「全ての思いを込めたワン・ショット」リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
全ての思いを込めたワン・ショット
ファッション・モデルからカメラマンに転身し、第二次世界大戦開戦後はカメラを持ってヨーロッパ戦線に向かった女性カメラマン、リー・ミラーの半生を辿る物語です。
あの戦時下に銃弾をかいくぐっていた女性カメラマンが居たなんて全く知りませんでした。そして、独軍敗戦直後のヒトラー宅のバスタブでこっそりとこんな自画像を撮っていたなんて。女性を軽んじる報道界への苛立ち・目の前の戦争への絶望・撮影への渇望、そして恐らくかなり強かったであろう売れる写真への意識、全てがこの1枚に凝縮されています。(添付の写真は実物画像)
恐らくエネルギーに溢れ、友達付き合いするにはかなり疲れる人物だったのでしょうが、それをケイト・ウィンスレットが本人が憑依したかの様な熱演でした。近年の彼女は、自身が出演する作品の社会性を明確に意識している様に思えますが、本作はその狙いが観る者の目玉を射抜く強さでした。
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