「終わらないホームアローン」バレリーナ The World of John Wick セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
終わらないホームアローン
ジョンウィッグシリーズのスピンオフ作品。父をある組織に殺された主人公が、殺し屋として修行し、その組織に復讐する物語。
私はジョンウィッグシリーズを鑑賞したことがない。本作の簡単なあらすじを確認して、興味を持ったので鑑賞することにした。
結果として、登場するキャラのバックボーンや設定が不明だったため、単純にアクションのみを楽しむことになった。
本作は、スピンオフ作品であるため、当然だがジョンウィッグシリーズを鑑賞していることが前提として作られている。本作のみでも楽しめるよう最低限の説明はあるが、間違いなく過去作を鑑賞してからの方が楽しめるだろう。それは、周囲の評価と私の評価の差が大きいことから伺える。
鑑賞して、第一に感じたことはバトルシーンの多さである。基本的には、主人公は敵組織から追われており、登場人物の9割が敵である。そして、突如として銃がぶっぱなされて戦闘が開始する。華麗に敵を倒し、またすぐに静かなシーンから銃撃戦が始まる。基本的には、終始この繰り返しとなる。これだけ書くと、単調で退屈しそうに感じるが、そんなことはない。使用武器の多さや殺し方が多種多様であるため、観ていて飽きが来ない。女性主人公が、複数人を相手をバンバンなぎ倒していく様は愉快である。
特に、銃火器使用シーンが見どころである。終盤に火炎放射器が登場するが、あんなに威力があるものだと知らなかった。アクション映画やゾンビゲームなどで色々な武器を知っていたが、対人への火炎放射器があそこまで即効性のあるものだとは知らなかった。ゲームだったら、一回クリアすると使用できるようになるチート武器だろう。これを、最後はお互いが持ち合ってバトルするため、迫力は充分であった。
そもそもスピンオフ作品しか鑑賞しないでレビューを書くこと自体がおこがましいことだと思うが、ごく一部私のような本作から本シリーズに入り込む人もいると思うのでご容赦願いたい。
バレリーナという優雅なタイトルからは想像できない、むしろその正反対のような作品であった。武器マニアやリアルなサバゲーを鑑賞したい人にはおすすめである。