「【”マハーバーラタ&ラーマーヤナ。”インド映画史上最大の金字塔はこうして作られた。】」RRR ビハインド&ビヨンド NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”マハーバーラタ&ラーマーヤナ。”インド映画史上最大の金字塔はこうして作られた。】
■私は、インド出張時に、現地でマサラムービーを観ていた頃で、日本では、アメリカで映画を学んだ監督の「マダム・イン・ニューヨーク」「めぐり逢わせのお弁当」「あなたの名前を呼べたなら」などを見て来たが、マサラムービーを日本でも観るきっかけになったのが、S・S・ラージャマウリ監督の2015年公開の「バーフバリ 伝説誕生」そして2017年正月公開の「バーフバリ 王の凱旋」そして、前段の「マガディーラ 勇者転生」であった。余りの面白さにおバカな事に、テルグ語、タミル語版を2度見て、家人に呆れられた記憶がある。
一部では、大変に盛り上がったが、矢張り本格的に世界にインド映画を知らしめたのは「RRR」である事が、今作を観ると良く分かるのである。
動物のVFX製作シーンや、炎と水のシーンの撮影方法や、アメリカ、日本で熱狂的になった観客席の映像はムネアツであった。
<以下、「RRR」のレビューです。>
ー 「バーフバリ」シリーズのS.S.ラージャマウリ監督の最新作という事で、大いに期待して劇場へ。そして、大変満足して映画館を後にした作品である。-
■無慈悲な英国領インド帝国総督、スコットに妹マッリを連れ去られたビームは、妹を取り戻すために村を出て、デリーへ向かう。そこで出会ったラーマ。彼はビームには隠していたが、英国警察に所属しながら、”大義”を秘めていた・・。
◆感想
・今作は、正統的、且つ伝統的インド映画(マサラムービーね!)あるあるに満ちた作品である。
<正統的、伝統的なインド映画あるある。
(大分”バーフバリ”のイメージが入っています。)>
1.主人公の男性(今作では、ビームとラーマ)は、不屈の精神と、尋常ならざる体力を持ち、常に”正”である。序でに言えば、アクロバティックな動きも軽ーくこなす。
2.主人公の男性の声は、テノール、もしくはバスレベルの低音だが、良く通る。
序でに言えば、効果音は大体爆音に近いレベルである。
3.主人公に関わる女性(大体、恋人。)は、エキゾチックな超絶美人である。
4.戦闘シーンでは、VFXを”これでもか!”と使用する。
ノーラン監督の様にVFXを使わない姿勢は、潔いまでにない。(キッパリ!)
但し、これは推測だが、エキストラは本物である可能性が高い。(インドの方は、エキストラでも良いから、映画に出たいらしいと、インド・バンガロールで聞いたことあり。)
5.同じく戦闘シーンでは、スローモーションを効果的に使用する。今作で言えば、飛んでくる弾丸、矢のシーンである。
6.勧善懲悪を徹頭徹尾貫く姿勢に、一切迷いはない。
- スコットのサディスティック妻とスコットの最期。インドの民の喝采が聞こえて来るようである。-
7.一糸乱れぬ多数の俳優の踊りと歌のシーンは、欠かせない。
- スーパースター、ラジニカーントの「ロボット」では、イキナリストーリーとは、全然関係ない場所で主人公たちが踊り始めて、驚いたモノである。-
8.上映時間は、3時間越えは当たり前である。けれども、体感は2時間もない。(個人的な意見です。)
更に言えば、インターミッションという言葉が中盤で流れるが、(今作では、珍しく”インターバル”と出た。)日本では、中座は出来ない。だが、相当にシーンをカットしている。
故に、インターミッション後に辻褄が合わない事が、頻繁にあるが気にしてはイケナイ。身を任せるのがベストである。いつの間にか、辻褄が合っているから、大丈夫なのである。
<いやあ、今作品、面白かったなあ。
インド国民の万雷の拍手喝采が聞こえて来るような作品である。
今作のようなインド映画を観ると、”映画って娯楽だよなあ・・。”と再認識してしまうのである。>
<2022年10月22日 劇場にて鑑賞>
<2022年11月6日 余りの人気の為、上映を開始した劇場にて再鑑賞。
評点を4.5に変更しました。悪しからず。>
こんばんは〜。共感ありがとうございます。
RRRはもちろん、ビハインドも良いですよね。
インド映画大好きです。
映画COM、仕様か変わり何か今日から使いづらいです。