「ケイト・ウィンスレット49歳入魂の烈女伝」リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 LukeRacewalkerさんの映画レビュー(感想・評価)
ケイト・ウィンスレット49歳入魂の烈女伝
リー・ミラーは、戦前の実在する元トップモデルにして写真家。
Wikipediaで調べてみたら、あのマン・レイの弟子にして愛人、とあるw
「好きなものは酒とセックスと写真」と豪語し、パリで詩人夫妻や有閑階級の御婦人がたと遊び暮らしていたが、やがて第2次世界対戦の開戦とともにロンドンに移り、ヴォーグUKの写真家となる。そして戦争の前線にやむにやまれず惹き付けられていく。
イギリスでは女性の従軍記者が認められないことに憤慨するが、自身がアメリカ国籍であることを逆手に取って記者証を入手し、ライフ誌カメラマンの盟友ディビィとともにドイツ占領下のフランス前線に潜り込む・・・
あの『タイタニック』のヒロイン、ローズ役の時は24歳?のウィンスレットも49歳か。面構えが半端ない。
実際のミラーは1907年生まれだから、前線で取材しているときは37歳という勘定になる。
のべつ幕なしにタバコを吸い、スキットルでぐいぐいウィスキーを煽りながら仕事に没頭。ちょっと理不尽な仕事上の扱いには容赦なくブチギれ、男装して米軍前線の作戦ブリーフィングに潜り込む。街の暗がりでフランス人女性に乱暴しようとする米GIを突き飛ばし、ジャックナイフをチラつかせて追い払う(そのナイフを女性に護身用にと渡してしまうのがかっこいい)。
そしてドイツ降伏後、取り憑かれたようにディビィとともにジープで荒れ果てたドイツ深部へ。ヒトラー邸宅と、最後に強制収容所に足を踏み入れる・・・
あー、なんてはちゃめちゃで婆娑羅な女性だ。
同じ女性を描くにも、『サブスタンス』みたいな下品な仕上げじゃなくて、こういう道を採って欲しかったな → デミ・ムーア。
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