劇場公開日 2025年9月5日

「ワクワクの飛行シーン、バディものとしての素晴らしさ」ヒックとドラゴン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 ワクワクの飛行シーン、バディものとしての素晴らしさ

2025年9月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

人はどうして空を飛ぶことに憧れてしまうのだろう。スーパーマンみたいに自分で飛ぶことはできなくても、何かに乗って空を飛ぶことを夢見てしまう。本作でヒックがトゥースに乗って空を飛ぶシーンで、やっぱりワクワクしている自分がいた。スピード、飛行ルート、そしてトゥースとのバディ感、とても素晴らしかった。アニメ版との大きな違いはこの空を飛ぶシーンのワクワク感なんじゃないか。
もちろん昔、アニメ版を観たときに感じた、バディものとしての面白さもちゃんと引き継がれている。一緒に行動できるようになってからのトゥースは、猫のようで、犬のようで、馬のようで、相棒と呼ぶにふさわしい存在感だ。こんなの好きにならずにいられない。バディものが好きだから、あんなにわかりやすくても感動してしまうのは仕方ない。いや、むしろあんな王道の展開であることがありがたい。そして、最後のヒックの姿がバディとしての絆を強めたと思うのは持ち上げすぎだろうか。あまりアニメ版から大きく変えてこなかったので安心した。素晴らしい物語だった。
また、ドラゴンと人間の対立関係を見ると、争いごとを解消するのはとても大変なことだと感じる。報復には報復を返す、そんな思考では永遠に争いごとは終わらない。そんなメッセージが込められている。これを観た人たちが争いごとに少しでも躊躇してくれることを願う。

kenshuchu