「"Hope is not a strategy"」映画「F1(R) エフワン」 K2さんの映画レビュー(感想・評価)
"Hope is not a strategy"
今年一番の痛快娯楽映画かも!?
とにかくブラピ演じる主人公がカッコいい!! の一言。惚れてまうやろ〜!!
タイトルのセリフ↑(できることをやって運を待つ、ではなく、結果を出すために何をやるかが戦略)も、最初に誰が言ったのか定かでない定番名言ですが、ブラピが語るシチュエーションやタイミングが絶妙でシビレます
本物のレース現場で撮影された映像がふんだんに使われているようで、臨場感が凄い。IMAXで見る価値ありです
(通常字幕版で観直す機会がありましたが、それでも十分の迫力でした)
2時間半強があっという間で、退屈する間は一切なし。レースシーンは勿論ですが、合間の会話劇も軽快で、細かい伏線回収を繰り返しながら一気にラストへなだれ込むストーリーも見事。最初から最後までフルスロットルで駆け抜けます
スーパーライセンスってそんなに簡単に取れるの?とか、現代F1で最下位チームが1つのアップデートで首位争いとかありえね〜、なんてもっともなツッコミはナシでお願いします(苦笑)
地上版TOP GUNマーヴェリック、という向きもありますね。確かに理屈抜きの一級品アクションヒーローストーリー、おっさんが実力を示して若手を叩き直す筋書き、という意味では一理あります。しかし、かたや戦闘機乗り(つまり人殺しのためのワザ)、かたやスポーツ、同レベルの出来栄えなら、どちらが爽快かは明らかですね
主人公とそのチームを取り巻く関係者だけは架空で、それ以外のチーム、ドライバー、代表、TVレポーターなどは全て実在、本人役なのも凄い。恐らく全てはレースウィークの合間を縫って現地で撮られたものと思われ、それも臨場感アップにひと役買っています
ハミルトン、フェルスタッペン、ノリス、ペレス、アロンソ、角田裕毅など現役F1レーサーも多数登場
各チームの現役マネージャー達、例えば、ハースF1のギュンター・シュタイナー、メルセデスのトト・ヴォルフ、マクラーレンのザク・ブラウン、フェラーリのフレデリック・バスール等などもズラッと。セリフもあります。
フェルナンド(・アロンソ)、トト、ザクはちゃんと俳優になってました。フェラーリのバスールは微妙でしたが。ギュンターおじさんのFxxk youポーズも最高
コアなF1ファンでなくても、Netflixのドキュメンタリーシリーズを観ている人なら、お馴染みの面々が次から次へと登場して、それだけでも楽しい
この映画を観て、改めてF1に興味を持った方は、Netflixのドキュメンタリーもオススメです。主にインタビューから構成されたドラマ仕立てで、マシン開発などのハード面は殆ど掘り下げない、"文系"ドキュメンタリーではありますが...
(英語によるインタビューがメインだからか、白人セレブの社交界でもあるF1界を描いているからか、ホンダも角田も出番は殆どありませんが)