劇場公開日 2025年4月11日

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「アイルランドの美しい海岸線」プロフェッショナル 星組さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アイルランドの美しい海岸線

2025年6月18日
PCから投稿

そこは
憎しみと安息の地

戦いに疲れた男
闘い続ける者達

誰もが持つ
優しい心根
人の罪と罰

彼らの物語



【追記】
実は深く良いテーマの物語
ただ邦題にピントずれはある。原題 In the Land of Saints and Sinners 聖人と罪人の国で… こちらが内容ズバリの正解で、邦題と主演とこのポスターだと「ランボー」だとか「ダイハード」とかと同類と勘違いされる。この物語の中には日本人には分からない彼らの正義がある。それも重く苦しいテーマであると想像する。映画の中でカリフォルニアにゆく夢を語る青年が出てくる。自由の国、フラワーパワー、サーフィンと当時のアメリカは歌い、食べ、楽しい場所に見えたのだろう。アメリカならではの苦悩はあるが間違いでは無い。「聖人と罪人」どちらが正義か悪かの白黒は難しい。どちらも心の内では「救い」を求めている。何百年、何千年と、あの地は変わらずに有ったし、この後何百年先もあそこに残っていると思う。あの街で、あの村で起こった様な事は、現実にしばらく続いた。悲劇ではあるが、個々それぞれの意思も立場もあった。重く観るに耐えない時間を与えてくれなかったことにはある意味感謝すべきか。アイルランド出身の俳優を選び作った映画に気合を感じた。それぞれ素晴らしい演技だった。

自然は変わらずずっとここにあるのに、
我々は何のために何をやっているんだ。
彼らと同じく、あの風景に釘付けになった。

星組