「想像以上でした」君がトクベツ kさんの映画レビュー(感想・評価)
想像以上でした
普段アイドルオタクとして生きている者です。
この映画の公開は楽しみでもありハードルが高い作品だとも思っていました。「推し活」という言葉が広く知られるようになり、界隈問わず「オタク」の人口が増え、その形態が多様化しているからです。私自身、アイドルオタクとしての信念(といえばかっこよく聞こえますが実際はただの理想像です)があるので映画の内容とそこに齟齬が生じたらという不安がありました。
実際に鑑賞してみて、私の中の理想像そのもので感動しました。※恋愛要素以外ですが……笑
「世界中の人を幸せ/笑顔にしたい」「そのための努力ならやりすぎることなんて無い、傷つくことだって厭わない(ニュアンス)」。"アイドル"という存在に対して真正面に向き合っている人からしか出てこない言葉です。かっこいい。
主人公の皇太が所属するLiKE LEGENDというグループ。全員が優しくて思いやりのあるメンバーたちなんだとわかる箇所がたくさんあり、そういう意味でもなんの不安もなく最後まで楽しめました。数回観に行きましたが、中だるみもなく最後まで(気持ちは)前のめりで鑑賞することができました。主題歌のYOU ARE SPCiALが流れるタイミングも個人的には良かったと思います。アイドルとオタクって何よりも強い絆で結ばれている、そう思いたくなる映画でした。
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以下、主演俳優のオタクをしている人間の感想です。
彼を応援を始めて7年。夢にまで観た映画の主演。しかも本人が大好きだと言っていた少女漫画の実写化。国民的アイドル役。楽しみでしかありませんでした。
原作は数年前に少し読んだ程度で、原作に引っ張られないよう、敢えて今回は未読のまま挑みました。皇太があまりにも大橋くんそのもので、大橋くんを投影し何度も涙が出てきました。スキャンダルが報じられて車から降りてきて記者に囲まれながら俯いて歩く皇太の表情……あまりにも辛すぎて息をするのが苦しくなりました。ストーリーであってもあんな悲しそうな顔見たくない、皇太、ずっと笑顔でいてほしい。大橋和也くんのオタクをしながら桐ヶ谷皇太くんのオタクにまでなりそうな予感です。そしてLiKE LEGENDのオタクにまでなりそうです。
グループ結成時に全てを話していた皇太と皇太を信じて待つ4人。あまりにも関係性が美しくて、清らかで映画の中だけのグループなのが本当に惜しいです。
さほ子とえみかの関係性、某芸人コンビのコントみたいに全然噛み合ってなくて見ている側としては微笑ましかったです。さほ子が叶翔推しではないことにえみかが気付いたシーンの描写は無かったけど、やっぱり鬼の応援で気付いたのかな?そういうスピンオフ的なものも観てみたいですね。
YOU ARE SPCiALのパフォーマンスが本当に「トクベツ」です。7/3まではエンディングの後にフルパフォーマンスを観られるのでぜひこの期間にたくさんの方に足を運んで頂きたい。
そしてラブコメなのでもちろん恋愛あり。正直、出前した日の夜のあのシーンがスキャンダルになったのだと思いました。「桐ヶ谷皇太じゃね?」と気付かれた上に走る姿をたくさんの人に見られていて、騒ぎにならなかったのかな?(笑)
さほ子が皇太に対する恋愛感情を自覚したあと葛藤する姿がいじらしく、可愛かった。お墓のシーンで「二人で会うのは最後にしよう」と言った時のさほ子と皇太の表情、本当は寂しくて近くにいたいと思っているのに、お互いがお互いのことを思って自分の気持ちに蓋をするのが分かって苦しくなりました。YOU ARE SPCiALの「たくさんの人たちを笑顔にするために生きてきたけど今日だけは君だけに」の部分、皇太はきっと画面の向こうで観ているであろうさほ子ただ一人に向かって歌ったんですよね。さほ子はそんなこと気付いてないから「君だけに」の歌詞と「特別は作らない」の言葉に挟まれて、アイドルに恋をしたという現実を突き付けられた気持ちになったんじゃないかと思いました。最後、ちゃんと皇太がさほ子の元に走ってきてハッピーエンドを迎えられて嬉しかった。さほ子の涙を皇太が指で拭うところ、あれは大橋くんのアドリブだったらしいです。
上映回数があまり多くなく仕事終わりに観に行くのが難しそうですが、何とか時間を見つけてまた何度も観たい作品です。
