愛されなくても別にのレビュー・感想・評価
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Sour
ユーフォの武田綾乃先生の描く物語という事で原作を読む前に映画を鑑賞。
タイトル通りの感じで、それぞれの事情で親に愛されなかった大学生たちを描いており、ユーフォの爽やかさと熱とはまた違った側面を観れて衝撃的でした。
主人公・宮田陽彩の母は浪費家で男は連れ込むわ、娘から生活費をたんまりせびるわ、家事全般を陽彩に全任せとかいうクソみたい母親で共感の余地は一切ありません。
そんな母親の言いなりになっていた陽彩は生活はほとんどバイト三昧、大学でも荒んでいたりとで大変な状況の中で、同じバイト先の江永雅とふとしかきっかけで話し合うことによって関係性が深まっていくという、特殊な友情ものとして積み重なっていくものがとても良かったです。
江永は父親が轢き逃げで人を殺しており、そのまま逃亡している噂が広がり、殺人犯の娘扱いされているという陽彩とはまた違う境遇の毒親がおり、あっけらかんとしながらも中々に重いものを抱えていながら、陽彩の事をしっかり見てくれていて愛おしかったです。
陽彩がノートを見せてくれと頼んだ木村さんもまた違った事情で親に悩んでおり、過保護すぎるという感じで、一見放置や金銭面の悩みじゃないならまだマシじゃない?とは思いつつも、毎週のように家を訪ねてきたり、電話しまくってきたりとかされたら流石にナイーブになっちまうなとは思いました。
自分の決断で家を飛び出し、陽彩の電話によりなんとか助かった江永の家に転がり込んでヌルッと始まる同居生活は極限状態から抜け出した陽彩にとってはオアシスみたいなもんなんだろうなと嬉しくなりました。
宗教にのめり込んでしまっている木村さんが崇拝してる宗教家の元に行って、どう考えても胡散臭いのが出てきて、かなり見透かされた陽彩はコロッと落ちそうになる中で江永がズバッと飛び出て、宗教家を蹴っ飛ばす勢いで反論していく流れは気持ち良かったです。
宗教家が最後の最後に火を注いでいったので、そこに中指を突き立てたのはファインプレーでした。
この流れを見てもやっぱ宗教にのめり込む理由は分からんな〜となったり。
不幸中毒、不幸比べをナチュラルにやってしまっている陽彩は生まれついた環境が染みついちゃっているんだろうなと思いましたし、それぞれの不幸を比べてはいけないし見下しちゃいけないという木村さんの発言にも納得できるものがありましたし、自分の方が不幸だ!と優越感に浸りたくなる陽彩の気持ちも分からんでもないとなったりしました。
不幸を分かりあうって相当むずいんだろうなとなりました。
終盤は抱えてた問題を一気に畳み掛けていくので駆け足感は否めませんが、誰かを思いやる心が生まれた陽彩の成長は感じられましたし、母親へのカウンターパンチを喰らわせたりとスカッとするところも多くあって個人的には大満足でした。
お酒を飲み交わしながら帰路に着くエンドロールがとても爽やかで、これからもやんややんやしながら2人でまったり暮らしていってくれたらなと思う終わり方で良かったです。
生まれた環境って改めて大事だし、人生左右してしまうんだなとなりました。
原作も読んでみようと思います。
鑑賞日 7/9
鑑賞時間 17:15〜19:15
心理ドラマ
人を殺しそうになるシーンの連続。一歩間違ったらと思える最悪の事態が続く。迫力がある映画だった。毒親に養われている大学生の三人それぞれの生き方が焦点になる。タイトル良いね。確かにそんな愛なんて欲しくない。成人してから酒を買うとこなど、バイト先の先輩が話しかけたりほのぼのして良いね。
前向きとかとは違うんだろうけど、 強くて、 人のせいにしなくて、 ...
前向きとかとは違うんだろうけど、
強くて、
人のせいにしなくて、
自分に対して嘘がなくて、
いい意味で野生的、みたいな
清々しくて凛々しくて潔くて
境遇は大変なんだけど、
なんか憧れてしまうような、
そしてとてもピュアな人たちの映画でした
「それ不幸中毒ですよ、お客さん」
そんな「愛」ならいりません
愛してほしいのに裏切られるばかり、むしろ気持ちを利用していいように扱われる。それならもう、愛されなくても良い、人に期待することなく、自分は自分で生きていく、それは長年傷つけられてきた江永が会得した真理なのだろう。江永が、愛されるには見返りを差し出さないといけない、と思い込んでいるようでもある。
女子大生3人が3様の毒親持ちだが、程度にはかなり差がある。
江永の境遇は宮田のとは比べものにならないくらい悲惨で、その過程で身についたに違いない達観と包容力がすごい。宗教にはまった木村に、「あたしの不幸なんて大したことないと思ってるでしょ!」と言われてしまう宮田に、「ほらまたあんたの不幸自慢が出た」とさらっと言えてしまう深さがある。何度か襲われ殺されかけた男が実の父が起こした事故の犠牲者の息子と知って、「彼も被害者だから」と理解を示してしまう人生何周目かと思うくらいの諦観は、木村がハマったコスモ様(だっけ?)よりもよっぽど悟りが近いと思う。
不幸マウントしがちな宮田は、自分の境遇をぽつぽつ話す江永を、「自分より上じゃん」と思ったのか、そっと江永に寄り添って「えらかった、えらかった、江永はよくがんばったよ」と慰め続けるが、それが江永にはとてもうれしかったよう。彼女はそういう些細な思いやりの言葉に飢えていたのだ。
宮田への母の「愛してる」は、ただの呪文。
宮田も信じたくなかっただけで母が自分を都合よく利用していることは感じていた。
だけど親を喜ばせたくて尽くしてしまう宮田、捨てられたくないから、愛されたいから。というよりすでに、母の呪縛にがんじがらめで尽くす以外の選択肢を知らなかったが、少しづつ疑問を持てるようになってきた状態。
母はそれを知っていて、使う呪文が「愛してる」。
娘が離れて行きそうな時、思う通りにしたいとき、にっこり笑ってそういいさえすれば、あら不思議、娘は元通り言いなり、自分の奴隷に戻る、オールマイティな呪文なのだ。
宮田が自ら呪縛を解いて、それが通用しなくなったのが痛快。
「貴方は貴方の人生を生きたら良い、私は私の人生を生きる」と宣言して後ろも見ずに去っていく。それでいいのだ。
宮田の母のような友達や知人がいたら、そんなヤツさっさと縁を切れと多くの人は言うだろうが、親というだけで「そうは言っても親は親」と途端に子供に我慢を強いて良しとするのはなぜだろう。
教団の教祖は、江永の追及を余裕で躱しているようで実は何一つまともに答えられていない。答えられないのを「しょーもない小人のたわごと」と聞き流すふりをしているだけ。最後は有り難い御託宣で締めくくる。「親を大事にしなさい」
彼女は、親の子供に対する虐待が認知されるようになって久しいのに、被虐待児の幸せに対しては思考停止している世間そのものだ。
木村が親の過干渉から逃れたい一心でのめりこんだという宗教の教祖の金言が、「親を大切にしなさい」ってなんでしょうか、結局彼女は親離れしようと考えていない、親に甘えて反抗ごっこしているだけなのでは、と思ってしまう。不幸自慢ということではなく、親にたっぷり仕送りを貰い大学へも通わせてもらって、本当に親が嫌なら全部断って自分で自分を養い学校へ行くくらいしてみたら、と思ってしまう。それができないならあと少し我慢して親を利用して大学出て就職して、自分で食えるようになったらあっかんべーすればいいんじゃないですかね。私ならそうしますね、私のためにお金出すような親いませんが。
または、呪縛が強すぎて無意識下でも親から逃れられないのかも。
宮田と江永、ふたりののびのびした生活が心地よさそう。
好きなように昼寝するふたりには、何とも言えない安堵が見える。真夏のこたつは笑ったけど、中に氷バケツでも入ってるんでしょうか。
宮田が母に決別を告げられたのは、江永との関係で見返りを要求されないのが「愛」だと、翻って自分の母の言う「愛してる」は呪文で、本来の愛とは程遠いものだと、確信したからだろう。そんな「愛」なら愛されなくて結構、と言い切る自信が持てたと思う。
江永もきっと、宮田のおかげで愛はバーターで得るものという誤解を解いたのでは。
宮田の誕生日は、いつものカルピスハイで。
日付が変わるのを、コンビニでカウントダウン。
そこ生真面目で、20歳まで飲まない飲ませない二人がいい感じ。
文句ばかりで一見嫌な奴堀口も、なぜかふたりを見守っているし。
親ガチャ大外れなふたりが、幸せになりますように。
南沙良、馬場ふみかの二人がとても良い。
特に馬場ふみかは、包容力と達観と若さの青いところを併せ持った難しい役を好演していて、江永が大好きになりました。南沙良は、きっちり働き家事をして、講義を欠席したら都度ノートを写させてもらうまじめだが覚めていて少しやさぐれている宮田がハマっており、母を振り切った姿がとても清々しかった。本田望結はちょっとダサい地方のお嬢様木村を、とてもうまく演じていてさすがベテラン。
河井青葉さん、あんに続いて毒母。。このままでは毒母女優になってしまいそうだが、ぴったりなんですよね。
埋もれがちな作品ですが秀作です!
多くは語らず、軽やかで、だけど鋭い。
その作品のメッセージを全て言い当てる、
唯一無二のレビューをお書きになるレビュワーさんのお付けになった、本作のタイトル
「子離れできない(しない)親の諸相」ってのが、ものすっっっごく気になったので観て来ました。
(↑インパクト大!じゃないですか?!w)
(私も身に覚えがあるからかな-_-b
干渉し過ぎと自覚あり-_-b
ガクブルしながら行って来た
ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
で。。あらあらビックリ!
「あの娘は知らない」の井樫彩監督だった!
原作は「響け!ユーフォニアム」の武田綾乃先生の同名小説だった!
&
馬場ふみかちゃん、伊島空君、南沙良ちゃん出てた!!
109シネマはあまり行かないので、本作ノーマーク、フライヤーももらっていなかったので、出会えて本当に良かったと思える作品でした。
刺さりました!観れて良かった!
○○○○さんありがとごじゃましたm(__)m
親ガチャなんて言葉、出始めた当初は"うまいこと言うな"なんて思った記憶。
今はもう浸透していて、若者が軽〜いノリで発しているのを見たりもする。
"親ガチャハズレ"
そんなコミカルな要素も含む響きだから、
スルスルと通り過ぎて行きがちだけど。。
とても深刻ですよね。
ハズレを引かされた子供達の気持ちを想像すると、苦しくて辛く、自分の無力さに落ち込むばかり。。
作中の親達は明らかに毒親!バカ親!であるからわかりやすくアウトだけど、
最近だと毒親用語?として
①「カーリングペアレント」
②「ヘリコプターペアレント」
なんて言葉も聞いたりします。
①子供の行動を、ほぼ全て先回りしてお膳立てしてしまう親。
②常に子供の身近にいて何か起きれば即座に急降下!
子供に駆けつけて助ける親。
一生懸命に子育てしている熱心な親に見えなくもないケド。。
度を越せばコレだって立派な毒親です。
子の考える力、芽を摘んでいる事に気付かない。
そしてそんな環境で何の疑いもなく育った子はやがて。。
ママ〜!ママ〜!な立派なスネ夫スネ子になるだろうし、パートナーにもアレやれコレやれの大人子供になるのだろう。
そんな大人が子を持った時。。
負のスパイラル誕生デス。。
何が言いたいのかというと、子育てって、
子供が1人の人間として、親亡き後も、自立して、生きていけるようにするのが最終点
(目標)だと思うのです。
だから子供であっても、バブ時代除くある程度の年齢になったら、1人の人間として自覚させ、こちらも接しなければいけないと思います。
子供は親の所有物ではない。
それに気付かない事がどんなに愚かで悲劇を産む事に繋がるか。。
本作も、境遇が違う3人の女の子が出て来ますが、それぞれが違うタイプの毒親持ちで
"親ガチャ"ハズレ組。
心に深い傷を負っていました。
みんな親は選べない。
3人が3人共、不憫で可哀想で見ていられなかった。
宮田は江永と、江永は宮田と出会えて救いはあったし、少しの希望・未来も見えましたが、、、
現実ではそううまくは行かないでしょう。
斜め前のおばさまが私の分まで豪快に泣いておられましたが、もう本当にね。
届くのならば私が手を差し伸べてあげたくなりました( ; ; )
こんな親なら捨ててもいい。
だけど大学生では難しいよね。
だけど親でも捨てていいんだよ。
逃げていいんだよ。断ち切っていいんだよ。と、言ってあげたい。
どんな手段を取ってでも自分を大切に、守ってあげて欲しい。
他人を頼って欲しい。
他人だからこそ助けになれる事があるんだよと、大きな声で伝えたい。
現実でも心が壊れかけている子供達に届くといいなと願わずにいられなくなりました。
沙良ちゃん、ふみかちゃん凄いのひと言!
感情が揺さぶられてしんどかった。
この2人は今までも良かったけど、これからがもっともっと化けそうで注目です!!
本田望結ちゃん!こちらも凄かった!
ちょっとふっくらした?あの感じがアクア!!
(水宝石って書くらしい(°▽°)
というキャラにぴったりだった。
過干渉な毒親(池津さん)からの支配から逃げる為に行き着いた先が新興宗教。。。
苦し過ぎて。。:(´ཀ`)
フェードアウトしてしまった彼女のあの後が気になる。。
教祖のおばさんがとりあえず怖すぎて怖すぎた(°▽°)
信者の皆さんも怖すぎた(°▽°)
筒井真理子さん「波紋」の緑命会みたいで怖すぎて逆に笑えた(°▽°)
もう青葉さんはあんな役ばかりで警戒心MAXなのと、お久しぶりな池津さん、IWGPのジェシーを思い出した(^。^)
ジェシーなら絶対に良い母さんになると思ったけど、アクア母は、子の為子の為!って、
ありゃ〜厄介だわぁぁぁー( ̄∇ ̄)
頑張れ!
謝られても別に
河井青葉がまた毒親をやって刺されそうになっていらっしゃる。笑
飲み会参加は別として、表面的な人付き合いすらしないせいでノートを見せてくれる相手すらいない宮田。
だが、それをきっかけにツンデレ木村やハリネズミ江永と繋がりができた。
宮田は経済的虐待からは逃れたものの、父親との関係含めどこか宙ぶらりん。
木村は過保護な束縛からの逃げ場を宗教に求めつつ、援助を断ってまで決別する覚悟が持てない。
江永は轢き逃げの父とも売春強要の母とも距離を取れているが、未だに過去に追いかけられている。
基本的にはこの3人とそれぞれの親との関わりによる変化を見せていく。
地元から離れたハズなのに大山はどうやって江永を見つけたのか。
「ヒトが無理」とまで言ってた宮田が、宗教団体に潜入までするほど木村に入れ込む?
そこまでしたのにあそこで終わり??
宮田母はシフトの不明なバイト先に来るより大学を張った方が早いだろ。
などなど思うところはあるが、其々の苦しさは伝わる。
「女として見るが人間としては見られてない」とか「不幸マウント取るな」とか江永の台詞が刺さった。
愛は免罪符じゃないし、謝罪なんかで奪われたお金も時間も労力も戻らないし、付いた疵も消えないよね。
状況が劇的に変わったりはしないが、気持ちもの面では大きく変わったし、何より支え合える友達が出来た。
安易に名前呼びさせなかったのも本作の美点。
地味だし重いけど、シスターフッド物の佳作です。
堀口くんは思ったよりいいヤツだったけど、成人祝いに酒くらい奢ってやれよ。
断捨離
エンディングの後ろ姿を見ながらいいタイトルだなと思った。
「愛されなくても別に」
必須な訳じゃない。
あなたから受ける愛などなくても、私にはさして問題なわけじゃない。
逆説的な見解だとは思うけど、それのみに固執してたら見失うものも見つけられないものもあるのだと思う。
あらゆる要素は差別や同情を受けるものなどではなく、多数派の同調圧力でしかないのだなと。
普通とか標準とか、色んな事がこれらをベースに語られる。そこに属さなければ異端児扱いだ。
むしろ、そんなものを崇拝している連中が気持ち悪い。作中にもあったけど、それらに馴染む事で安心したいのだろう。そして、自分達を肯定もしたいのだろう。
これらが幸福の内訳だ。
いや、推奨される幸福の内訳だ。
でも…。
皆、必死にそれにしがみついてるだけかもしれない。
枠組みからはみ出さないように。
息を切らして普通を演じてるのかもしれない。
それに何より、私の幸せは私だけのものじゃないか?
不幸比べが出来ないのと同じように幸せ比べだって出来ないのだ。
主人公は母親を捨てる。
あなたの居ない人生を歩むと。
母親は懺悔する。私が間違ってたと。でも具体的な事は何も語らない。コスモ様と一緒だ。抽象的な話題を振り撒きその解釈は個人の答え合わせに委ねられる。
そういう論法に終始する。
得体の知れない常識に惑わされなくて良かったと思う。ぶっちゃけそう言う事だ。
過度のストレスは切り捨ててしまえばいい。
それでも時間は止まらないから、そこからまた何かが始まるものでもあるのだと思う。
極論を言えば。
この作品に救われる人はいると思う。
悲しいかな、それが現代なのだとも思う。
作中、彼女達の笑顔をみる事はなかった。
でも、それが正解なのだと思う。
笑顔のカットがあったなら、それだけで明るい未来を予想しそうなものである。
そういう予定調和を嫌った結果なんだと思う。
色んな苦難を過去にしつつ彼女達は歩いていく。
遠ざかっていく背中にそんな事を感じてた。
痛くて脆くて、ちょっぴり酸っぱい。
家族いらない
良作を求める映画ファン見て
親は選べない。最悪の親との関係に苦しみ、自分の人生を生きようと踏み出すまでの物語。駄目親については、必要最小限で、語るところが、かえって良い。新興宗教のまやかしや、気持ち悪さもにも触れる。シスターフッドの始まり方、深まり方も自然の発展でよい。地味でもいい映画。
最後の一線?ある訳ないでしょ
親に金と労力を搾取されるJDと、父親が人殺しと噂される同じコンビニで働くやさぐれ同級生の話。
母子家庭の実家暮らしだけれど生活費と学費は自分でバイトで稼ぎ、家事までさせられる友達のいない宮田が、出席出来なかった授業のレジュメをみせてくれる人物を探す中で、江永の噂を聞いて展開して行く。
これまためんどくさい親を持つ木村を少々絡めつつ、幸せな人とは仲良く出来ないと思っていた宮田が、不幸マウントで江永に負けたものと勝手に認識して会話をする様になる中で、互いの距離感が変わるとともに前を向ける様になって行く展開で、特に江永はなかなかキツイけれど、2人の関係性が素晴らしい。
木村はそれで終了!?という感じで、もうちょい絡めても良かったんじゃなんて思ったりもしたし、そんなナンパについていくの?とか、「出てって!」じゃねーよ…と、雑な部分もあったけれど、なかなか面白かった。
娯楽痛快作ではないが共感性はある
2025年劇場鑑賞201本目。
エンドロール後映像無し。
内容知らずに観ましたが、タイトルから若い子が愛に苦しめられる話かなと想像したらまぁそういう話でした。
無職ではないけど浪費家の母親のため、家事をこなしつつ週6のバイトの給料のほとんどを家に入れ、大学の奨学金をもらって大学卒業するのはさらにいいところに就職してもっと家にお金を入れるため、という完全に親ガチャ失敗した女子大生が主人公。ひょんなことから知り合った売春している同じ講義を受けている子と、その子はろくな子じゃないから付き合うな、という子と知り合い、その3人中心で話は進んでいきます。
途中お前くらいの不幸でやさぐれるのもったいないみたいなことを言われた子が、他人が不幸だからといった自分が不幸じゃなくなるわけじゃないみたいな事を言うのがどちらも理解できて難しいよな、と思いました。割と自分も後者側の考え方なので楽して生きたいです(笑)
自分の人生を親に搾取された2人の女子大生が自分の殻を破って行く感じの作品。 本年度ベスト級。
南沙良さん目当て。
前髪の可愛さがハンパ無かった(笑)
仕事も家事もせず男と遊ぶ母親と暮らす南沙良さん演じる陽彩(ヒイロ)
車で人をはね殺し行方不明となった父の娘の雅(馬場ふみかサン)。
この2人を中心に展開する宗教色を交えた濃い目のストーリー。
水族館でバイトしながら学校に通う陽彩。
水族館に加えコンビニでバイトを始める展開。
そのコンビニで同じ大学に通う青毛の雅の態度が最悪(笑)
イヤフォンしながら働く雅。
でもレジ奥でエナジードリンクを飲む陽彩も如何なものなのか?(笑)
出だしは会話も少ない2人の関係だったけど、お互いの境遇を話し合い徐々に距離が近くなって行く感じ。
雅が意外と良い人だった。
ある団体施設でハリネズミと言われるんだけど全くその通りの性格って感じ。
雅が自分の家を飛び出した陽彩と共同生活をする感じに雅の優しさを感じる。
同じ大学に通う、ある宗教団体に嵌まっている木村の存在。
陽彩と雅の距離を縮める重要なシーンと理解するけどちょっと馴染めなかったのが残念。
ラストに出るタイトルが2人のこれからの生き様を表していた感じ。
人間って海水では浮くけど川でも仰向けで浮く事が出来るのかのか?
不思議でした( ´∀`)
ただただ、良かった・・・
こう言っていいのか微妙なんですけど、内容が非常に面白かったです。というのもあまりに過酷な境遇に、最初はかなり引いた気持ちになるので・・・。でもそんな思いなんて・・・と思わせてくれるし、価値観を変えて見ると違う世界観が見えてきて、めっちゃおもろ!と最後の最後まで楽しませてもらいました。
こういった人間関係っていうのもいいもんだと思いましたし、非常に現代というものを色濃く見事に写し取っているなぁと感心したりもしたのですが、同時に、このような内容に共感できるということこそが何気に人口問題につながってくるのかなぁなんて穿った見方もできました。さまざまな物語が入り乱れていた作品でしたが、その一つ一つが綿密に細かく繊細に繫がりをもっていたので、なおさら内容に引き込まれた気がします。
正直、映像の質はそれほど高いものでもなかったのですが、色んな創意工夫が見られて、非常に好感の持てる映画でした。
愛や家族の呪縛
気になってた映画で鑑賞しました
宮田陽彩は、“クソ”のような大学生活を送っていた。
大学に通い、それ以外のほとんどの時間を浪費家の母に変わっての家事とコンビニでのアルバイトに費やし、学費と家計を稼ぐ日々。遊ぶ時間も、金もない。
親にも友人にも、何かに期待して生きてきたことがない。
そんなある日、同級生・江永雅のひょんな噂を耳にする。
「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」ー
他の誰かと普通の関係を築けないと思っていたふたりだったが、この出会いが人生を変えていく・・・。
というのがあらすじ!
みてて思ったのが親にいろいろ左右されるよねと思いました
親の存在ってプラスにもなるしマイナスにもなりますよね
この作品はマイナスの部分ばかり…
宮田と江永がまさにそうですよね
毒親しかいない
木村の親もなかなかの毒親…笑
みんな愛の呪縛に囚われてましたね
愛は呪いですし家族もそう感じます
母親のお金の使い込みが原因で2人で住むことになるんですけど奨学金まで使われてるように見えた…
大学は大丈夫だったのかなって気になりました
そして2人が徐々に仲良くなっていく感じがよかったです😊
最初は手繋いでも気分悪くなってたのに最後はそんなことはなくなってたしもう友達になってましたね!
2人とも必死に生きてるし自分の心を守ってた
2人の距離感というか関係性がいいなと思ったしちょっと羨ましくも感じました
それにもっと2人の日常を見てみたい!
なんて言葉に表せばいいかわからないのですがいい映画で個人的によかったです
ラストの終わり方もなんか好きでした!
余韻を含めいい映画をありがとうございました!
その言葉は、口にする人によって薬にも毒にもなる呪文
オーラルでフィジカルで、西洋人はのべつまくなしに
相手に対しての愛情を表現する。
まるでそうしていないと、
当人同士の関係が切れてしまうかのように。
対して日本人の愛情表現は淡泊。
互いに相通じていることをわざわざ口にするのは稀。
「愛している」の言葉はそうそう聞くことはない。
なので発せられた時には、ぎょっとすることすらあるだろう。
三組の毒親とその娘が登場する。
うち一人の母は「あなたを愛している」の言葉で、
もう一人の母は「あなたのことを心配している」の言葉で
娘を縛り付け支配下に置こうとする。
言葉面からは娘のことを慮っているように聞こえるが、
実際は繋ぎとめることで自己の安寧を図っている。
それに対し三人の娘は、
彼女らなりのレジスタンスを起こす。
『宮田陽彩(南沙良)』は浪費家の母にかわり家計を支える。
奨学金を得て大学に通いながら昼夜のアルバイトをこなし
家にお金を入れる日々。
金銭的にも搾取する母親との関係性はメンタルにも影響を及ぼす。
栄養はエナジードリンクとカロリーメイトで摂取し、
それ以外の固形物を口にすることは過少。
他人との関係性は極端に薄く、
肌がふれるだけでも拒否反応を起こす。
そうした時に「ライナスの毛布」として機能するのは
トイレの芳香剤。
肺一杯に吸い込むことで気分は落ち着くのだ。
そんな彼女が、
母親から売春を強要された過去のある『江永雅(馬場ふみか)』と知り合い
次第に自分を取り戻す。
それなりのイニシエーションは経るものの、
再生には必要なステップ。
とりわけ川の深みに揺蕩う場面は、
自らの意志で羊水から出て来るイメージを想起させる。
母の過干渉に悩む『木村水宝石(本田望結)』は
自身を無条件に受け入れてくれる宗教にのめり込む。
そこでは皆が笑顔で接し、疑似的な家族が形成される。
が、それで本当に束縛から逃れることができるのか。
束の間の安寧を得ているだけなのかは当人にも判らない。
特異な母親を持った娘は不幸であり、
その苦しみは他人には理解できぬと強い口調で吐露するが、
生きる人々は皆々それなりの悩みを抱えており、
軽重は他人にはうかがい知れぬところ。
幾つもの台詞は、浮遊して聞こえるのが残念。
タイトル通りの終幕により、
ほの明るい未来は示される。
ただここで氾濫する「愛」は全て打算に基づいてのものであり、
最初から献身ではなかったわけだが。
一種の寓話ではあるものの、
リアリティはどうだろうか。
例えば『雅』の住んでいるアパートは、
コンビニのバイトの収入だけで維持できるのだろうか。
揃っている家具類についても同様だが。
物語りの魂は細部に宿る。
納得感のある設定は欲しかった。
全95件中、41~60件目を表示













