劇場公開日 2025年7月4日

  • 予告編を見る

「互いのことを思いやる姿に感動してしまう」愛されなくても別に kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 互いのことを思いやる姿に感動してしまう

2025年7月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は未読。
女性が自分の居場所を見つけようとする物語は魅力的だ。傷ついた人が前を向こうとする姿に心を動かされるからだと思う。2人の大学生が同居する話といえば、今年観た「ネムルバカ」を思い出す。部屋でゆるい時間を過ごすシーンは似たところはあるが、本作はかなり異質な映画だ。
宮田の境遇はかなり不幸だ。性的なものに対する嫌悪感を抱くのもわかる。でも、江永の境遇はさらに酷かった。そんな2人が同居することになるきっかけはトラブルだったが、徐々に心を通わしていくことになる流れ。江永が中指立てて、宮田がそれを止めるところは、2人の関係性を象徴するシーンで好きだ。江永が水の中に入ってくるシーンも。あれだけ心を閉ざしていた2人が互いのことを心配し思い合う姿を見るだけでこみ上げるものがある。
そして、最後に宮田がしっかりと言い放つシーン。自立に向けて大きな一歩を踏み出したことに感動した。宮田がんばったね!と言いたい。これから彼女たちが愛する人を見つけられるのか、誰かに愛されることになるのかはわからない。正直難しいかもしれない。でも、少なくとも居場所が見つかったことを喜びたい。やはり、居場所を見つけた女性の姿は魅力的だった。
南沙良と馬場ふみかがよかった。こんな幸薄い感じの南沙良もいい。あの睨みつけた目つきに芯の強さを感じる。馬場ふみかも気怠そうなあの雰囲気がとても似合っていた。2人とも今後が楽しみな俳優だ。

kenshuchu
トミーさんのコメント
2025年7月16日

共感&コメントありがとうございます。
馬場ふみかさんも無愛想な役でしたが、喋り出すとなんかコミカルな味が出て、面白いですね。

トミー
トミーさんのコメント
2025年7月15日

実は泳げなかったのに・・と後で分かる所がいいですね。

トミー