レッド・ツェッペリン ビカミングのレビュー・感想・評価
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唯一無二のバンド
半世紀近くファンを続けてきて、オフィシャル以外のものも含めていろいろ音源も聴き映像も見てきたので、音声が同期した演奏では目新しいものはありませんでした。
が、それでもこのドキュメンタリーが圧倒的なのは、45年前に亡くなったジョン・ボーナム以外は現在のメンバーだけが語り、ボンゾ(ジョン・ボーナム)も生前のインタビューで語っていて、メンバー以外の発言は一切ないということ。このバンドについてインタビューされることを嫌っているロバート・プラントが、そういう態度を微塵も見せずに素直に語っているということ。ジョン・ポール・ジョーンズも含めて現在も存命の3人の発言の偏りがないということ。これまでほとんど露出のなかったジミー・ペイジ以外のバンド結成前の写真がふんだんに見られること。
そして何よりもボンゾが他のメンバー3人について語っているインタビューを他のメンバーがさも愛おしい表情で聞き入っているのが見られたこと。
もちろんLed Zeppelin を知らない若者が見ても、演奏シーンだけでおそらく充分に驚き楽しめる内容だったと思います。今から56〜55年前、アポロが月に行き、太陽の塔で世界の国からこんにちはと言っていた同じ時期にこんなライブパフォーマンスをしていたバンドがあったなんて。できたての見たこともないパワーがみなぎる演奏を、当惑するオーディエンス尻目にぶっ飛ばして行くのですから。
アルバムでは多重録音を駆使して緻密な音の積み上げをするバンドですが、ライブで楽器隊3人にボーカルだけでサポートのミュージシャン一切なしで即興演奏の比率の高いスリリングで、ど迫力の演奏をする、ライブとアルバムのアプローチがここまで違うバンドは他に知りません。
ボンゾが不慮の事故で亡くなって、他のドラマーを入れて存続しなかったことは必然であったこと、この4人でしか出せない音、音楽がLed Zeppelinだと残りのメンバーが強く思っていることがやっと理解できたように思います。
8月からオフィシャルのスタジオアルバム8つとライブアルバム3つ、広島と東京でのブートレグを繰り返し聴くZep三昧の日々の後に映画を観て、このバンドの音は本当に唯一無二であると感じています。アルバムでもライブでも全ての楽器とボーカルが絡み合い不可分の音の塊となってそこにある、彼らのアルバムの一つタイトルであるPresenceを感じられる映像と音でした。今回はIMAX 上映館ではなかったので、IMAXでもう一度見に行くことにします。
69〜70年の熱い時代を思い出しました
ロックを芸術の域に到達させたと。 古典は掘り下げ始めると底無しだな...
もしタイムマシーンが発明されたら
BECOMING LED ZEPPELIN 最高の体験
Led Zeppelin のアルバムは、全てLP,CD聴いて来ましたが、特にLed Zeppelin I、IIは、LPがスリキレル位何回も、繰り返し若い頃に聴いていましたが、残念ながら生の演奏は、5年位早く生まれていないと、経験出来ない世代で、DVD のライブ映像を観て来ましたが、リマスターされた音源をIMAX の環境で上映されるサウンドが、まさにライブを体験している臨場感で、経験が出来て、Led Zeppelin の最高の体験でした。
他の評価にもありますがI、II以降の楽曲については、この映画BECOMING ではこれで完成で良いと思いますが、熱烈なファンとしては、この後の楽曲もライブ映像をIMAX の環境で、是非体験したいです。
続編もやって!!
Completely disaster
レッドツェッペリン ビカミング
Becoming!
昨年ジミー桜井のドキュメンタリー映画「Mr.Jimmy」を観たが、今回は本家Zeppelinのドキュメンタリーということで、これは観るしかないでしょう。
上映している映画館はそれなりにあっても、大抵朝早くとかレイトショーで、ハナから客を呼ぶ気がなさそう。
近隣では唯一日中に上映していたTOHOシネマ日比谷で観賞。
意外にも客席は9割方埋まっていましたが、平日日中ということもあってか、平均年齢は60代後半てとこでしょうか。
結論から言うと、ドキュメンタリーということもあって、多少退屈なことも覚悟していましたが、予想以上に面白かったです。
この映画は「Becoming」というタイトルが示すとおり、Led Zeppelinがデビューして売れるまでを描いています。
売れたあとのことは、ファンならある程度知っていると思いますが、この映画ではその前のこれまであまり知られていなかった話が中心ということになり、興味深く見ることが出来ました。
ここのレビューやYouTubeのレビューでも「中途半端なところで終わって残念」と言ったことを述べている人がいますが、映画のコンセプトから考えても、全くピント外れだと思います。
「天国への階段」のライブが見たければ「Song Remains The Same」でも観れば良いわけで。
個人的には、デビュー前やデビュー直後のライブのレアな映像がリマスターした鮮度の高い音で聴けて大満足です。
特に、まだ Yardbirds名義で行った4人の最初のツアーのライブにはグッときました。
また、最初に英国で行ったライブで観客があまりに斬新な音に付いてこれず、ポカーンとしているのも面白かった。
上映終了後、今年亡くなった渋谷陽一氏が存命していて、この映画を観たら何と言ったかな?などと思うとちょっとしんみりしました。
若い時Zeppelinが好きだった人はもちろんのこと、Zeppelinという名前だけは知っているけど、詳しくは知らないという若い人にも是非観て欲しい映画です。
ロン毛おじ
109シネマIMAX、前から4列目くらいで見たんだけど、下の方の字幕見えなくて笑ってしまった。
そんな前の方でも隣にロン毛のおじがいて、上映中腕をチャカチャカしてリズムに乗ってて嬉しくなる。死ぬほど練習したんだよな。わかるぞ。
リズム隊は繊細なんだ、って言ってて面白かった。いつの時代になっても、バンドマンのパワーバランスってそんなに変わらない。
ゾンボの肉声をニコニコして聞いてるシーンも良かった。プラントが、売れれば女と薬が集まってくると言ってた。そういう時代だし、仕方ないといえばそうだ。
レッドツェッペリンの一つ目の頂点でドキュメントが終わってちょうどいいと思う。
大画面大音量で当時の音楽が聴けるのは嬉しいよね。
ジミー•ペイジ81歳 ジョン•ポール•ジョーンズ79歳 ロバート•プラント76歳 まずは「ありがとうございました」と言いたい
ご存知1960年代末から70年代にかけて活躍した伝説のロックバンド “Led Zeppelin” のメンバー4人がバンドを結成して初期のライブやアルバムで成功するに至る1970年頃までの話を、現存する3人のメンバー(ドラムスのボンゾことジョン•ボーナムは1980年32歳の若さで早逝)それぞれのロング•インタビュー(実はボンゾの生前のインタビューも少し入っています)と当時の映像を使って綴ったドキュメンタリー作品です。
私はそれほどのファンでもないのですが、学生時代、周囲に何人かのロックファンがいましたので彼らのススメにより、多少、かじっていました。でも、よく考えてみると、私がメンバーの名前を全員よどみなく言える海外のバンドは The Beatles を除くとこの Led Zep だけです。このあたり、結成から解散まで同一メンバーだったこととと、メンバー各員の個性がはっきりしているのだけれど、それがうまく化学反応を起こしてバンドとしてよく機能していることに起因しているのかもしれません。あと、同時代的に聴き始めたのは中学生の頃にラジオでよくかかっていた『移民の歌』あたりからです。ですから、本ドキュメンタリーで扱っている内容は私としては同時代的に知っている内容ではなく、70年代のどこかで、ある種の「歴史」として学んだものです。
ということで、私は Led Zeppelin に関してはまあ半可通といったところなんですが、このドキュメンタリーはそんな半可通にはもってこいの内容だと思います。すなわち、コアなファンにはたぶん既知で当たり前の内容でつまらないと思われるかもしれないし、Led Zep にあまり興味がない層にはあまり刺さらないかもしれません(いいドキュメンタリーというのはテーマに無関心な人々さえも惹きつけてしまうそうですが、この作品はそこまでいいドキュメンタリーというわけでもないと思われます)。で、半可通にアピールしたポイントとしては、ジミー•ペイジがヤードバーズのメンバーとして演奏してたり、シャーリー•バッシーのバックをつとめていたりしている映像もありますし、ジョン•ボーナムの憧れのドラマーがジャズのジーン•クルーパだったなんていう面白い情報も語られます。あと、Led Zeppelin というバンド名の名付け親がザ•フーのキース•ムーンだったなんて話は「ビカミング」というタイトルにふさわしい裏話だと思いました。
今回のドキュメンタリーでコアなファンにも半可通にもモノ足りないと感じられているのは、「ビカミング」と銘打ってるだけに、彼らの活動の初期の時代しか取り上げていないことだと思われます。彼らが世に問うたアルバムの歴史からすると、Led Zeppelin l と ll の2作分しかカバーしていません。1968年の結成時だと、ギターのジミー•ペイジが24歳、ベース/キーボードのジョン•ポール•ジョーンズが22歳、ドラムスのジョン•ボーナムが20歳、ボーカルのロバート•プラントが19歳ですが、そこから2歳ほど年を重ねるだけの期間を扱ったドキュメンタリーです。
既に一部のファンの間で続篇があるのではないかという噂というか、希望的観測が出てきているみたいなのですが、どうなるのでしょうか。私も続篇があれば、それはもう観てみたいのですが、タイトルに掲げた現在の彼らの年齢から考えると、ここらで一区切りと思って作ったドキュメンタリーだったのではないか、続篇はないのではないか、という気がしています。彼らの歴史をアルバムで振り返ってみると、Led Zeppelin ll とlll の間に何かしらのターニングポイントがあったような気がします。ll まではギンギンのハードロック中心の勢いに乗った若手の登り坂(英語で言うと up and coming かな)のバンドという感じなのですが、lll あたりから、音楽性の方向が広く、かつ、深くなってきて大人の成熟したバンドになってゆきます。まあ年老いてからは若くて勢いのあったときの話は積極的に語りたいものですが、ちょっとばかり大人になった後のことについては、話もそれなりにという感じになります。ましてや彼らは生身のミュージシャンですから、’70年代に入ってからは、スタジオで制作するアルバムはともかくとして、ライブ•パフォーマーとしては聴衆にはわからない悩みを抱えていたかもしれませんし、仲間同士の人間関係も音楽性の違いや何やかやで微妙になってきたなんてこともあるかもしれません。
ということで、’70年代に入ってからの彼らについて彼ら自身が語れば、今回のインタビューにあった、新結成して才能あるメンバー同士が化学反応を起こして、全米をツアーで熱狂させ、英国に凱旋帰国してまたしても熱狂の渦、その間にアルバムを2枚作成、2枚目のアルバムのファースト•チューンはシングルカットされるのが嫌だったから曲内に前衛っぽい要素を取り入れた…… 等の熱っぽく語られた内容とはかなり違ってくるのかもしれません。まあその辺のところはそっとしておいてあげようよ、今回の「ビカミング」で十分じゃないの、まずは今回のドキュメンタリーに「どうもありがとうございました」と感謝の意を表しておこうよ、と私は考えています。
まあでも、もし万が一、続篇が出たら、真っ先に観にゆくんでしょうけど……
最高のエネルギーを発していた時代
以前から観たいと思っていましたが、ありきたりな感じだったら、、と思って直前はあまり期待しないでとりあえずは観ておこうという感じでした。予想は良い方に大きく裏切られ、機会を逃さず本当に良かったです!ディレクターの才能もあるのでしょうが、まるで音楽というものがこの時代に最も幸福な発展をしたのではと思える程でした♪60年代70年代はアルバム毎に一つの作品として完成されており約45分の間にA面B面に数曲づつ収められていてアルバム1枚を通して一つの物語というか起承転結があったと思います。みんな1枚1枚敬意と覚悟みたいなものを持ってLPレコードに針を落としていたのではないでしょうか。そのレコードジャケットも作品の一部として注目されていました。ジャケ買いする人も多かったと思います。ミュージシャンも音楽ファンも最高の時代だったのではないでしょうか。この熱狂の時代をこの映画は本当に良く表現しているしサイケなどカルチャーな熱狂と言うより、音楽、ポップミュージック、ロックミュージックそのものの持つエネルギーと人々のエネルギーが共鳴する躍動としての熱狂が、様々な発展のあった時代背景と相まって描かれていた様に思いました。このダイナミックなエネルギー感は時代を超えて伝わって行くのではないでしょうか。この様な素晴らしい映画を通して。
コアなファンには目新しいものはないが、美貌にはやはり惚れ惚れ
昔からのコアなファンとしては、ほぼほぼ知っている画像と音源、情報で、ああ~またジミー・ペイジにお付き合いしてお金を払ってしまったなあという感じです。
ただ、ミーハーなことを言うと、知っているとはいえ、この頃のツェッペリンは容姿としてはピークで、本当に美しいと思います。美貌に決意や思いの強さが加わって、綺麗だなあと見惚れます。
また、画像や音質は、古いものを可能な限り良くしたのだと思いますので、ファンとしては、やっぱりコレクションしたくなります。でもIMAXでなくてはダメというほどの音質ではないと思いました。50年以上前の音ですから当然です。
個人的には、ジミー・ペイジは自分に関するものは何でもとっておく人で、セッションミュージシャン時代の手帳を出してきた(60年前の!)のには、びっくりしました。本当に、良くも悪くも、自己愛の強い人ですね。好きですが。
この自己愛の強さによって、ツェッペリンというバンドを作り、酷評されても気にせず、確固とした地位を作り上げたんだなと思いました。
今回、生い立ちから結成、ⅠとⅡまででしたので、きっと、第二弾:ⅢからⅣ、第三弾:聖なる館とフィジカル・グラフィティ、最終章:プレゼンスから解散までみたいに、伝記映画を作っちゃうかもしれないなあと思いました。ファンとしては見ないわけにはいかないのですが、もういいんじゃない? という気持ちです。
とにかく良かった
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