「オチの弱い火サススペシャルドラマ」火喰鳥を、喰う りばさんの映画レビュー(感想・評価)
オチの弱い火サススペシャルドラマ
原作は未履修で視聴。
結論から言うと、自分は見たのを後悔した。
映画を見たその足で思わず本屋に直行して原作軽く見たけど明らかに面白そうだったのにどうしてこんな風にしてしまったのか。
まず脚本。
話の流れは要は、身の回りで起こってることがパラレルワールドの侵食を受けた結果だということで抗おうとしたけど、もう既に遅く、パラレルワールドの世界に上書きされてしまっておしまい。
うん、話は分かるけどツッコミどころも多い。
まずこれのジャンルはなんだ?となった。
ホラーと言うには怖い要素がどこにもない。強いて言うなら作中で何度も言われてた『生きてる人間の執着』?それだって北斗のそれは正直昼ドラめいたもので正直怖いというよりはドン引きだし、貞市の生きたいという執着は北斗にある意味で利用されてるから正直印象に薄い。総じてほとんど怖くない。ホラーとしては超常現象ものとしても人怖としても期待外れもいいところ。
あと、北斗が最後殺されかけて勝ち誇る所。意味がまるで分からない。それまで貞市を殺すこと以外の解決条件挙げられてない所に、『元凶を殺せば上書きは完了する。そのために殺されるように仕向けたんだ。ざまーみろ』?いきなりぽっと出のよく分からん条件を示されてもなんじゃそりゃとしか言いようがない。
最後世界が上書きされるのにしても、上書きエンドはまあいい。いいんだけど、貞市生存ルートだと雄司生まれないのになんで雄司いるの?雄司に似た別人?だとしたらなんで夕里子とあって彼女は涙を流したの?
話が終始主人公、というか北斗が勝手に納得して勝手に完結して勝手に動いて終わってて、完全に置いてけぼりにされた。雄司と夕里子可哀想以外は何一つ共感も感情移入もできなかった。
そして演出。あまりにもちゃちい。
CGは安っぽいし、所々演技も微妙が過ぎる。
火食鳥とかカブトムシ関係のあたりのCGはまだ分かる。でも与沢の炎上シーン、あれは酷すぎる。あからさまに合成っぽいところが臨場感を阻害して本当に邪魔になった。
あと、演技が時折雑なこと以上に気になったのが、時折酷く演劇的な演技が見られたところ。普通そんなふうに喋んないし動かないぞ?と感じてしまうほど、わざとかどうか分からないけど変なところでセリフが切られたり、うごいたりしてる。それも余計意識を離れさせた。
総じて最後の方はずーっと首を傾げながら視聴していた。それまで見ていた映画がとても良かっただけに金を返して貰いたい気持ちでいっぱいになった。
何度でも言うけど、どうしてこうなった。
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