「人と違うものに人生を賭けた仲間たちが楽しそうに歴史を振り返る」レッド・ツェッペリン ビカミング 清藤秀人さんの映画レビュー(感想・評価)
人と違うものに人生を賭けた仲間たちが楽しそうに歴史を振り返る
レッド・ツェッペリンがもともとR&Bの影響を受けていて、ギターのジミー・ペイジは若い頃、"ゴールドフィンガー"を歌うシャーリー・バッシーの脇でギターを演奏していたり、ローリング・ストーンズとも共演していたりと、ファンにとっては常識の、そうではない観客には意外な事実が次々と明かされる。バンドが母国イギリスではなく、まず、アメリカでブレイクしてイギリスに逆輸入されたことも知らなかった。
メンバー自身も観たことがないという秘蔵映像や個々のコメントで構成された本ドキュメントは、若くして急逝したドラムのジョン・ボーナムも含めて、4人が心からロックを愛するいい仲間だったことを伝えてくれる。その証拠に、ペイジもボーカルのロバート・プラントも、思い出話が楽しすぎで椅子から乗り出してしまう感じなのだ。
ブリット・ロックの歴史に燦然と輝くレッド・ツェッペリンのヒストリーはそんな風にとても興味深く、最後にはペイジの言葉として、『人と違うものがあれば、それに賭けろ』という名言を残して幕を閉じる。出る杭は打たれる今の世の中で、彼の提言は値千金。若い人にも是非観て欲しい。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。