐怖感が増した。

そして、この事件はメディアの責任も大きいことを描いている。
『フロントライン』でもメディアのセンセーショナルさだけを追い求め、真実と異なる報道の非道さを描いていたが、こちらの作品はさらに上をいくと思う。
メディアの持っているペンはナイフで、放つ言葉は銃弾だという意識を持って仕事をしてほしい。

また、カスタマーハラスメントやらモンスターペアレンツやらの言葉も市民権を得た昨今、明日は我が身かもしれないので、BtoCビジネスをしている人たちは、クレーム対応の初手がいかに大切かを痛感する作品にもなっていると思う。
そういう点でも気付きが多い作品だった。

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AZU

3.5「真実」はどこにあるのか。観る者の心を試す129分。

2025年6月29日
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鑑賞方法:映画館
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ななやお

4.52003年に起こった実話。想像を絶する、決して他人事ではない「ダイナミックな法廷劇」。

2025年6月27日
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本作は、設定としては非常に難易度の高い法廷劇と言えるでしょう。
というのも、小学生が教師から体罰や自殺強要を受けたとして、週刊誌で大きく報道されて、実名報道で「殺人教師」というレッテルを貼られてしまうからです。
そして連日ワイドショーなどで大きく報道されて、裁判に賛同した全国の弁護士が500人を超える規模で集結し、大規模な「弁護団」を結成します。
その一方で、「殺人教師」とレッテルを貼られた教師の方は、自身の弁護士すら見つけられない状況で、裁判に臨むことになるのです。
「外堀を完全に埋められた状況」で、男性教師はどのように裁判を戦えばいいのでしょうか?
このような設定になっているので、本作の結末は明らかなように思えるのですが、実はタイトルにもあるように、本事案は「ウソで塗り固められた“でっちあげ”」だったのです。
つまり、原告の「完全に思えるほど外堀を埋められた状況」VS被告の「証明はしにくいけれど実際にやっていない」という、極めて被告が不利な構造が本作で描かれているのです。
始まってすぐに柴咲コウが演じる被害者の母親が宣誓し、供述を始めます。そのため、そこからしばらくは、「被害者の母親の供述をもとに描かれるシーンである」という点に注意が必要です。
また、裁判で訴えられているのは、男性教師だけでなく、管轄している「市」も一緒に訴えられているのです。
そのため、終盤の「判決」の際には男性教師だけでなく、管轄する「向井市」(ムカイシ)も登場するので混乱しないようにしておきましょう。
本作を見ると、誰もが被告になり得るような社会の構造が見えてきて、決して他人事ではない作品だといえます。

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細野真宏

4.0福岡で実際にあった冤罪事件を元にした衝撃作

2025年12月12日
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怖い

驚く

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ともやん

4.0実際にあった事

2025年12月7日
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鑑賞方法:その他

悲しい

怖い

驚く

事実に基づく物語、ということで映画鑑賞後調べたらほぼ事実通りで驚いた。
こういうセンセーショナルな出来事って、報道が過熱するとニュースとしてこちらも認識するが、その後訂正されてもほとんど大きく取り上げられたりはしない。そうすると誤った認識のままの印象で止まっていることが何よりも怖い。
映画はとにかく綾野剛の演技に驚き。
飛行機の機内で見てて、選択肢の中から選んだ映画でしたが、引き込まれました。

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七味唐辛子

3.5歪め切り取り煽る、週刊誌や大手メディアやネット識者に突き刺さる秀作

2025年11月30日
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komagire23

3.5事実に基づくからこその限界にもやもや

2025年10月17日
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20数年前の(体罰教師)冤罪事件。

教師本人は(場を収めるために)と、管理職からやってもいない体罰の謝罪を強要され
それが最後まで尾を引く裁判劇。

理不尽極まりない状況が、マスコミの過熱取材でどんどん真実が遠ざかりヒートアップする様は、もし当事者だったらと恐怖を煽る。

特に、マスコミが煽る根拠になる(教師が子どもをイジメる構図)のイメージが、原告の証言から映像で再現される。
綾野剛さんの、演技の振り幅がすごすぎで
それがこの映画を形づくってると言ってもいいぐらい。

それにしても
毒物カレー林真須美容疑者が無実ではないか?とか
マスコミの劣化が加速していると感じる。

なぜ、母子があそこまで虚言を繰り返したのか
部分的な生育歴をたどる場面はあったけど、もう少し掘り下げてほしかった。

じゃないと、冤罪当事者浮かばれない(;_:)

そこに、ただ、いったん巻き込まれたらと思うと
怖すぎ

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みみりん

5.0怖い

2025年10月11日
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こしひかり

5.0三池監督の次回作も期待する社会派ドラマの良作

2025年10月9日
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興奮

知的

驚く

予告は体罰教師が、やったのかやってないのかに終始してたためフワッとした話かなとあまり期待せずにいきましたが、骨太の法廷サスペンスが繰り広げられ、社会派ドラマがしっかりと描かれた傑作でした。

本件が発生して週刊誌やワイドショーが騒いでたのは何となく記憶にありますが、報じられるのが先生が子供に自殺を強要したということばかりで、先生がそんなことしてもメリットないはずだけどホントかなあ、くらいの感覚でした。その後、裁判になってたことやこの映画の原作本が出ていたことも知らなかったです。

体罰があったことを認める認めないという以上に、得体のしれないモノがマスコミや風評によって形成され、家族や仕事など全てを失う恐怖。

おそらく映画用にかなりの脚色、構成の練り直しをしたのだろうと推測。冒頭から体罰を受けた側の母親の陳述内容を再現したドラマから始まるオープニングシークエンスの衝撃。

その後、体罰教師、綾野剛の目線で物語が始まるのですが、裁判に至る過程をじっくりと描き、胸が締め付けられる展開に。

それぞれの登場人物の行動や発言などの動機が、裁判の証言や、インサート映像で徐々に解き明かされ、真実が浮き彫りになる。

鑑賞後、リアルのあの事件のその後を知って驚愕。だからこそ善悪を強調した表現をせず、安っぽい感動描写も削ぎ落とした抑えめの演出かと納得。

三池監督の次回作も実話事件ものが観たい!観たい!
原作は青木理さんの「誘蛾灯」、鳥取連続不審死事件でお願いします🤲

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minavo

4.5凄いものを観た

2025年10月2日
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鑑賞方法:映画館

綾野剛の凄さ、柴咲コウの凄さに終始圧倒された。
どんなに戦っても、結果がどうであれその過程そのものが
、時間が、人生になるのだなと思う。
誰の人生も誰かに奪われる権利はなく、ひとりの人間の人生の重さは計り知れない。誰かに人生という時間を奪われることはあってはならないと改めて、ひとりの人間の人生の重さを感じさせられ作品だ。

エンドロールで「なくしもの」と主人公がリンクして、言葉にならないでも確かに心にずっしりとくる重さが苦しかった。

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yuu

4.0虚言と戦う事の難しさ

2025年9月30日
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鑑賞方法:映画館

実話をもとに作られた作品。また法廷劇としてもなかなか見どころが多く、掘り出し物と言えば失礼に当たるがノーマークの人も多かったんじゃないですかね。映画の尺に入れる為に削り取った大部分の内容が勿体ない作品。脚本家の大変さが伝わるのと、やはり主演の2人のオーラがハンパない。興味持たれた方は必ず見た方が良い作品だと思います。

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GT

3.0ネットでいろいろ見える現代だと、思ってる以上に堂々と虚言を吐く人が...

2025年9月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

驚く

ネットでいろいろ見える現代だと、思ってる以上に堂々と虚言を吐く人が多く、堂々と虚言から被害者ぶる人が多くびっくりする
今だから驚かずにいるいるーと思ってしまったので点数を抑えてしまいましたが、そういう人の多さが見えにくかった20年前だと冤罪をどうするかさぞ大変だっただろうなと思う…

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オカダ

4.0沈黙と忘却に支配される社会――本作が突きつけるもの

2025年9月28日
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鑑賞方法:映画館

難しい

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こひくき

5.0専門家の役割と責任

2025年9月16日
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Tom

5.0最初のイメージと違った冷静に冤罪であった事件を追った話

2025年9月14日
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知的

斬新

これ、初めは例の札幌の先生とこの原作者の講演会があったので、加害者の言い分を言いまくるのかなと思った。
これみて、加害者の言い分をきいてやろうかと思った。旭川の事件は誰が見ても組織や加害者が保身を図っていて、気持ち悪かったので、加害者がどう考えているのか聞きたかった。
ただ、内容は違っていた、これ以上はネタバレになるので見て欲しい。
これは正直見ておくべきなぐらいよくできた作品だと思う。特に今時のネットデマ・犬笛・組織的誹謗中傷の加害者/被害者・オールドメディアと今あるネットメディアとの比較という意味でも見ておいた方がいい内容。冤罪というものがどういう風にでき、犬笛がどう吹かれるかがわかってくる。
ま、いろいろな人が書いているが内容が難読性のあるものだが、ぜひ見て欲しいもの。何回か見たいので後日配信してほしいなぁと。

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くまさん

4.5怖すぎ

2025年8月17日
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鑑賞方法:映画館

怖い

驚く

世間怖い😱

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むーらん

3.5人間は理解できないものを恐怖し攻撃するのか

2025年8月13日
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人の目線によって物事の見え方は変わる
最近はSNSとかでもとにかく叩かれる事が多いですが、フェイクだったり、一方的な情報をもとに叩くのは恐ろしい事だなと思っていましたが、その時代を表している作品だなと思います。
犯罪者の怖さは、本当に犯行の動機や背景に全く同意できないというか、理解出来ないことが1番怖いですね
まあ犯罪者の心理なんか分かりたくもないしわからないですが、敵討だったり、恨みとかだったらまだわからなくもないんだがそういう理解の及ばないものは人は怖くて叩く方にまわってしまうのかな
得体の知れない理解のできないものに対する恐怖が人を攻撃的にさせるのだろうか。。。

柴咲コウは昨年の作品「蛇の道」でも思ったのですが、声に出さない怖さというか目力の強さとかを感じました。
舞台挨拶などでも出演者全員から怖い怖いと言われてましたけどねw

後味の良い映画ではないね

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NAO

3.0こんな事が、実際にあり得るのか

2025年8月13日
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怖い

驚く

ドキドキ

小学4年生の教室で、こんな事が本当に起こっていたのかとビックリ。
相手は小学生親子だけど、もう少し真相に迫って欲しかった。

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トイトイ

2.5想像してたものとは違った

2025年8月9日
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怖い

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サボたん

4.5綾野剛の演技の振り幅に驚かされる。

2025年8月6日
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1本の映画で1人の人物に対して、怒り・嫌悪・親み・共感・尊さを感じるなんておよそできそうもないが、それを演技の振り幅でやってのけている。
ストーリーもさることながら、役者の演技を堪能するという驚きと感嘆を実感できる作品。

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はりねずみ。