モンテ・クリスト伯のレビュー・感想・評価
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3時間には感じなかった 復讐の悲しさ
現代解釈のモンテクリスト伯!
現代的な解釈のモンテクリスト伯になっていた。
小説、モンテクリスト伯の魅力は、南総里見八犬伝のような勧善懲悪の短絡さがないところ。それが、長年読み継がれてい理由であると思う。
それをふまえて、この映画では、正義とは、復讐とは、そして、本当の女性の美とはがしっかりと描かれているのではないかと思う。
一番印象的だったのは、エダが、モンテクリスト伯に盲目的に従順ではないこと。
しっかりと、自分の意見を持ち、モンテクリスト伯の矛盾点を指摘する。
それにつらなって、エドモンダンテスの正義と復讐がけっして100%正しいといえないことが描かれる。
そして、それは、あの有名な、待て、しかして希望せよ、と繋がるのである。
本当によく考えられ脚本だと感心した。
ただ、その分、華麗さとか、すっきり感は、減じてしまうのは仕方がないことだろう。
また、原作とは相関関係が違う部分はあるが、この長い小説を、3時間に納めるためには仕方のないことかもしれない。
それらをふまえても、よくできた映画だと思う。
みんな疲れていたのかな
ひどすぎます!
原作を余りにも変えてしまっています。
原作で泣けるシーン、例えばダンテスがメルセデスのために樹の下にお金を埋めておくところ、モレル商会の倒産の危機を救うところがありません。
これではダンテスは単なる復讐鬼です。
特にエデには王女らしい品位も仕草も見られず(モンテクリスト伯の側で腕組みなんかしちゃって)、めちゃくちゃ失望しました。
原作はそもそもハッピーエンドですよ。
この映画では「待て、そして希望せよ」の語が全く意味をなしません!
原作をお読みになった方は絶対にご覧にならないことをお勧めします。
あらすじを知っている方が楽しめる
有名な寓話が原作であるため、ある程度ストーリーを知っている視聴者をターゲットとして作られているため、原作を知らなければ展開についていかない箇所がある。
映像や演技の質は高いため、展開に詳細が分からなくてもある程度は楽しめる作品ではあるが、ある程度あらすじを予習してから観るとより楽しめると思う。
完璧な計画でも計画通りに行くとは限らない
投獄&脱獄編、
復讐仕込み編、
復讐編、
で構成。
脱獄編の穴掘りでは、ショーシャンクを思い出した。
ここでの良い出会いがエドモンに気力をもたらした。
運と縁。
復讐仕込み編では
まずもってモンテ・クリストの変装がすごい。
どんなに綿密に練り上げられた用意周到な復讐計画も、
実行するのは人間であり、人間には感情があり、
コントロールできないことから、ずれが生じる。計画通りにはいかない、。
復讐ではなく正義だ、のセリフは刺さったが、復讐やろ。それは。
復讐に身を投じたエドモン(モンテ・クリスト)が幸せにはなれない。
正義と言っておきながら正しいことではないから、
メルセデスとははっきりと別れている。これでよかったのか、エドモン。
エドモンは納得していたのだろうか。
というわけで、苦めのエンディングも良いし、鑑賞後感も良い。
3時間の長尺だが、さほど長さは感じることなく没入できた。
3時間に感じない
原作は読んでいません。
登場人物の顔と名前が初めはごっちゃになりそうでしたが(人によって呼び方も違うし)相関図も比較的分かりやすかったかな?と思います。
3時間があっという間に感じるほど引き込まれた復讐劇。胸糞な冤罪で投獄され14年、脱獄後は司祭の指南通り島と財宝を目指し、莫大な富を得、復讐への道へ進んでいく過程が非常に良い。(あっさり描かれてますが)
脱獄してから、よくぞヴィルフォールの妹(名前アンジェラだっけ?)にたどり着いたなと驚き。そして標的であるフェルナン、ヴィルフォール検事、ダングラール男爵にまで上手く接触し同じ憎しみを持つエデとアンドレと共に復讐への計画と実行。良い。エドモンに騙される滑稽さ。良い。
ただ復讐への過程は良いのだけど、なんか悪役へのダメージが弱いなって感じてスカッとしない。
もっとどんでん返しがあっても良い。そしてアンドレ死んじゃうのー(泣)って悲劇すぎて。殺したいと幼い頃も言ってたもんなぁ。
悪いやつには正しい裁きが必要。しかし憎しみや復讐って幸せにはならないのね。原作読んでないけど、メルセデスへの手紙で「最期」というワードがあったのでエドモンはやはり海に身を投げたの?
生きてて欲しいな。
ストーリー関係ないけど、ヴィルフォール役の人ってまさか幸せのイタリアーノのジャンニ?!?!と調べたけど違って、よく見たら司祭がジャンニ役のピエルフランチェスコ・ファヴィーノだったので「え、そっち?!」となった(笑)再会できて嬉しい!!
上映時間178分を感じさせず、存分に楽しめた 小説だと7冊あるから...
上映時間178分を感じさせず、存分に楽しめた
小説だと7冊あるから、原作を読んでたら物足りなさがあったかもしれないが、180年前にこんな物語が作られていたのかと関心
細かい疑問や違和感もあったから、いつか原作を読んで確認したい
「音楽がいい」
エドモンに救いがない。
キャスト、美術ともに申し分無い美しさで没入できました。
YSLを演ったお耽美なニネ様が哀愁を帯びてまさにモンテ・クリスト伯です。かっこよかったわ〜
ジャコボまでもイメージ通りでキャスティング凄いやんと1人で盛り上がってました。
特筆すべきはアンドレアの役者さん、なんて潔い生き様、素晴らしかったです。
まずは1人、と走り出してからは良かったけど、ラストのフェルナン編は納得いかない。
あと、エデ姫とアルベールがくっつく??
訳わからん。
マクシミリアンに至っては青年編が描かれない。(ここは時間の都合上仕方ないかな。。。)
ジェラール・デュパルデュー版も東宝ミュージカル版もですが、ラストがオリジナルになるの嫌です。エドモンに救いがあって欲しい。でなければ『待て、しかして希望せよ』のオチがつかない。
そこ行くとおディーン様版は割と好き。
エドモンに救いがあって欲しいのです(大事なので2回言う)
そんなわけで来年始まるドラマ版に期待です。
待つこと、希望を持つこと。「生きていてよかった」
哲学、歴史、数学、イタリア語やラテン語なども学ぶこと。これが一番心に響きました。脱獄して復讐するためにも、お金と教養と知識は必要だ!原作(読んでません)通りにしたらいつまでたっても終わらない映画になってしまうし、厳窟にいる期間はバンバン飛ばして行かなければダメだろう。あの髪とヒゲと痩せこけた顔、司祭との出会いの後のエドモンの知識欲と知的成長は想像で補いました。
復讐劇でラブストーリーでファミリーの話。金と裏切りと権力濫用と歴史の流れに翻弄される人々。悲しく辛い思いをする女達、嫉妬とやっかみから仲間を友を部下を貶める男達。ワクワクするお話だから子ども向けに翻案され、何度も映画化されてきた作品であることがよくわかりました。
クリスト伯が話し方、振る舞い、セリフを当て書きのように、アンドレとエデに何度も指南するシーンの演出と映像が面白かった(エドモン自身も厳窟の中で司祭からそのように教育されたんだろう、と想像しました)。一人で居るときのエドモンの悲しみと悔しさと辛さと孤独、復讐相手の前で滔々と話しゲームをする「社交」の仮面をかぶったクリスト伯、ピエール・ニネの演技と演じ分けが素晴らしかった。フライヤーのニネの顔が何か変だと思ったのは、凝ったメイクなどの変装ゆえと納得しました。厳窟の中での筋トレといい、海に飛び込んで女性を助けるといい、フェンシングといい、乗馬といい、遺体袋の中に入れられて海に放り出されるなど、どれだけの準備と訓練と打ち合わせがあったことか。美しく黒い衣装の着こなしも完璧なニネ。エレガントで普遍的で人間くさい歴史もの、時代背景は異なりますが「ベルサイユのばら」の漫画原作を読んだ時のときめきとワクワクを思い出しました。まさに「生きていてよかった」(by アンドレ)。
おまけ
ピエール・ニネを初めて見たのは映画「イブ・サンローラン」、なんて繊細で美しいと思った。次に見たのが「母との約束」。成長し青年になった時のニネを鏡に映すカメラに背筋がゾクッとするほど感動した。配信で何度トライしてもいつも途中で挫折するので、映画館で是非見たいのが「婚約者の友人」(オゾン監督)。たった数本しか見ていませんが、ピエール・ニネ、いい俳優だと思います。
独りよがりの復讐を強調した脚色にがっかり
工夫がないと言ったら申し訳ないけど、がんばる方向性を間違えてると思った。
誰もが知ってる世界文学の名作復讐劇の主人公に動機や背景を持たせて、観客に感情移入させたいのはわかるが、観客が筋道を知ってるから、初めからあきらめてるのか、まんま時系列通り描く。
復讐を実現するところも、用意周到さが鼻につく。ケイパームービーか。ボロが出ないようにセリフの練習するとこ、あんなにいる?
小学生の時に児童書で原作を読んだ時、いまいちハマれなかった理由が、この映画観て理解できた。主人公の復讐が、独りよがりだからだ。そこを強調してどうしたいのか、わからなかった。
復讐心と良心の葛藤が見たかったよ。
期待していたのと違った〔ああ〜〕😮💨
学生の頃、長編小説「モンテクリスト伯」を読んだが、あの時の清涼感と満足感を体験したくて鑑賞したが、映像の中であの感動を味わうことはなかった。
映像全体に流れる、復讐にまつわる陰鬱感が強調され過ぎているように感じた。これが映画全体を暗くし、フランスロマン派の巨匠デュマが描く、前進的で力強く明るさで貫かれた光の部分の表現を困難にしたように思う。
スゲえ。大傑作。
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