愛されなくても別にのレビュー・感想・評価
全71件中、41~60件目を表示
娯楽痛快作ではないが共感性はある
2025年劇場鑑賞201本目。
エンドロール後映像無し。
内容知らずに観ましたが、タイトルから若い子が愛に苦しめられる話かなと想像したらまぁそういう話でした。
無職ではないけど浪費家の母親のため、家事をこなしつつ週6のバイトの給料のほとんどを家に入れ、大学の奨学金をもらって大学卒業するのはさらにいいところに就職してもっと家にお金を入れるため、という完全に親ガチャ失敗した女子大生が主人公。ひょんなことから知り合った売春している同じ講義を受けている子と、その子はろくな子じゃないから付き合うな、という子と知り合い、その3人中心で話は進んでいきます。
途中お前くらいの不幸でやさぐれるのもったいないみたいなことを言われた子が、他人が不幸だからといった自分が不幸じゃなくなるわけじゃないみたいな事を言うのがどちらも理解できて難しいよな、と思いました。割と自分も後者側の考え方なので楽して生きたいです(笑)
自分の人生を親に搾取された2人の女子大生が自分の殻を破って行く感じの作品。 本年度ベスト級。
南沙良さん目当て。
前髪の可愛さがハンパ無かった(笑)
仕事も家事もせず男と遊ぶ母親と暮らす南沙良さん演じる陽彩(ヒイロ)
車で人をはね殺し行方不明となった父の娘の雅(馬場ふみかサン)。
この2人を中心に展開する宗教色を交えた濃い目のストーリー。
水族館でバイトしながら学校に通う陽彩。
水族館に加えコンビニでバイトを始める展開。
そのコンビニで同じ大学に通う青毛の雅の態度が最悪(笑)
イヤフォンしながら働く雅。
でもレジ奥でエナジードリンクを飲む陽彩も如何なものなのか?(笑)
出だしは会話も少ない2人の関係だったけど、お互いの境遇を話し合い徐々に距離が近くなって行く感じ。
雅が意外と良い人だった。
ある団体施設でハリネズミと言われるんだけど全くその通りの性格って感じ。
雅が自分の家を飛び出した陽彩と共同生活をする感じに雅の優しさを感じる。
同じ大学に通う、ある宗教団体に嵌まっている木村の存在。
陽彩と雅の距離を縮める重要なシーンと理解するけどちょっと馴染めなかったのが残念。
ラストに出るタイトルが2人のこれからの生き様を表していた感じ。
人間って海水では浮くけど川でも仰向けで浮く事が出来るのかのか?
不思議でした( ´∀`)
ただただ、良かった・・・
こう言っていいのか微妙なんですけど、内容が非常に面白かったです。というのもあまりに過酷な境遇に、最初はかなり引いた気持ちになるので・・・。でもそんな思いなんて・・・と思わせてくれるし、価値観を変えて見ると違う世界観が見えてきて、めっちゃおもろ!と最後の最後まで楽しませてもらいました。
こういった人間関係っていうのもいいもんだと思いましたし、非常に現代というものを色濃く見事に写し取っているなぁと感心したりもしたのですが、同時に、このような内容に共感できるということこそが何気に人口問題につながってくるのかなぁなんて穿った見方もできました。さまざまな物語が入り乱れていた作品でしたが、その一つ一つが綿密に細かく繊細に繫がりをもっていたので、なおさら内容に引き込まれた気がします。
正直、映像の質はそれほど高いものでもなかったのですが、色んな創意工夫が見られて、非常に好感の持てる映画でした。
その言葉は、口にする人によって薬にも毒にもなる呪文
オーラルでフィジカルで、西洋人はのべつまくなしに
相手に対しての愛情を表現する。
まるでそうしていないと、
当人同士の関係が切れてしまうかのように。
対して日本人の愛情表現は淡泊。
互いに相通じていることをわざわざ口にするのは稀。
「愛している」の言葉はそうそう聞くことはない。
なので発せられた時には、ぎょっとすることすらあるだろう。
三組の毒親とその娘が登場する。
うち一人の母は「あなたを愛している」の言葉で、
もう一人の母は「あなたのことを心配している」の言葉で
娘を縛り付け支配下に置こうとする。
言葉面からは娘のことを慮っているように聞こえるが、
実際は繋ぎとめることで自己の安寧を図っている。
それに対し三人の娘は、
彼女らなりのレジスタンスを起こす。
『宮田陽彩(南沙良)』は浪費家の母にかわり家計を支える。
奨学金を得て大学に通いながら昼夜のアルバイトをこなし
家にお金を入れる日々。
金銭的にも搾取する母親との関係性はメンタルにも影響を及ぼす。
栄養はエナジードリンクとカロリーメイトで摂取し、
それ以外の固形物を口にすることは過少。
他人との関係性は極端に薄く、
肌がふれるだけでも拒否反応を起こす。
そうした時に「ライナスの毛布」として機能するのは
トイレの芳香剤。
肺一杯に吸い込むことで気分は落ち着くのだ。
そんな彼女が、
母親から売春を強要された過去のある『江永雅(馬場ふみか)』と知り合い
次第に自分を取り戻す。
それなりのイニシエーションは経るものの、
再生には必要なステップ。
とりわけ川の深みに揺蕩う場面は、
自らの意志で羊水から出て来るイメージを想起させる。
母の過干渉に悩む『木村水宝石(本田望結)』は
自身を無条件に受け入れてくれる宗教にのめり込む。
そこでは皆が笑顔で接し、疑似的な家族が形成される。
が、それで本当に束縛から逃れることができるのか。
束の間の安寧を得ているだけなのかは当人にも判らない。
特異な母親を持った娘は不幸であり、
その苦しみは他人には理解できぬと強い口調で吐露するが、
生きる人々は皆々それなりの悩みを抱えており、
軽重は他人にはうかがい知れぬところ。
幾つもの台詞は、浮遊して聞こえるのが残念。
タイトル通りの終幕により、
ほの明るい未来は示される。
ただここで氾濫する「愛」は全て打算に基づいてのものであり、
最初から献身ではなかったわけだが。
一種の寓話ではあるものの、
リアリティはどうだろうか。
例えば『雅』の住んでいるアパートは、
コンビニのバイトの収入だけで維持できるのだろうか。
揃っている家具類についても同様だが。
物語りの魂は細部に宿る。
納得感のある設定は欲しかった。
毒親に苦しむ子どもへの渾身のエール!
予告を目にしなかったので、内容は全く知らず、他の作品を観に行ったついでに時間があったので鑑賞してきました。客入りは芳しくなかったですが、現代の親子関係を考えさせる見応えのある作品でした。
ストーリーは、ろくに働かない母親に代わって学費と生活費を稼ぐために学校以外のほとんどの時間をコンビニで働いていた大学生・宮田陽彩が、バイト仲間で同級生の江永雅の不幸な身の上を知り、雅に他の誰とも違う何かを感じるようになった陽彩は家を飛び出して雅と同居を始め、二人の人生はこれまでとは違うものになっていくというもの。
家族、中でも母親に恵まれなかった二人の女性の物語が切なく悲しいです。子どもからすれば選ぶことも、切り捨てることもできない親。ある親は自分の代わりに家事と家計を押し付け、ある親は性接待を強要し、まるで自分の奴隷か所有物のような扱いぶりを見せます。
物語は陽彩を中心に描かれ、ここに雅が大きく絡むので、この二人にスポットが当たりがちですが、実際にはここに三人目の被害者・木村水宝石が絡みます。陽彩たちとは違って恵まれた家庭に育った大学生ではありますが、彼女もまた過干渉な毒親に苦しめられています。経済的に裕福な家庭でも、親が無自覚に子どもを追い込むことがありうることを描いています。
これらどの家庭にも共通しているのが、親からの「愛してる」という言葉。恐らくここに嘘はないのでしょう。しかし、親としての責任を果たすことなく発せられたこの言葉は、無責任な自分を許し、見捨てないでほしいと訴えるだけのわがままな言い訳にしか聞こえません。もはや呪縛です。
そんな毒親をもつ二人が水族館の水槽を好んで眺めていたのは、狭い空間に閉じ込められ、その中で泳ぎ続けるしかない魚に自分たちの境遇を重ねていたからでしょうか。そして、いつか広い海を自由に泳ぎ回ることを夢見ていたのでしょうか。
江永に出会い、木村に出会い、心の中で人知れず不幸のマウント合戦をしていた陽彩が、ついにその呪縛を断ち、母親に家族終了を突きつけるシーンが爽快です。”我が身の不幸を嘆くことなく、誰かに愛されなくても生きていける”という陽彩の強い宣言のようでもあり、毒親に苦しむ子どもたちへの渾身のエールのようにも感じます。自分の人生を取り戻した彼女の未来が明るいものであってほしいと願います。
主演は南沙良さんで、親の虐待により心が麻痺したような陽彩を好演しています。脇を固めるのは、馬場ふみかさん、本田望結さん、基俊介さん、河井青葉さんら。馬場ふみかさんは、メディックの頃から好きな女優さんの一人で、やさぐれた役や裏のある役が本当によく似合うのですが、できればもっと明るく華のある役を演じてほしいです。
クソ親だらけ
大学生の宮田陽彩は浪費家の母親のため学費と家計費を稼ぐ必要があり、学校以外のほとんどの時間をアルバイトに費やしていた。母親から、愛している、という言葉で縛られ、人生に期待することなく、良い就職先得るため大学に通うだけの日常を生きていた。そんなある日、同じコンビニで働く派手な見た目の同級生・江永雅の父親が殺人犯だという噂を聞いた。他の誰かと普通の関係を築けないと思っていた宮田と江永は一緒に住むことになり・・・そんな話。
宮田の母親は大学生の娘に学費も生活費も出してやらず、さらに家に月に8万円も入れさせ、後でわかるが、別れた父親から同じく月に8万円養育費を貰ってて、自分は酒飲んで男と遊ぶクソ親。
江永の母親は父からレイプされてた娘を助けず、離婚後はその娘に売春を強要したクソ親。
木村の母親は2時間おきに携帯に電話してきて、週末には福岡から東京へ様子をみに来る過干渉のクソ親。
ホント、クソ親だらけでゲンナリした。
宮田役の南沙良、江永役の馬場ふみかの2人は感情移入してしまうほど上手かった。
木村役の本田望結は子役の時から芸歴長いんだから、もう少し・・・かなぁ。精神的に参ってる設定なら、もう少しダイエットして撮影に臨んでは?デブ過ぎて気の毒に思えない。で、カルトに走るのもバカらしいし。
南沙良と馬場ふみかが良いので、満足感はある。
南沙良すごいな
南沙良すごいね。
《この子は邪悪》でもすごいと思ったけど、今作はなんか別格ですごいと思った。
スクリーンに居てくれれば、それでいいね。
馬場ふみかは不思議な役者さんだよね。
なんか単に「胸が大きい女の人」って感じになったかなと思ったんだけど、役者さんとして存在感出してくるね。
今作も良かった。途中でちょっと「あれ、河井青葉の演技に似てる?」と思ったけど、まあいいや。
説明をどんどん省いて、キャラ起てと状況説明してくるのうまいね。
それで南沙良と馬場ふみかが置かれた厳しい状況が伝わってくるの。
本田望結も入ってやっていって、色んな感情が自然に流れて面白いんだよね。
それで宗教施設からの帰り道で、南沙良と本田望結がぶつかるんだけど、この辺がヌルい感じだったな。
ずっと描写でやってきたのに、テーマを叫んじゃう感じだったんだよね。
原作だとどうなってるんだろう。
「前を向いていこう」っていうラストだけど、二人が置かれた状況を考えるとあっさりと「良かったね」とは言えない気分だね。
一瞬、ぬるく感じる瞬間があったとはいえ、微妙なところを描ききった良い作品だったよ。
白飛びっぽい画面
暗い話なんだけど、三人の演技で楽しく見れたかな(^-^)
いやぁ~、面白かったです。。
見終わってタイトルの意味もしっかり分かって、馬場ふみか、南沙良の主人公の二人の女の子も凄く良かった。
そして、もう一人の同級生の本田望結も良い感じでした。
二人の女の子がバイト先で仲良くなる。
もう一人の同級生も含めて、親に恵まれない三人。
暗い話なんだけど、三人の演技で楽しく見れたかな(^-^)
この映画を見に行ったのは馬場ふみかが出ていたのが理由。
『恋は光』を見て以来、なんとなく彼女は追いかけてました。
彼女が出ていなかったら絶対に見に行っていないですね。
今回の映画も、笑顔は無く何を考えているか分からない表情。
この顔が彼女の魅力でしょう。。
劇場では、『ひとりぼっちじゃない』、『コーポ・ア・コーポ』に続いての見た馬場ふみか主演の映画。
テレビとかだとあまり感じないけど、映画だと良いんですよね彼女。
色気もあるし、雰囲気もあるし、彼女独自の神秘的な感じもするし。。
良い女優さんになってきたと思います。
南沙良、本田望結も良かったですけどね。
最近見た『ふたりソロキャンプ』でヒロイン役を演じていた本田望結は、こういう役をやっていくべきだと思う。
演技力はあるんだから、かわいい系ではなく演技派女優として頑張ってほしい。。
こういう良い邦画に出会うと嬉しくなりますね。
ホント、近年の日本映画はレベルが上がっていると思います!
生きていくのは大変だ‼️❓生きてるだけで偉いんだ‼️❓
南沙良は大変な環境の映画が多いね、田中圭主演の女子高生に殺されたい、とか。親が酷いと死にたくなるよね、もしくは殺したい。でも、リセット出来ないから、より良く生きていくしか無いんだ。この映画の環境はまだマシだ、馬場ふみかの人殺しの父親と売りを強制する母は、境界線上かな。私も親から大金搾り取られたけど、その金で弟は国立大教授になるんだから良しとしよう、両親が死んだ時はほつとした、殺さずに済んだ。苦しい時は、宗教に縋らず、他人に親切にして自分は最後にしてたらそれだけで幸福になれるよ、経験談。南沙良と馬場ふみかのもがいても生きる姿は清々しい、酷い生き様だが、なぜだか最後は心が浮き立ち、晴れ晴れとした気持ちになった、ありがとうございました😊😭
ごぼうvsびっくり目(可愛い)vsガチムチ
毒親・親ガチャって言葉は嫌いです。
ここ数年、「毒親」や「親ガチャ」などの言葉をよく見かけますが、親の立場からするととても嫌な言葉ですね。昭和の時代にはなかった言葉で、正直言えば昭和の時代の親のほうが現在よりもよほど「毒親」が多かったとも思いますが。。。
平成の30年間で貧富の差は広がり、「一億総中流」などという言葉がいまでは夢のようにも思います。本田望結演じた女の子のように親が裕福だからいいってわけでもないようで、金持ちも貧乏人もそれぞれの子どもには悩みはあるようです。
ただ、もちろん本人たちの努力によることが大きいのですが、この映画の女子大生3人はみんな大学に通えてるっていうのが昭和の時代とは大きく異なるようです。
南沙良演じるヒロインの毒親役の 河井青葉は「あんのこと」に続いての毒親役で、彼女の代名詞にならないことを祈ります(笑)
重苦しいテーマだったけど😒
現代社会の問題点をこれでもかっていうくらいに鋭く、そしてリアリティにも富んでいるから、最後まで飽きることなく、観ることができました☺️
この作品を観ていると、少子化、少子化と叫ばれる昨今ではありますが、経済的な理由や子供が嫌いな大人、子育てに向いていない大人が無理して子供を作っても、親子共々不幸になるだけだから、やめれってつくづく思います😌
まだ、本人かどうか確定ではないみたいですが、自宅から死体が発見された某女優さんもある意味、毒親の犠牲者だし、ホントにつくづくそう思います😌
まあ、そうすると、未来がジジババだけの世の中になってしまって、若者が疲弊する一方ですし、それを避ける意味でも、自分も含めて、子孫がいない大人は、誰にも迷惑かけることなく、自分が希望した時に安らかに旅立てる世の中が早く来てほしいと切に願わずにはいられません😞
それにしても、南沙良のお母さん役の女優さんは「あんのこと」でも河合優実のお母さん役を演じていて、いよいよ毒親の女王の地位を確立しつつあるなと思いました😁
かなりストレートな物語
愛されなくても“別に”
愛についての作品でありながら、別に。で締めてるのがリアルでいいなと思った。
共依存からの独立と受け取りました。
宮田、江永、木村。
3人それぞれの経験をコンプリートしてしまっている自分は映画作品に対しての純粋な感想としてこれを投稿できない。
それは申し訳なくも思う。
そして、この3人の苦悩が理解しづらい人たちの評価はある意味正しいのだと思う。
わからない人たちにそれを十分に伝えることが出来ていないということだから。
宮田の芳香剤のくだりはリアルに表現したらリスカ、アムカになっただろうなとか、映像作品にするために表現を変えているであろう部分も見受けられた。
(本当に芳香剤で安心する人もいるだろうけど)
木村の苦しさは分かりづらい人が多いかもしれない。
外の世界での飛び方を教われずに、それどころか挑戦を何度も邪魔されては鳥籠の中に戻され、大切に(笑)育てられたペットのようなもん、なんだと思う。
遊んでる最中に親が出張ってくる子に友達なんかできるわけないし、友達もできなくて親に囲われてたら社会性なんてなんも育たないんだよな。この手の親はそもそも親本人に友達がいないからずれているし。
社会動物として致命的な欠陥だからこそ、コスモ様に縋ってしまったのだろう。
過干渉の猛毒はこういうところにある。いわゆる無敵の人の親に多い。
題材的にはこの作品が評価されてしまうことが悲しくもある。一定の共感を生んでしまっている社会であるということだと思うから。
しかしながら各俳優の演技もよかったと思うし、題材だけで評価されているとも思わない。
最初は堀口って必要か?モブでよくないか?と思っていたけど、舞台装置として機能していたようにも思う。
自分はこの作品が好きです。
見てよかった。
夏にコタツ
全71件中、41~60件目を表示