親友かよのレビュー・感想・評価
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焦がれる日本が続きますように。
タイの青春映画はよいですね。
韓国のノワール映画がよいのと同様に。
日本で観れるタイ映画は年間数本しかないわけですが、秀作の映画が多い気がします。
他も作っているのかも知れませんが、日本に持ち込まれるのはある程度需要が見込まれるものだとは思います。そういう意味では、各国とも良い作品は作られているわけで、タイ映画は王様のブランチとかで紹介されて、もっと注目を浴びてもよいかと思います。バッドジーニアスは米国でリメイクされていることですし。
量産される、原作+話題のアイドル+タイアップ曲形式の日本の青春映画では太刀打ちできませんよ。
本作を理解するのは、日本に似た学校制度、アジア的な同調圧力やいじめの構造、家制度などの感覚が必要で、これらはすべて、日本的のある意味悪いところなので、まったく違和感なく観賞することが出来ます。国の体制が違っても、個人としては、韓国・中国・台湾・タイなどはまったく同じ感情を持っていることを認識できます。そういう意味において、未だに日本だけが優秀でその他のアジアの発展途上国を思っている人たちには困ったものです。彼らは、こういった国のことなんかちっとも知ろうとしないのでしょう。
本作は、Super 8, Single 8, 桐島部活…, I like moviesのような映画に関する映画でもあります。タイにおいても、ミッションインポシブルとかテネットとか僕らと全く同様の映画を楽しんでいます。その中で、スビルバーグやノーランとならんで、是枝裕和をあげて頂いたのはありがたいです。いわんや、一蘭やワンピースや日の丸さえも取り上げられていること、をや。いいじゃないですが、彼らのうち優秀な方をわれわれの税金で留学させたって。(私の某国立大学にはタイの留学生は実際に沢山いましたよ。)これからも、あこがれの日本でありたいですよ。
あ、映画の中身。恋愛、受験、友情、喪失、嘘など誰でも経験することが、特別なすごい事件とは関係なく描かれています。若干の中だるみがありますが、終わりかと思ったら、まだ終わりがあり、終わりがあり、終わりだと思って泣けてきたのに、さっきの涙を帰して欲しいです。
キャスト。主役のぺーは若い時の妻夫木さんのようです。ジョーはちょうどよく、正直バカっぽい(失礼)役どころがぴったりです。Ricky Stanickyのようです。ボーケー役のティティヤー・ジラポーンシンは、『ミーとユー』にも出てて居ました。前作では一卵性双生児を演じ分け、本作でも友情と恋愛の中間の状態をうまく表現していました。
5月の連休から有名アニメのロングラン、その後ぼちぼち有名フランチャイズやアカデミー賞受賞作のロングランとなり、小粒でいい作品が埋もれがちです。上映館は少ないですが、わざわざ出かけてみる価値は十分あるでしょう。
同学年、知り合い、クラスメート、友達、親友 そういやどこからが?っ...
キャッチー且つ絶妙な邦題『親友かよ』
狙ったわけではないのですが、気づけば二日続けてタイ映画です。ちなみに本作、IMDbではレビュー数こそ未だ1000を僅かに切りますが、評価は7.4(6/18現在)と高いこともあり、そこに期待をして「今週の4本目」に選出。サービスデイの109シネマズ木場にて鑑賞です。
「卒業まで残り1か月」の高校3年、ペー(アンソニー・ブイサレート)はあることをきっかけに事件を起こしてしまい、高校を退学処分となります。父は呆れながらも「ラストチャンス」としてペーを別の高校に編入させるのですが、既に「諦めムード」のペーは教室でも無気力。ところが、そこから思いもよらぬことが「立て続け」に起こり、本人もまさかの「ペー主導」による映画制作プロジェクトが始動します。
関わり合う友人たちのキャラクターを掘り下げつつ、物語の方向性を理解させる前半は所々にコミカルな要素強め。特にペーをコントロールしようとするボーケーを演じるティティヤー・ジラポーンシンは、『ユー&ミー&ミー』に続いてのアンソニー・ブイサレートと再共演ということもあり、確かに二人の相性の良さを感じます。
そして中盤、新たな登場人物によって明らかになる事実をきっかけに、雰囲気は一変してシリアスになっていき、後半に至ってはこれでもかと言わんばかりの怒涛の展開に。そして、前半では語られなかった「(それぞれの)二人」を回想するシーンの数々は、第三者には知る由もない「バイブス」まで感じて、若者たちの間に生じる「エモい」感情が際立ちます。なお、邦題『親友かよ』についても、そのフレーズとしてキャッチーさだけに納まらず、この年頃特有の「距離感」や「温度感」が現れていて、実に絶妙だと思います。素晴らしい。
ただ、本作もまた「伏線回収」という技法を過度に頼りすぎな点は否めません。特に全容を隠しながら伏線を張り続ける前半パートはかなりテンポが悪く、熱帯夜で寝不足気味のオジサンは眠気を振り払うのに必死。或いは、後半パートでの回収劇だけみればそれなりに感動もあるし、ストーリーそのものは充分に優れていると思います。それだけに、作品全体の出来としてはスムーズさに欠けて勿体ない。或いは、「盛り込み過ぎ」な要素をもう少し絞り込んでもいいような気もしますが、出来れば次はもっとシンプルな作品を観てみたいな。まことに僭越ですが、アッター・ヘムワディー監督(脚本)、今後に期待しています!
新鮮
タイの高校生活が知れる
高校3年生のペーは彼女に振られ、カッとなり衝動的にカッターナイフで切りつけ傷害事件を起こし、高校を退学処分となった。高校生も残り少しとなって転校し、新しい高校で、人懐っこいジョーの隣の席になった。しかし、ジョーは不慮の交通事故で亡くなってしまった。ペーはジョーの遺品の中に彼が書いたエッセイを見つけ感動した。そんなある日、短編映画のコンテストに入賞すれば学科試験なしで大学に入学できると知ったペーは、自分はジョーの親友だと偽り、ジョーのエッセイを利用して彼を偲ぶ短編映画を制作することにした。ジョーの本当の親友であるボーケーや映画オタクたちも加わり、学校全体を巻き込んで映画撮影が進んでいくが、やがてペーはジョーのエッセイの秘密を知る事になり・・・さてどうなる、という話。
ペーは最初は嘘つきで感じ悪く、そんな奴が映画を撮るのかとほとんど期待せず観てたが、終盤、自己保身に走らず、ボーケーの気持ちも考え、ジョーを悪者にせず、自分が馬鹿にされる選択をしたのは良かった。
ペーを演じたアンソニー・ブイサレートはなかなか良かった。
ボーケーはジョーが好きだったと思うけど、ジョーは他の子が好きで悲しかったのだろうなぁ。そこは切なかった。
ボーケー役のティティヤー・ジラポーンシンは芯が有りカッコよかった。
Not Friendsの原題に、親友かよ、の邦題はどうなんだろう?
かよ、という友達の話かと勘違いした。
それはさておき、現代のタイの高校生活を観れて面白かった。
ONE PIECEや一蘭のラーメンとかタイでも有名で人気なんだと知れた。
「タイの名作」
『人はいつ死ぬと思う? 人に忘れられた時さ』
出来の良い韓国映画のテイスト
宣材のルックとストーリー情報だけだと多分スルーしてたが、某映画研究者が絶賛していたので急遽鑑賞。いやー、観てよかった。見事な作り上がりの作品でした。
前半のいくつかのエピソードが、後半で全く異なって見えてくる構成。中盤のどんでん返しで、どう風呂敷を畳んでいくかと思っていたら、いくつもの細かい伏線を回収しながら収束していく気持ちの良さ。ここで終わりかと思えば、追い討ちをかけるような話の展開、などなど良く出来た韓国映画のようです。
最後も伏線回収しつつきれいに終わるハッピーエンドで好みの締めかた。
主演の東出昌大似の主役、撮影監督の女の子などキャストも瑞々しくよかった。
映画で泣く趣味はないが、周囲では涙しているおじさんもいました。
公開週の土曜日夕方、1回上映の回としてはいささか寂しいお客さんの入り(@HUMAX池袋)でしたがこれは観ないともったいない。
GIRL&BOY
映画作り映画、大好物です。
観にいく理由はそれだけで十分でした。
特典は本国ポスター風ポストカードでした。
一風変わった映画作り映画に仕上がっており、転校生として学校に来たペーが隣の席のジョーについての映画を作るといった感じでわりとベタなフォーマットかと思いきや、ジョーが事故によって亡くなっているという状態からのスタートなのでどういう物語を紡いでいくのかというところに惹かれていきました。
大学進学のために映画を作る行動を取り始めたペーが、そこまで仲良くはなかったジョーの創作を知って、それをパクって映画にしよう!と意気込むんですが、それをジョーの友達のボーケーに嘘がバレてさぁ大変といった感じで進んでいくんですが、その中でジョーの事をどんどん知って行き、どんどん友達になりたくなっていくという不思議な構造も良かったです。
映画作りの様子はまさに映画好きな人達が作ったような詰め合わせ感がありました。
スパイものをやりたい!となったら「ミッション・イン・ポッシブル」と「TENET」組み合わせようぜ!という大胆な発想を映像にしていてワクワクしましたし、撮り方一つで世界観をガンガン広げていく創作の面白さがハイテンポで描かれるので楽しかったです。
映画に限らず様々なエンタメからアイデアを持ってきていたのも特徴的で、我らが日本の「ドラえもん」をモチーフにした映像も飛び出てくんですがこれまた個性爆発しており最高に笑えました。
楽曲も作品名や監督たちの名前を綴った独特な曲が流れてきてテンション上がりました。
ごちゃ混ぜのはずなのにめっちゃ綺麗にまとまっていて良かったです。
映画作りがひと段落した後はジョーとボーケーの関係性が描かれ、互いの秘密を打ち明けて親友になったのに、ついつい2人だけの秘密をバラしてしまって距離ができてしまい、そんな後悔を引きずったままここまで来たボーケーの心情が語られるシーンはかなりグッときました。
だからこそペーをたくさん責めたんだと思いますし、そんな中でもペーの映画作りを手伝ったんだなと思うともう良い子すぎてはわわ〜ってなりました。
若干終盤の展開はこってりしすぎており、ジョーの回想や病気を患った子の回想も交えつつかなり複雑に物事を進めていくので、供給過多だなぁとなってしまったのは事実です。
泣かせにかかってきているようにも思えて、前半のポップさと悪い意味でギャップになってしまっておりもったいなかったです。
病気の子のパートも展開をガラッと変えるためには必要だったと思いますがテンポがグシャっとなってしまったのはいただけなかったです。
ただ最後の送る会への持って行き方はペーの決断含め良い方向に向かっていたなと思いました。
綺麗事にしない終わり方、そこまでで得た信頼は確かなものがあり、パワポ野郎と言われても認めてくれる友達は確かにできているというのもグッと来ました。
その先の未来も暗くならず前に進んでいる感じがあり、爽やかな風が吹いているような終わり方でスッキリしました。
青春時代にしかできない事ってたくさんあるなと改めて思いました。
秘密を打ち明けることが親友、また新しい感情を知れてなんだか嬉しくなりました。
映画作り映画は最高だ。
鑑賞日 6/13
鑑賞時間 12:30〜14:45
脚本・演出が雑だよね。
親友だよ
男子の制服、半ズボンなんだー。
日本でも見やすい青春映画。おススメ。
今年145本目(合計1,686本目/今月(2025年6月度)8本目)。
いわゆる映画作りをテーマにしたタイの高校を舞台にした青春映画です。
日本と文化の異なる点は確かにありますが、隣国ではないにせよ仏教を大切にする等価値観が同じところが結構多いので、タイ映画(ベトナム等も同じだがベトナムってレア?)は比較的見やすい印象がありますね。日本の映画でも不思議ではないくらいです。
ストーリーそのものはここに書いてあることが6割くらいで残りの4割は、おっという展開に飛んで、そこで「そうきますか」というところです(多分ネタバレ扱いか)。ただそれも日本の考え方では理解もしなくもないし、十分ありかなといったところです。映画を見るにあたって必要ないわゆる「海外映画の場合の当該国の文化の知識度」は、国によっても違うし映画によっても違うし(極論、アクション映画等だとどこの国でも余り変わらない)いろいろですが、タイ映画とちょっと珍しいですが、日本でみてもなるほどなというところです。
採点にあたっては特に差し引く根拠までないのでフルスコアにしています。高校などで映画部(に相当するもの)に所属していれば有利かなという気もしますが、私の世代はともかく今でも公立高校だと映画部という「お金のかかるクラブ」は(公立高校だと)設置できないのかも(私立だと結構融通がききますが)。
構成、編集の素晴らしさが光る傑作青春映画
青春時代の楽しさ、悔しさだけでなく、
残酷さ、狡さ、自分勝手さなど美しくない負の感情も織り交ぜられるが、
全体的には明るく爽やかな色調で表現される。
前半は青年たちの映画制作の過程をコミカルに描く。
パロディやコント的なオーバーな表情、動作や音楽もありつつ、
多様な画面構成も相まってすごく楽しい。
なんといっても、親友の秘密が明らかにされ、一転シリアスな展開になる後半が凄い。
ラスト近く、冒頭シーン直前に時間軸が戻り、真相や親友ふたりの会話が明かされる。
さらに卒業式の上映会では、もしもの将来の世界と映画の制作現場を交錯させたカット、そして仲間たちの友情に思わず落涙。
最後は青年たちの明るい未来の予感で幕を閉じる。
どのシーンをとっても、青年たちの輝く瞳と笑顔が眩しく、美しく、
カット構成、編集の素晴らしさの傑出した青春映画でした。
ジェームス(涙)
問題を起こして高校を退学になったペーが、転校先の高校で出会ったジョーの短編エッセイをネタに映画をつくる話。
短編作品の受賞と共に、交通事故で亡くなるジョーから始まり、入試免除で大学進学出来るという謳い文句になびいたペーが、ジョーの映画をつくるといったことで盛り上がってしまい巻き起こっていく。
随分とコミカルなところから話しが転がり、中間が増えて題材もエッセイへと変わっていくけれど、まあ随分と丁寧だったり、それいりますか?なシーンもあったりと少々くどさも感じる。
そしてなかなか衝撃的な事実が突きつけられて、さてどうなるかと思っていたら、…っていうイメージということ?
それにしてもボーケーは良いイメージないてすけど、そんな何事もなかったかの様に?というか、ジョーのことを親友が書いたエッセイが題材ってことで良かったんじゃ?
面白くはあったけれど、まとめ方が強引というかご都合主義というか、なんかしっくり来なかったし、もうちょいシンプルで良かったのにという感じかな。
全44件中、21~40件目を表示