劇場公開日 2025年9月5日

「実写化する事の意義」ヒックとドラゴン ジョリーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 実写化する事の意義

2025年9月6日
iPhoneアプリから投稿

2010年のアニメーション版に非常に忠実な実写化で、特にオープニングシークエンスなどはカット割りやセリフ、画面構成にいたるまでほぼ完全再現ともいえるような作りでした。
これは確かに「製作陣のオリジナル版への愛」とも取れるのかもしれません。ただ、オリジナル版の完成度が(アニメーションとしてだけでなく一映画作品として)とてつもなく高いレベルにある大傑作であったが故に、それを実写として再現したとてただなぞっているだけに見えてしまい、どうにも心が揺さぶられず「だったらオリジナル版でよいのでは」と思わざるを得ないのです。
さらに言えば、オリジナル版がアニメーションであるという利点を活かして上手く表現されていたシーンが今回はオミットされていたり(例えばヒックが初めてトゥースに魚を持って行くとき、オリジナルでは盾が両壁に挟まれて無防備にならざるを得ないというシークエンスが、実写化ではただ地面に放り捨てるだけになっている、など)、個人的な好みにはなりますがセリフの言い回しの変更(アスティの「これは〇〇の分、これはその他の分」というやり取りの3回目)なんかも気になってしまった点です。
とはいえ、ヒックとアスティがトゥースに跨ってオーロラの輝く空を飛び回るシーンなどはIMAXで鑑賞する価値を十分に感じられますし、オリジナルを改変していないということで映画としての面白さは担保されています。
15年経ったいま、敢えて実写で作り直すのであればもう少し冒険してもよかったのでは、と感じてしまいました。

ジョリー
葉秋さんのコメント
2025年9月6日

共感しました。
私もアニメ版をリスペクトしておりますので、この時期に実写版?と感じました。
2,3作目も素晴らしい作品でしたので、そちらも評価されていい作品かと思います。

葉秋
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