「細部までよくできてる。」ヒックとドラゴン キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
細部までよくできてる。
それほど話題にはなっていないが、お客さんは家族連れを中心にかなり入ってた。
15年前の劇場アニメ版は当時も結構高評価だったから、その当時のファンが親になって、お子さんを連れて来たのかも知れないな、などと思いつつ。
ありがちな「危険な動物と主人公が心を通わせる」系の物語に見えるが、侮ることなかれ。
ただの主人公の引き立て役になりがちな脇のキャラクターたちを始めとして、登場する他のドラゴンや、小さいが特徴的な仕草やセリフも、二度三度と物語にちゃんと機能する作りになっている。
この緻密なシナリオと演出って、お話が王道なだけにあんまり感じにくいけど、作中で使った一つ一つをストーリーの単なるパーツで終わらせないって、当たり前の様ですごく難しい、と思って観るとまた感じ方も変わる。
ラスボスの迫力もすごいし、エピローグを全部ハッピーにせず、ちょっとだけ苦味を入れて、でもそれも爽やかに締めるのも清々しい。
敵を退治するのに、主人公が決して暴力や腕力に頼らないスタンスを徹底させるのもまた、物語のテーマとブレることなく観ることができた。
(「非暴力」を訴えながら、ラスボスは武力で叩きのめすって話、実は結構あるし)
家族で観るにまさにふさわしい作品。
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