ブラックバッグのレビュー・感想・評価
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夫婦のブラックバックを探るな!
ブラックバッグ Black Bag
諜報活動組織ではよくある事なのだろう。それ故に社内にカウンセラーが常駐し、定期にストレス健診が行われ、今回の内部調査が敢行された。
その調査は最重要任務で、期間は1週間のうちに組織内部の裏切り者候補5名男女が指名され、その中に彼(ジョージ)の妻も含まれ、「black bag job」(ブラックバッグ・ジョブ)することだ。
ジョージ夫婦共にベテラン諜報部員で、夫婦関係は組織公認であり、互いに一瞬たりとも気の置けない、かつ気の置かない微妙な信頼関係が刺さる。
詰まるところ、この在り方をブラックバックと言うのであろう。
さて、裏切り者探しには、
薬物入り食事会、相互密告ゲーム、嘘発見器、同僚暗殺、社内不倫、密告呼び出し尋問、内部違法捜査、衛星透視などのブラックバッグ・ジョブが満載なのだ。
そして、捜査期限の日に、最後の晩餐会が自宅で行われる。
誰一人遅刻もなく、ジョージを含め6人は、重厚なテーブルに拳銃が徐ろに載せられた食堂で自白を迫られるのだが…
ここからの展開は詰まらないが、気になる点がある。
絨毯を何故、新しく変えられていたのか?
既に犯人が分かっていたのにこんな晩餐会を何故したのか?
妻はあの映画を見たか?
あの700万ポンドはどうしたのか?
この周到な裏切り者処分はこれが初めてか?
あの釣り小屋と池は誰の所有だろうか?
それにしても、
今回のケイト・ブランシェットは、諜報部員らしからぬキレのなさ、趣味悪さ、集中力の欠如を感じてしまった。
それ故に、ラストがオバハン臭く、旬を超えたかなぁ
レビュー31
(о´∀`о)
ブラックバッグ Black Bag
「オーシャンズ」シリーズのスティーブン・ソダーバーグ監督と「ミッション:インポッシブル」の脚本家デビッド・コープがタッグを組み、
エリート諜報員と二重スパイが最重要機密をめぐり繰り広げる頭脳戦を描いたミステリーサスペンス。
イギリスの国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)のエリート諜報員ジョージは、
世界を揺るがす不正プログラム「セヴェルス」を盗み出した組織内部の裏切り者を見つける極秘任務に乗り出す。
容疑者は諜報員のフレディ、ジミー、情報分析官のクラリサ、局内カウンセラーのゾーイ、そしてジョージの愛妻である凄腕諜報員キャスリンの5人。
ある夜、ジョージは裏切り者の動向を探るべく、容疑者全員をディナーに招待する。
食事に仕込まれた薬とアルコールの効果で、容疑者たちの意外な関係性が浮かび上がるなか、
ジョージは彼らにあるゲームを仕掛ける。
諜報員ジョージをマイケル・ファスベンダー、
彼の妻で容疑者でもあるキャスリンをケイト・ブランシェット、
4人の容疑者を「マッドマックス フュリオサ」のトム・バーク、「Back to Black エイミーのすべて」のマリサ・アベラ、
「ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り」のレゲ=ジャン・ペイジ、
「007」シリーズのナオミ・ハリスが演じた。
ブラックバッグ
Black Bag
2025/アメリカ
「ブラックバック」という言葉は、劇中でスパイや諜報活動の文脈で使われている隠語で、**極秘の作戦や情報を指すスラング**
英語の「black bag job」(ブラックバッグ・ジョブ)を基にしたもので、FBIや諜報機関が令状なしの違法な侵入捜索(例: 家宅捜索や盗聴)を行う秘密の活動を意味します。
『ジョージ』は何でも知っている
イギリスの「NCSC」のエリート諜報員『ジョージ(マイケル・ファスベンダー)』は、
ある極秘任務を依頼される。
それは、世界に危機をもたらす可能性のあるプログラム「セヴェルス」を盗み出した犯人の特定で、
渡された容疑者リスト五人の中には、
やはり腕利き諜報員で妻の『キャスリン(ケイト・ブランシェット)』の名前も含まれていた。
『ジョージ』は関係者を家に招き、ディナーを振る舞う。
が、食事に仕込まれた特殊な薬剤の影響で
招待客たちの本性が次第に顕わになり、
会は予想外の終焉を迎える。
しかし、この冒頭のシークエンスはほんの掴み。
ここから真の犯人探しが始まる。
入り組んだ人間関係。
ぽんぽんと移り変わる舞台。
唐突に挿入される、一見何の関わりもない事象。
複数の要素が相俟って、頭の整理がなかなかに追い付かない。
ただストーリーも半ばを過ぎた頃、
この一人だけは容疑者候補から外していいだろうとの確信を持てるエピソードが挟み込まれ、
以降は一気に団円に向かう。
もっとも犯人が割れた後も、
おお!そうだったのか!!とのカタルシスも、
あの場面が伏線として機能していたのだな!との驚きも、
見事に騙された!との感嘆も、微塵も得られない。
主人公の冷徹さを示すエピソードは
最初の会食の場面で描かれる。
自身の信条のためなら、実の父親さえ切り捨てる非情さは、
最初のうちは妻にも発揮されるのだが・・・・。
あらゆるツールや情報網を駆使し、
容疑者たちの微細な行動を認識したうえで、
冷静に犯人を特定する『ジョージ』。
その過程の証拠の並べ方、出され方が、
主人公に都合が良すぎて物語りが一本道になってしまい、
抑揚に欠けることが作品としての魅力に乏しい要因か。
更には、
会に呼ばれたことに懸念を示しておきながら、
その場での常日頃とは異なる自分たちの常軌を逸した行いの後も
無防備に過ぎる容疑者たちの行動も
得心が行かぬ背景のよう。
共に『ジョン・ル・カレ』原作の映画化で
〔裏切りのサーカス/Tinker, Tailor, Soldier, Spy(2011年)〕は
組織内の裏切り者を炙り出す過程を、
〔誰よりも狙われた男/A Most Wanted Man(2014年)〕は
組織の非情さを描き、
本作では不満として挙げた点は全て凌駕している。
スパイ小説の専門家との強みはあれど、
同ジャンルの作品を撮るのであれば、
近い域まで迫って欲しかった。
ちなみに「Metascore」での評点は
本作:85
〔裏切りのサーカス〕:85
〔誰よりも狙われた男〕:73
と、まるっきり納得が行く点数とはなっていない。
「裏切りのサーカス」テイスト
「夫婦の話」という設定を、活かしきれているようには思えない。
マイケル・ファスベンダーが演じる、同僚の中から裏切り者を見つけ出そうとする諜報員が、血も涙もないような嫌な奴で、これで、本当に友人がいるのだろうかとか、夫婦仲は良いのだろうかと勘ぐりたくなる。
序盤で、彼と、彼の妻を含む6人の男女(3組のカップル)が晩餐会に集められて、このまま、犯人探しの密室劇が繰り広げられるのかと思っていると、セックスだの、浮気だのといった下賤な話と痴話喧嘩に終始して、その日が終わってしまったことには拍子抜けしてしまった。
やがて、主人公の妻が、隠し口座を持っているとか、チューリッヒで怪しい男と接触しているとかといったことが明らかになって、彼女に対する疑念が一気に高まるのだが、こういう展開ならば、逆に、彼女は裏切り者ではないのだろうと容易に予想できてしまい、ミステリーとしてはお粗末であると言わざるを得ない。
その後、人工衛星を勝手に使ったせいで窮地に陥った主人公と、裏切り者と疑われた妻が、力を合わせて真犯人を見つけ出すような展開になるのかと期待していると、結局、主人公が、ウソ発見器を使った尋問を行っただけで、ここでも、何だか肩透かしを食ってしまった。
おまけに、裏切り者が明らかになる前に、事件の黒幕が分かってしまったり、ロシアの反体制派がドローンで吹き飛ばされるという派手なシーンがあったりして、「これは、最後に描くべきだったのでは?」と思ってしまう。
ラストは、探偵映画さながらに、再び6人を一堂に集めて、「裏切り者はお前だ!」という展開になるのだが、おそらく、推理の決め手となったのは心理カウンセラーの証言で、だとしたら、その直前に明らかになった白人の諜報員と心理カウンセラーの浮気の話とか、冒頭の晩餐会におけるやり取りとかは、一体何だったのだろうという違和感が残った。
それに続くエンディングも、夫婦の愛の勝利みたいな終わり方になっているのだが、そもそも、同じ職場で働きながら、互いに職務上の秘密を抱えている者同士が、仕事とプライベートを完全に切り離して、真実の愛を育むことなどできるのだろうかという素朴な疑問を抱かざるを得なかった。
面白いから、もう少し見たかったな
通向けすぎる
覚えにくい固有名詞の洪水で、ギリギリ状況を把握できる鑑賞。
もう一回見たら、すっきり理解できるんじゃないかと。
山田敏弘のSPYチャンネルで褒めてたから急遽見に行ったけど、
やってる劇場が少ない!かつ、初週から1日1回のみ上映…。
なのに満席ではなかったので、回数とかスクリーンの大きさ決めた劇場の人の読みがスゴイ。
(調べたら今日だけ1回で明日以降は2回やってました…)
主役2人がもともと冷徹な悪人顔なので、勝手に色々ミスリード…。
二人とも好きでも嫌いでもない役者さんだけど、
他のキャストも含めて、皆好演。地味だけど。
ファスビンダー、しばらく見なかったら急に老け込んでたが、役作りでもなさそうな…。
嘘は嫌いだ
ゲームの名は、"夫婦円満の秘訣"教えます?スパイに浮気は楽勝すぎるから
ダイニングルームで繰り広げられる『裏切りのサーカス』へようこそ…。後処理は必要?ソダーバーグ監督✕デヴィッド・コープ脚本=最強タッグ再び!
こういう題材を手がけたら右に出るものが居ない、無機質なほどクールにスタイリッシュかつスマートで効率的なソダーバーグの十八番。広角レンズによる室内全体を捉えるように高い位置からのロングショットなど、雰囲気やショットの一つ一つから彼の作品であるとすぐに判るし、全体像の見えないスリリングで色気すら漂うセリフの掛け合いや構成・組み立てのアプローチ。つまり、フィンチャーにシリアルキラーもののイメージがあるように、こういう作品もまたマスタークラスな名匠ソダーバーグのランドマークだ。彼の手にかかるとなんてことのないシーンでも魅惑的に映り秀逸なムード漂う、手際の良さが光るアイコニックなスタイルを堪能できる。
監視と殺し。仕事できて家もオシャレで傍から見たら完璧理想の美男美女夫婦。一見して情熱的なロマンスとは無縁そうな2人も、実は傍からは見えない深いところで結びついている。こういう役どころがハマりすぎるファスベンダー劇場。つまり、『エイリアン』シリーズのファスベンダーから、標的を殺し損ねて動揺した『ザ・キラー』のファスベンダーに?彼の人間離れした感じが、本作によくマッチしていた。言わずもがな元007なピアース・ブロスナンがリアルスパイな世界の上層部を演じるということ(説得感、重み付け)。CIA/FBIみたいにアルファベットの羅列した、謎の組織ありすぎ問題。私たち夫婦の邪魔をしないで!
1週間(+数日)。本編中のタイトルや、メインタイトルとエンドロールでのフォントの選択など、作品を形作る要素が隅々までスタイリッシュで、その世界観を形作るのに一役買っていた。
P.S. 昨今あらゆる作品内で多かれ少なかれ言及があるなど、見て取れるロシア問題(というか大殺戮の犯罪)の影響。…からのみんな大好き、一件落着後最後に大金をGETする『ワイスピ2』方式?※流石に今回はiPhone撮影ではありません。
勝手に関連作品『裏切りのサーカス』『デュプリシティ』
絵面は地味だがヒリヒリする心理戦が面白い
「ブラック・バッグ」は、非合法の機密任務、という感じか。
イギリスの防諜局内で、
誰かが「セヴェラス」というヤバイもので何かしようとしてる、
という情報を得たジョージが、
疑わしいメンバー6人の中から「犯人」をあぶり出そうとする、というお話。
「セヴェラス」が何物なのかは、話が進んでいくと見えてくる。
疑わしいのは、ポスターに写っている6人、
いやもしかしたらジョージ本人を入れた7人。
アクションは皆無だし、絵面は地味だけど、
嵌めるため/あぶり出すための複合的なトリックと
ヒリヒリする心理戦が展開されて予断を許さず、
この人が言ってることは本当なのか嘘なのか
(DZM-5とかいう薬も嘘発見器も決め手にならないが、上手く使えば道具になるか)
(夫婦の対話も、どこまでが本心なのか)
逐一考えながら、
最後まで釘づけ、めっちゃ面白かった!
素っ気ないレビューで申し訳ないのですが
完敗でした(涙)
金曜日からが
私の理解力が乏しいのと金曜仕事帰りのレイト鑑賞でボケ〜っとしてたのもあり、二重スパイが誰かはわかったけど所々?となりました。
そもそもブラックバッグとは?って感じだったし、パンフ読んで「最高機密・極秘任務」だと知った。そうだったのか!セヴェルスも途中まで何なのかよくわからず。
最初のディナーシーンはとても重要なのでしょうが、まだ人間関係も掴めていないのに会話が進むので、ちょっと待って!状態。
金曜日からが解決編って感じで一気に動き出す。それまではひたすら淡々と
二度目のダイニングシーン(あの家はセットで本物のレンガ造りの家を建てたらしい!)での何気に怖いセリフ「カーペットが新しくなってる」なんか2回言ってた気がする。
ミーチャムは何で殺されたんだろう?ジョージ殺せばいいのでは?と思ったり。話終わっちゃうか。
私なら絶対あのテーブルに投げ出された銃使わないな〜。
色々謎が残ったけど、ジョージとキャスリン夫婦描写がとても良かったです。
ポーカーフェイスなジョージが妻の前ではデレる?のが良い。二人の愛の物語だったんだな。
リアル系スパイ物ならやっぱり裏切りのサーカスの方が見応えありです。
全くついていけず
集中力が必要
豪華俳優陣に惹かれて観てみましたが…
この作品は前情報なしで鑑賞すると結構理解に苦しむ。
専門用語を理解している必要がある。
タネ明かしされてもポカーン状態。
会話劇を中心としているので聞き逃したら迷宮入り確定。
アクションなしの頭脳戦スパイ映画で
期待していたものとは違いました。
難解でかなりエネルギーを使う。
朝イチに観るのはオススメできないし、観る人を選ぶ。
夫婦の愛と信頼が流れる時間はとても良かった。
序盤が複雑だからか、ラストはあっけない感じで幕を閉じる。
エンディングが流れた瞬間に退席する人、多数。
気持ちはよくわかる。疲れる…苦笑
全くストーリーが把握できていないが、
もう一度見返したいとは思わない。
朝イチ寝ぼけ眼で観てしまった自分も悪い笑
「MIA」とは全く違うからこそ期待していたのに…
人間くさいリアルスパイ
マイケル・ファスベンダー×ケイト・ブランシェット×スティーヴン・ソダーバーグ
という座組のスパイ映画とあっては、観ずにはおれない。
マイケル・ファスベンダー演じるジョージと、
その妻キャスリンを演じるケイト・ブランシェットの演技が醸し出す本物感及び
緊迫感がスクリーンからビシビシ伝わってくる。
このふたりの対決なのか!?と冒頭から引き込まれていった。
裏切り者の疑いがある4 人+ジョージ夫妻の6人での夕食シーンの
会話が実にリアルだし、人間のイヤなところも浮き彫りになったりと、
当人たちも驚いた様子で、ジョージが仕掛けたゲームも裏切り者を特定するための
布石だったのだろう。ここは見応えがあった。
そこから妻に疑いをかけるジョージ、妻にも罠を仕掛けて、
キレ者の妻がそれに気づかないなんてことあるんだろうか・・・と思いながら
ハラハラして観ていた。
NCSCの建物内におけるジョージの動きは特に緊張が走る。
マリサ・アベラ演じるクラリサに監視カメラの映像をジャックさせるシーンや
この布石となる、クラリサ宅に侵入するシーン等、その尋常ならざる行動が
実に効いていると思う。
ラスト近くのキャスリンが特定された裏切り者を銃で撃ち抜くシーンは、
本作最大の見どころだろうし、これを見るために本作を鑑賞したと言っても過言ではないほど
ケイト・ブランシェットの所作や表情が抜群に素晴らしかった。
実にマジメというか淡々としている作品だが、
リアルなスパイ映画としてオススメしたい。
私は満足した。
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