青春 帰のレビュー・感想・評価
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青春3部作から見えて来る今の地球世界。
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ワンビン監督最新作「青春3部作」を全部見て来ました。
浙江省湖州市織里にある縫製工場を舞台にして、中国各地から来る農民工=出稼ぎ労働者、出身地、会話、職場を通じて見る現在の(中国)国内の状況をリアルに取り上げた作品です。
前作の「苦い銭」では織里を舞台にしていましたが、「青春3部作」では縫製工場、農民工の出身地である安徽省、雲南省へ撮影に行く等、奥深い物があります。
作品で出てくる縫製工場のオーナーと農民工の賃金交渉でのつばぜり合い、縫製工場のオーナーの夜逃げ、喧嘩、帰省資金を集める為の所有品売却、各種費用未払い、借金漬け、農村部、山間地域の現状、インフラ未整備、建設業資材不足、労災事故、高齢化、結婚問題、転職、不動産不況、人手不足、長時間労働...正に今世界規模で起きているパーマクライシス=永続危機とリンクしています。
後、スマホが頻繁に出てくる他、パンデミック前の2014~2019年の6年間に撮影された事も貴重です。
「青春3部作」は本当、パーマクライシス=永続危機がリアルにある今の世界全体に問いかけています。
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