「CGの進化が可能にした、シームレスな俳優とCGの共演」ヒックとドラゴン ごまさんの映画レビュー(感想・評価)
CGの進化が可能にした、シームレスな俳優とCGの共演
映画は自分の好みで選ぶことが多いのですが、
今回は当サイトで高評価だったことから鑑賞しました。
これまで参考にしてきた作品に「はずれ」はなく、見返りのない率直な評価の価値を改めて感じます。
本作の最大の魅力は、CGのドラゴンと俳優の境界がまったく感じられない点です。
観ていると、まるで人間とドラゴンが同じ世界に生きているようで、
その自然さに圧倒されました。
CG技術はついに、実写とシームレスに融合できる段階に達したのだと実感します。
ふと昔を思い出しました。
俳優とアニメキャラクターが共演する映画があり、
当時は「人間とアニメが同じ画面に立っている」こと自体が驚きでした。
しかし本作の驚きは、それとは次元が違います。
もはや「現実とCGの境目が消えた」ことそのものが驚異なのです。
ストーリーは王道で安心感があり、映像だけに頼らない面白さも備えています。
またアクションシーンは、まるでリアルな『モンスターハンター』。
登場するドラゴンのデザインも似ており、
どちらがどちらをリスペクトしたのか気になるほどです。
ゲームを知る人にとっては特に楽しめるでしょう。
そして思わず考えてしまいました。
CGの進化は、この先どこへ向かうのか。
俳優が実在なのかCGなのか判別できない映画が生まれる日も近いのかもしれません。
本作は、その未来を垣間見せてくれる一作だと思います。
