劇場公開日 2025年5月30日

秋が来るときのレビュー・感想・評価

全74件中、21~40件目を表示

5.0静かなトーン

2025年6月8日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

知的

全体的にとても静かというか、落ち着いたトーンなのに、強弱織り交ぜた起伏のある物語の展開で画面から目が離せませんでした。
なんといいますか、後からじわじわと利いてくる前振りが前半で軽くそこここに散りばめられているので、その伏線(という言い方はあまり好きではありませんが)が回収されていく後半の物語が気持ちよく腑に落ちていきます。ずいぶん細かいところまで登場人物たちの相関関係が生み出す様々な、悲喜こもごものドラマが描かれていてとても面白いな、と思いました。大人はもちろんですが、子役の男の子の演技も素晴らしかったです。

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shin-zy

4.0誰にでも訪れる人生の晩秋を描く秀作ドラマ

2025年6月8日
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フランソワ・オゾン監督作品は、毎回スキャンダラスな題材が多いけど、今回は驚くほど静謐で穏やかなタッチの作品でした。ブルゴーニュの田舎で一人で暮らしている主人公の老女を巡って起きる様々な事件は、誰にでも起き得る平凡なものです。しかし、事件を煽ることなく淡々と描きながらも、スクリーンから目を離させないオゾン監督のストーリーの語り口に感服しました。それは、暗い過去や家族との不和はあっても、家族や親友を大事にしながら、毅然として今を生き続ける主人公の姿に共感できるからかもしれません。そんな彼女と周囲の人々の優しい関係のまま、紅葉の中で迎える幕切れも余韻が残ります。役者では、主役のエレーヌ・ヴァンサンが優しくも芯のある女性を好演、ファッションもおしゃれ。親友役のジョジアーヌ・バラスコや、その息子役のピエール・ロタンもいい味出しています。子役のガーラン・エルロスは、すごい美少年で人気が出そう。

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シネマディクト

4.5キノコだけが毒じゃない

2025年6月8日
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鑑賞方法:映画館

『犬の裁判』を観ようと思ってたけど、レビューを読んで自分には不向きだと察して繰り上げ鑑賞。

田舎に暮らすおばあちゃんの穏やかな余生を描いた作品風だけど、まあフランソワ・オゾン監督でそんなワケもなく。

ヴァレリーが何故そこまで母を毛嫌いするのか、途中でなんとなく予想はついたけど、知った上で見ると田舎暮らしの老婆にしちゃ髪や服装が、あまり上品とは言い難い。
とはいえ、パリのマンションだけでなく家まで寄越せとなると、あまり同情しにくい。
イライラギスギスした母、そもそも一緒にいない父と、可愛がってくれるおばあちゃんなら誰選ぶ?ってなったら...ルカの選択は無理もない。

いろんな偶然が重なったのか、はたまたミシェル、ヴァンサン、ルカの利害関係が合致した結果なのか。
3人の食卓でルカの嘘が分かったのにはちょっとゾワっとなった。

大人になったルカが登場した時、フランソワ・オゾンってこういう顔立ち好きだねぇって思った。

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コビトカバ

3.0スッキリしない

2025年6月8日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

カワイイ

80歳のミシェルは、パリから自然豊かで静かなブルゴーニュの田舎へ移り、ひとり暮らしをしていた。休暇で訪れてくる孫と会うことを楽しみに、家庭菜園で採れた野菜で料理やデザートを作り、森の中を散歩する日々。やがて秋の休暇を利用して娘と孫が彼女のもとを訪ねてきた。しかし、ミシェルが振る舞ったキノコ料理があたり、過去生活のため娼婦だったことも含め娘とギクシャクし、その娘がアパートのベランダから転落死し、友人たちのために、ミシェルは事実を封印し、孫も・・・という話。

わかるよ。わかるけど、スッキリしない。
娘が、母が、死んで、それが他殺かも知れないと警察から言われ、わかっているのに嘘をつく。それがこれからのためとはいえ死の真実を知りたいとは思わないものなのか?
娘ヴァレリーは母が娼婦だったのが許せないのはわかるが、生活のためと言ってたように、許してやりなよ、と思ったが。あそこまで憎む必要が有る?
ミシェルとマリー=クロードの関係は同じ仕事をしてた仲間???孫が生まれる前、って言ってたから、70歳頃まで?すごすぎる。
ヴァンサンは自分の保身だけ?ミシェルが好きなのはわかるが、ミシェルの客だったのかな?
ルカは子供の時ならまだわかるが、大人になってもヴァンサンと親しく出来るものなのか?
???と疑問だらけでスッキリしなかった。
ルカの子役はイケメンだった。

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りあの

3.5時間経つほどしみじみと染み入る深い人生ドラマ

2025年6月7日
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幸せ

癒される

歳老いた母親と中年に差し掛かった娘の確執。
母と娘という人間界で最も濃い血だからこそ生じる愛憎。母の娘への想いと娘の母への想いのすれ違いは2人にとっての『晩秋』も雪解けできない。
ある秘密・・・賛否あるかもしれないけど晩年贈る幸せの選択肢。
時間経つほどしみじみと染み入る深い人生ドラマ

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masayoshi/uchida

4.0ポスターだけで。

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

驚く

ドキドキ

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みに

4.0見終わってからのザワザワ

2025年6月6日
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鑑賞方法:映画館

怖い

驚く

癒される

ブルゴーニュ地方に暮らす老女の穏やかな生活を映す映画と思えば、思えなくもない。随所に「あれ?」と引っかかりがあるけれど、そんなことないか…と打ち消していく。

見終わってから「あれは何だったのか」思い出すと、どれもこれもクロばかり。

キノコ料理も図鑑をしっかり確認してたしなぁ…とか。上手いなと思うのは、肝心の場面は出さないこと。キノコ料理を捨てる時もあえて手元は撮らず、パリのアパートでも何があったのかはわからない。他にもどうやって財産(パリのアパートやブルゴーニュの家やバーの資金)を得たのかとか、色々考えると心がザワザワします。

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Mimoza

5.0「がっちりマンデー!!」かと思った。

Mさん
2025年6月5日
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孫はいい子だった。少し怖い話だった。

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M

4.5ゾワゾワ、ざわざわが止まらない

2025年6月5日
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怖い

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カールⅢ世

4.0誰もが「私がやりました」とは一言も言わず秘密が共有されていく快感

2025年6月5日
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鑑賞方法:映画館

予告編ではキノコ中毒のあたりまでしか紹介されない。ひょっとしたらブルゴーニュのカントリーハウスで静かに余生を過ごす老女の心温まる映画を期待していた人が多かったのではと上映前は思っていた。というのはビックリするぐらい混んでいるのです。しかも年配の女性客ばかり。
でもフランソワ・オゾン監督なんだもの、そんな優しい気持ちの映画じゃないよね。と思っていたらやはりトンデモないサスペンス映画でした。
キノコ中毒は掴みでして、基本的にはミシェルとヴァレリーの母娘のどうしようもなく壊れた関係がベースとなり、そこにミシェルの親友マリー=クロードとその息子ヴァンサンが巻き込まれて話がエスカレートしていくかたち。結局、殺人事件が起きてしまうのですが皆が真相を知りながらもそこを飲み込んで秘密が共有されていく姿が描かれます。
謎解きでもなく、贖罪でもない、この淡々とお互いを受け入れていく感じがかなり新しい感じがします。そしてドラマの中で季節は変わっていっているんだろうけど、画面は常に美しい秋の風景を映し出している印象があり、そこがかえって人々の不安や、人生の皮肉を浮かび上がらせている感じも受けました。
ミシェルの前には亡霊がたびたび現れここは怖い。でもミシェルは怯まない。生者は死者に優先するのです。気持ち良いほど。
パリ警察の殺人課の警部(女性です。最初出てくるところでは妊娠している)が狂言回し的に登場するのですが、オゾン監督の他の作品でも登場するんじゃなかったかな。

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あんちゃん

3.5人生の冬が来る前に

2025年6月4日
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Mr.C.B.2

3.5モヤモヤ感が溢れてる

2025年6月4日
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難しい

ん?
こんな結末なの?・・・が率直な感想。
ヴァンサンのやらかしたことは放置していいの?
娘を失ったミシェルも、母を亡くしたルカも判っているのに声に出すことはしない。「犯人隠避」みたいな状態で年月が過ぎちゃったけれど、これが正しいの?
フランスではありなの?

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ちゃ坊主

4.0腹落ちしない

2025年6月4日
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フランス映画にはいつもざわつかされる。良い意味でも悪い意味でも。
それはたぶん価値感が少し違っているせいなんじゃないかと思う。
本作もいろいろなレベル感の犯罪だったり過ちだったりが、「だってしょうがないよね〜」的に並列に開陳されてモヤるし、なんだか扱いも妙に軽い。登場人物それぞれの判断もこれまた、ねぇ…
喜劇的に描くことで深刻になり過ぎず、ということなんだろうけど、やっぱり腹落ちはしない。

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ぱんちょ

4.0お祖母ちゃん映画に外れ無し

2025年6月4日
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いい感じにもやるなぁ
偶然?偶然だね。偶然だから仕方ないね
巧い事やった様に見えなくも無いけど・・・
な、感じで面白かった。
お祖母ちゃんが幸せそうで何より

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みのまる

3.0言いたいことはわからなくもないが娘を思うと複雑

2025年6月4日
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悲しい

難しい

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ひよこまめぞう

4.0言わなくてもいいものを

2025年6月4日
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泣ける

笑える

幸せ

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ミツバチば~や

3.5会いに来たの

2025年6月3日
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泣ける

難しい

娘と関係が上手くいっていない女性が、大好きな孫と会うのを楽しみに、友人と平穏な日々を送っていたが…といった物語。

ヒューマンドラマでちょっとサスペンスでファンタジックな作品。
これは中々に考えさせられる内容ですね。

ミシェルの抱える過去が理由で彼女の事がヘドが出るほど嫌いな娘。しかし孫とミシェルの元に来た理由…そりゃあねぇわ。

対して、友人マリーとその息子で前科持ちのヴァンサン親子。この2人も、ミシェルの物語に深く関わって行き…。

観た方なら少なからず同じ事を思った人は居るんじゃないかと思いますが、実はミシェルにはそんな目的があったりしたのだろうか?…なんて思ってしまったりもしたが、それなら最後に手を取らないか?…う〜ん。。

とても自然体に見せることで、ワタクシの考えすぎなのかハタマタ逆にわざとそうしてるのか、どちらとも取れなくもないもどかしさが逆に印象的だった。

後半はグッときました。窓越しの視線や、僕は参列した…には目頭が熱くなったし、同じような境遇にいながら母が大好きな人もいれば大嫌いな人もいるわけで…。

そんな対比も、とても心に響いた。

真実をしまっておく…これが正解になるか不正解になるか、慎重に見極めて生きていかなければならない、とリアルな感想を抱いた作品だった。

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MAR

3.5フランス映画らしい

2025年6月3日
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alias

4.0毒キノコに騙された。

2025年6月3日
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飾ってあるパンフの表紙が毒キノコでこりゃスネに傷があるババアの騙し合いみたいな、女と女と井戸の中とかそんな話かなぁと思って見てたが良い方向で裏切られた。嘘、犯罪ありあり有りだけれど悪意がない。
ここでバレて話が急展開!と思うところがいくつもあるのに嘘を覆い隠す様に現実が追いかけてくる。

優しさの中の狂気や殺意、そんないつもとは全く逆方向のあえてのクライムサスペンス、、いや心温まる話だった。大切な人の為に何をすべきか、そして赦し、、、初めに語られるマグダラのマリアの話が全て、、という解釈でいいんじゃないかと思う。

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masayasama

5.0さすがの内容でした

2025年6月2日
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知的

難しい

ドキドキ

美しい映像に静かなメロディーが響き渡って、静かに気持ち良く始まった作品、その雰囲気は終始変わらないままに、複雑で様々な含みを持たせながら刺激的な内容が展開していったこの感じ─いや~さすがだなぁといったところです。
核心部分は全く明示されないのに、内容は非常に分かりやすくて、それでいてミステリアス、そして一筋縄ではいかないストーリーテリング・・・スゴい、凄すぎます。最後は泣けましたしねー、泣けたけど万事オーケーなんて決して言えないしなー
色々考えさせられるところが多い作品ですが、まずはとにかく面白くて、この面白さで観賞者へのメッセージというか問いを投げかけるとは─、これからもオゾン作品は見逃せません。

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SH