「他人事ではない」キムズビデオ 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)
他人事ではない
大量のビデオカセット(β、VHS)、レーザーディスク、DVD、HD-DVD、Blu-rayを保有し、ハイビジョンLDとHD-DVD以外は、まだ再生可能という環境を持つ立場とすると、他人ごとではない映画です。
テレビの映画番組を録画したテープの中には、例えば渡辺徹・大場久美子吹き替えの「スターウォーズ」や、レーザーディスクだと、MGMのライオンが出てくる「ニュー・シネマパラダイス」、ヒッチコック本人が自身の特徴ある演出について語るテレビ番組等、やはり現状ではBlu-rayも配信もないものが多数あります。ボチボチ個人的にデータ化はしていますが、何かのキッカケでデータが消えてしまったら、ということも考えてしまいます。
映画は元々映画館で見終わった後、それをコレクションするなんていうものではなかったのに、ビデオカセットやレーザーディスクによって、物理的に保有することができるようになったのが、私のような、またこの映画の監督のような、不幸な人を生み出してしまったのでしょう。
この映画は、フィクションなのか、ノンフィクションなのかと混乱するところがありますが、それは正直に全部見せたら、あまりにも真面目過ぎてつまらないからのようです。見せても面白くない部分は割愛して、面白い部分だけを面白く見せてくれているらしいです。
情報量が多いし、変なところも多いので、1回だけでは把握しづらい感じのためか、映画館では映画本編のVHSが本数限定で売っています。まだ再生できる人は、買って家で見直すのがいいかも知れません。私は買いました。
我が家のコレクションも、キムズビデオ向きのものが多いのではないかと思います。キムズビデオで引き取ってもらえないでしょうかね?