劇場公開日 2025年8月22日

「単体としてなら楽しめる」バレリーナ The World of John Wick Erinaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 単体としてなら楽しめる

2025年8月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大好きなJohn Wickシリーズのスピンオフという事で初日に観てきた。
予習して観に行きたい方は3を必ずと押したいところではあるが正直うろ覚えでOK
ドラマも観なくてOK

この作品、スピンオフとして観ずに単体作品として観ればアクション好きは大好きな作品になるだろう。
私もそう。
安定のド派手なアクションに心が躍る。アドレナリンドバドバでる。
JW4で褒め称えた武器演出含むカメラワークが今回も活かされており、とても見応え満載だった。
実際にデジタル処理でなく使われた演出が多く感じた。
今回は女性がメインなので女性ならではの演出が活かされていてよかった。今まで観てきた女性メインのアクション映画の中ではダントツ1位で素晴らしいアクションだったと思う。
アナ・デ・アルマスも007ボンドガールの時はアクションと言えないぐらい酷かったのに、今回は魅せるアクションが素早く、美しく、力強く、沢山勉強したんだなと思った。

音響もクリアに聞こえるところやぼかすところの強弱がしっかりされていてよかった。通常で観たので分からないけど、Dolbyならもっと響きそう。

またシリーズ初登場のノーマン・リーダス。さすがTWDシリーズの人気者を演じただけある。キレのあるアクションと裏腹に魅せる表情が切なくて好みだった。まさに殺し屋という設定が似合っていた。

JW3で出てきた『ルスカ・ロマ』は説明は特に無く考察するしかなかった組織。そんな組織の一部を知ることができるので、色んな意味も込めてまたJW3が観たくなるというのもある。

⚠️🚨ここからネタバレ込み🚨⚠️

なぜ私が単体で観たら面白いと言い続けるのか。これには理由がある。

JWが好きな人たちにとっては「????????」となるだろう。
そして広告に写って予告にも出てきている本シリーズの長、
John Wickよ…お前は誰だ…
ファンなら絶対この気持ちわかる。
もう一度言う、お前は誰だ…
この作品のせいで時系列無茶苦茶、矛盾しまくりの世界を生み出してしまったのだ。
マルチバースのアースいくつなんだよと思う展開にツッコミ満載だった。
そして絶対出てくるよなって思うところでしっかり登場。面白味、ZERO〜
追放されたんじゃなかったんかよ!というか追われてる身のはずだろ!お人好しか!と突っ込みたいが、そのせいで時系列一気に壊れる。

エンドロールでプロデューサーの名をみて納得。でしゃばりすぎなんだよ!!!

そしてジョンウィック三大要素とも言えるクラブシーン。ここを舞台に演出したいがために無理矢理捩じ込んだと思われる脚本にため息が出る。シリーズものだから絶対に入れたいは分かるが、なあなあ過ぎて無駄演出になっておりとても残念だった。
そして、やっと本家の初仕事と思われるシーンはカットされて終わったシーンのみ勿体なさすぎる。バレリーナ要素のアクションも欲しかったなあ…

敵の設定は、今までに無く、ものすごく面白いと思った。だが設定の割にキル数を増やすための道具にすぎず、この世界の皆が無法地帯すぎて恐れて協定を結んできた敵なのに、結局今までのJWシリーズと変わりなく、うじゃうじゃ出てくるだけ。シリーズの中で一番雑魚だったと思う。勿体なさすぎる。設定が守られていたレストランが一番ピークだったと思う。
あと敵ボスとウィンストンの顔似すぎ!!

その為“ただアクションを楽しみたい”なら面白い作品。JW4に匹敵するアクションだったと思う。

JWファンは覚悟を決めて観ることをオススメします。

Erina