「ライトで観やすい作品ながら深い話」ふつうの子ども 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
ライトで観やすい作品ながら深い話
小学校のクラスにグレタ・トゥンベリーさんがいたら!
そんなところから始まる本作。
日々平凡に暮らしていた小学生の上田君はある日
同じクラスの三宅さんが作文で環境問題に言及し、
先生にも臆せず自分の意見を口にする姿に衝撃を受け
それ以来三宅さんのことが気になって仕方ない。
ところが三宅さんはクラスの乱暴者の橋本君が気になる様子。
三宅さんと橋本君が接近するのを阻もうと、
何とか二人の間に割り込む上田君。(めっちゃかわいい!)
いつしか三人の環境保護活動は思わぬ方向に走り出してしまう〜〜
笑える映画でしたね!
子供らしい表情の一方で最近の子供ってしっかりしてんな〜〜
な部分とが行ったり来たりで観ている間中、ニタニタしてしまった。
教育問題といえば大袈裟だけど、
子供を取り巻く世界のことを、危うさや、新しい時代の価値観を
真剣に考えさせられる作品でした。
ぜひ、劇場で!!
で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
呉美保監督の「そこのみにて光輝く」と「きみはいい子」が
高評価なのは知っていましたが、内容が辛そうで未見でした。
今回の作品は比較的ライトな予告編だったので鑑賞してきました。
母親が子供の自己肯定感を損なわない様に比較的のびのびと
育って来ている主人公の上田君。
上田君に影響を与える三宅さんや乱暴者の橋本君も
実はその家庭の中では色々あって、
それが学校ではこういう形になって噴出している事が
後半分かってくると「ああ、みんな大変!!」
唸ったのは子供ファンタジーとして終わらせるのではなく、
ちゃんと、現実の社会として「けり」をつける終盤の展開は見事だと思う。
ファンタジーにしてしまうと、大抵のことが
「まあ、そうでしょう〜な〜」で終わってしまって
ちょっと思考停止っぽくなってしまうのは私はあんまり好きではない。
私は昭和の生まれで、この映画の子供達は年齢的には
孫と言って良い年頃なので
この映画、孫のいるジージ、バーバにこそ観て欲しいかも〜〜。
自分たちの時代と違って、今の子育ては
全方向的に色々と大変なんだと理解してあげて欲しい。
昭和の経験はあんまり役に立たない時代になってることを
頭の隅に置いて、大らかに孫と親達を
見守ってあげて欲しいと思ったりしました。
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