「誰もが抱える孤独」6人ぼっち プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが抱える孤独
................................................................................
高校の修学旅行の自由時間時の班決めが行われた。
必然的に、普段から浮いてる6人が余り、同じ班に。
A.典型的HSPの男
B.イキがる癖のある男
C.不登校の男
D.典型的HSPの女
E.モデルの卵の女
F.ガリ便女
担任の一声で班長はAになる。
で自由行動時間。6人は元々仲良しじゃないからバラバラ。
BEFらは各自で行動しようとか言い出す始末。
でも主人公はリーダーシップの本でニワカばがら勉強し、
全力を尽くしたため徐々に絆が生まれ始める。
やがてCが実は自殺しに来たことが判明する。
それでひと悶着あるが、本音をぶつけ合い更に絆が深まる。
東京に戻ると元の生活に戻り、全ては夢かのようだった。
でも絆は消えておらず、友達になれそうな感じで終了。
................................................................................
知らん俳優ばっかやが、内容に興味がわいて見に行った。
おれも学生時代、いや40歳頃まで孤独に苛まれて生きてた。
冒頭のAの自問は昔のおれそのもの。強く共感したな。
自分は何のために、誰のために生きてるんだろう?
それも分からず孤独な人生を続けるくらいなら、
いっそ今すぐ死んだ方がマシなのかも知れない。
とは言え自殺を決意するほどでもない・・・・
この6人はみんな訳アリで、それぞれに孤独を抱えてる。
そんな者同士、不器用ながら親交を深めていく様子は、
ほんの些細なことでもいちいち涙を誘う。
見てる間中、涙が止まらんで困ったわ。
誰だって心のどこかに孤独は抱えてる。
でもそんなことが分かったのは、大人になってから。
若い頃はそんなの自分だけだと思い込んでたし、
そのことが更なる孤独を生んでたように思う。
浮いてる人が6人もいるクラスは、その意味で幸運。
孤独を抱えてる分だけ心根の部分ではみんな優しいし、
生まれた絆はどんどん育って行く。
この人たちはこの後、一生の仲間になるんじゃないか?
そうであって欲しいと応援したくなる、温かい映画。