「テレビゲームの台本」バレリーナ The World of John Wick たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビゲームの台本
ゲーム世界を実写で楽しむというコンセプトの映画である。そもそもガンアクションが似合わないもっさりしたジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)の芸風は重々理解していたが「アトミック・ブロンド」や「ANNA」などの女性スパイアクションが大好物なのでスピンオフだという予告編につられてついつい観てしまった。しかしながら主役のアナ・デ・アルマスのアクションが(最初の訓練中は許せるが)いつまでたっても殺しのプロフェッショナルには程遠く、懸賞金が吊り上がっていくのを見て笑うしかない。これは武器オタクとガンゲームオタクが作ったとてもニッチなゲーマー向け映画だと思われ、クラブでの東洋人相手の立ち回りはその設定を含めて何のオチもないテレビゲームそのもの。武器ショップに立ち寄り一戦交えた後で暗殺教団の村に乗り込み、住人全員を敵にして閉鎖された空間で次々と現れる敵を倒しながら進み山小屋ではスケート靴を活用し武器庫で火炎放射器を入手しというロールプレイはもはや映画の台本ではない。唯一、逃走しようとするイヴの車が交差点で真横から敵の車に突っ込まれワンブロックほどぐいぐいと押し戻される長回しロングショットがカッコ良かった。アクションは良いけれどやはり台本が面白くなければね…。アーメン!
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