劇場公開日 2025年3月20日

「人間誰しも一生で一冊の小説が書ける」ジェリーの災難 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人間誰しも一生で一冊の小説が書ける

2025年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

何もない平凡な人生だと思っていても過ぎし日を辿れば意外と山あり谷あり、誰にもドラマがあるものだと言われていますが、いやはや、主人公のジェリーさん、そんなものじゃなく、とんでもない瞬間風速の暴風雨に巻き込まれましたね。
国が違うから、日本以上に国家権力の恐怖があるのでしょうから、冷静な判断ができなくなるのも理解はできますしね。
そこに高齢者特有の(認知症では無いとしても)誇張されがちな被害意識が重なれば尚更だし、時々褒められるから、お国の為にオラ、頑張っただよ!みたいになったりもする。
だから、突拍子もないと否定もできないし、対岸の火事と他人事とも思えない。
でもね、なんというのかな。
ジェリーさんの笑顔がいいんですよね。
だからかなぁ、家族も特段責めずに温かい眼差しを送っていて、悲喜こもごもで観終えた後に悲壮感が漂わなかったのが良かったです。
特殊詐欺防止の啓蒙用に国で買い取りバンバン流したらどうでしょうね。

ニコラス