「お年寄りを騙すなんて、許せない。」ジェリーの災難 himabu117さんの映画レビュー(感想・評価)
お年寄りを騙すなんて、許せない。
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日本での特殊詐欺の被害額は、2024年度で約450億円。とんでもない数字だ、とくにお年寄りの被害が深刻だと、この映画を見ているとしみじみと思ってしまう。いつの時代もなくならないであろう詐欺、自分だけは大丈夫だと思わず、一人だけで大きな決断をしないことだ。
オレオレ詐欺はなくならない
相手が誰であれ、この手の詐欺はなくならない。
いつの時代も、手を変え品を替え。
自分は大丈夫なんて思っても。
一度、ターゲットにされたら。
なにせ相手は、その手のプロ。
こちらの気持ちに油断がある頃をどこかで、見ているかのように、仕掛けてくる。
だけど、許せないよね。
実際に、詐欺にかかりすべての財産を失った老人。
そんな本人が作った作品だから、なおさら痛々しい。
台湾からアメリカに渡り、それなりに成功して。
離婚はしたものの、悠々自適な老後。
のはずだったんだけど。
自分は大丈夫だと思っていても。
スマホを使った、オレオレに見事に騙されてしまう。
特に、ある程度の年齢になり、軽度でも認知症になってしまうと。
どうしても、判断が鈍くなる。
私は、スマホもネットもやらないから大丈夫だとも言えない。
突然訪問されて、警察だなんだと、役柄を決めた劇場型詐欺もあるし。
電話をかけてくる相手も、割のいいバイトと思ったら、抜け出せなくなり。
そんな、ニュースもよく耳にする。
だけど、許せない。
アメリカでの生活が叶わなくなり。
さみしげに故郷台湾に帰国する主人公が、痛々しい。
だけど、めげずによく自ら主演して映画にしたものだと、感心してしまう。
どうか、この老人の余生が、静かに送れますよう願うばかりだ。
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