劇場公開日 2025年3月20日

「75分と215分が通底するもの」ジェリーの災難 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.575分と215分が通底するもの

2025年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

単純

幸せ

アメリカに住むアジア系移民のジェリー・シューが、身に覚えのない国際的マネーロンダリング事件の容疑者になっていることを知らされ、警察の依頼で潜入捜査をする事になり…
ジェリー本人が遭った詐欺事件を、自ら脚本・主演で描いたという触れ込みは、当然観る者の大きな鑑賞欲になっている。言うなれば本人主演の実録再現ドラマで、防犯意識の啓発とともにアメリカン・ドリームを求めた者の悲哀も含んでいる。詳細は観ていただくとして、そのドリームを叶えることとなったジェリー。本人としては不本意かもしれないだろうが、これもまた一つの方法なのかも。
そういえば同時期に日本公開された『ブルータリスト』も新天地をアメリカに求めた移民の話だった。ランニングタイム215分の『ブルータリスト』に対し、本作はその半分にも満たない75分。アプローチは違えどテーマは通底しているので、併せて観てもいいかも。

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