「【”皆大好き、ファンタジックアドベンチャービルドゥングスロマン映画。そして恩讐の彼方に。”今作は心優しき少年と傷ついたドラゴンの間に芽生えた絆が齎した僥倖なる事を描いたムネアツ映画である。】」ヒックとドラゴン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”皆大好き、ファンタジックアドベンチャービルドゥングスロマン映画。そして恩讐の彼方に。”今作は心優しき少年と傷ついたドラゴンの間に芽生えた絆が齎した僥倖なる事を描いたムネアツ映画である。】
■ドラゴンと戦いを続けるバイキングの長、ストイック(ジェラルド・バトラー)の一人息子の心優しきヒックは、若手のトップスレイヤーを決める”炎の訓練”の後に、森を歩いていると、尾を怪我した最強のドラゴン、ナイト・フューリーを見つける。
彼は、ドラゴンにナイフを突き立てようとするが、その緑の瞳の中に”恐れ”を見た彼は、尾に補助剤を付け、お手製の器具を付けて、餌をやり交流を深めていき、ドラゴンの背に乗って大空を飛ぶようになるのである。
そして、彼はニック・フューリーとの交流の中でドラゴンの特性を学び、”炎の訓練”で戦わずして優秀な成績を収め、トップスレイヤーとなるのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
□現在の世相を考えると、この作品が発するメッセージは大変に貴重だと思うが、余りそういった事は敢えて記さずに、素直な感想を記す。
・最初、バーク島のバイキングたちは父ストイックを含めてヒックを臆病と思っているが、そうではない。彼は臆病などではなく、聡明で優しい少年なのである。
・少し脱線するが、バイキングの長、ストイックを演じたジェラルド・バトラーが見事に嵌っている。スコットランドの血が入っているからかもしれないが、髭ずらを見ていると”貴方はノーメイクでいけまっせ!”と脳内で激しく呟いてしまったぞ!!
・今作のナイト・フューリーの緑の眼が良いのだな。
優し気で、様々な表情が見て取れ、且つ知性を感じるのである。VFXの勝利であろう。あの目が有ってこそ、この物語が成り立つと言っても過言ではないと思うのである。
・当然、”似た者同士”のヒックとナイト・フューリーが心を通わせるのに、時間はそんなにかからない。傷ついた尾を治し、餌をくれる人に知性あるナイト・フューリーが襲い掛かる訳が無いではないか。
・島の”炎の訓練”の訓練のシーンも面白い。
それまで、ヒックを軽く見ていたアスティ達の顔つきがドンドン変わっていく中、ヒックはドラゴンたちを傷つけずに対応するのである。凄く良いシーンである。
そして、その中でアスティは嫉妬心からヒックへの恋心を持つようになり、他の少年達もヒックを見直して行くし、ヒック自身も成長していくのである。
・そして、ヒックとナイト・フューリーが飛行中に見つけたドラゴンの巣。そこにいた無数のドラゴンとその奥に居た”女王蜂。”
巨大女王蜂ドラゴンが、外界に出て来るシーンは圧巻である。だが、それに対しヒックとナイト・フューリーは、正面から対峙するのである。実写化大成功シーンでもあると思う。
だが、ヒックは激しい空中戦の中、炎が渦巻く奈落に落ちていくのであるが、ナイト・フューリーは必死に彼を追うのである。
■漸く自分の部屋で目を覚ましたヒック。
彼の肩足は膝から下が無くなっているが、義足が嵌められ、心配していた父は涙を流しながらナイト・フューリーに対し礼を述べ、それまでの愚行を詫びるのである。
そして、ヒックが部屋の窓を開けると、そこには多数のドラゴンの背に跨り飛んでいるバイキングの楽し気な姿が・・。
実に僥倖なるシーンである。可なり沁みる。
<今作は、心優しき少年と傷ついたドラゴンの間に芽生えた絆が齎した僥倖なる事を描いたムネアツ映画なのである。
個人的な意見であるが、とても良き映画であるし、出来れば多くの子供さんに観て貰いたいな、と思った作品でもある。>
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