劇場公開日 2025年9月5日

「子どもから大人まで楽しめる良作ファンタジー」ヒックとドラゴン おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 子どもから大人まで楽しめる良作ファンタジー

2025年9月6日
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鑑賞方法:映画館

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■ 作品情報
監督・脚本はディーン・デュボア。主要キャストはヒック役にメイソン・テムズ、ストイック役にジェラルド・バトラー、アスティ役にニコ・パーカー、ゲップ役にニック・フロスト。製作国はアメリカ合衆国。

■ ストーリー
はるか北の海に浮かぶバーク島では、バイキング一族が長きにわたりドラゴンとの戦いを繰り広げていた。ひ弱な少年ヒックは、立派なバイキングになることを夢見ながらも、戦いではいつも邪魔者扱いされている。ある夜のドラゴン襲撃の際、ヒックは自作の投擲機で、最も危険とされる未確認のドラゴン「ナイト・フューリー」を撃墜する。しかし、とどめを刺すことができず、傷ついたドラゴンを密かに助け、「トゥース」と名付ける。

ヒックはトゥースの飛べなくなった尾翼を修復し、しだいにトゥースとの間に絆を育んでいく。この交流を通して、ヒックはこれまで敵とされてきたドラゴンの本当の習性や感情を知ることとなる。一方、バイキングの若者たちはドラゴン退治の訓練を受け、ヒックも参加するが、トゥースとの交流で得た知識を応用し、他のドラゴンたちを手なずけてしまう。

やがて、バイキングが長年恐れてきた巨大なドラゴンの巣窟が明らかになり、真の脅威に立ち向かうこととなる。ヒックとトゥース、そしてバイキングたちは、この強大な敵に対し、新たな関係を築いたドラゴンたちと共に戦いを挑む。

■ 感想
冒頭から息をのむドラゴンの圧倒的な破壊力に、たちまち画面に引き込まれます。それに対して、飛び道具なしでひたすら力強く立ち向かうバイキングたちの姿は、思わず笑ってしまうほどたくましく、彼らの誇り高さが伝わってきます。

本作の魅力は何と言っても、多種多様なドラゴンたちがいきいきと描かれている点でしょう。それぞれの個性が際立ち、迫力満点です。特に、主人公ヒックに助けられ、トゥースと名付けられたナイト・フューリーの愛くるしさには心を奪われます。彼がヒックに少しずつ心を開いていく過程は、本当に微笑ましく、観ているこちらも温かい気持ちになります。最初、ヒックがなぜトゥースを助けたのか不思議に感じましたが、物語の中盤でその理由がしっかり描かれており、この点も納得です。

トゥースとの交流を通じてドラゴンの習性を学んだヒックが、試練の場で他のドラゴンたちを次々と手なずけていくシーンは、胸がすくような痛快さがあります。また、IMAXで鑑賞したのですが、ドラゴンの背に乗って空を飛ぶシーンの疾走感、浮遊感、そして爽快感は、まさに格別です。まるで自分自身が大空を駆け巡っているかのような臨場感が最高です。

ただ、長きにわたりドラゴンと戦い、大きな恨みを抱いていたバイキングたちが、簡単に心変わりしてドラゴンと交流を始める展開には、若干の戸惑いを感じなくもありません。しかし、作品全体として見れば、この物語の着地点は非常に自然で、心地よい後味を残してくれます。ファンタジー作品として、子どもから大人まで誰でも楽しめる良作だと感じます。

おじゃる
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