「タイトルに惑わされないように」プロフェッショナル 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルに惑わされないように
リーアム・ニーソン作品は大傑作にもなかなか当たらない代わりに、大ハズレも無いので近年の作品は欠かさず観ている。 本作もルーチンのように観賞。
ところで、本作は公開日の11日に観た作品2本の内の1本だが、実は本作の前に観たのが“アマチュア”。 「アマチュアの次がプロフェッショナルって」と一人密かに笑ってしまった。“アマチュア”は原題そのままだったが、本作は原題とは異なる邦題なので、“アマチュア”の同時期公開を知ってから、狙って付けた邦題???
【物語】
舞台は1970年代の北アイルランド。戦争で暗殺スキルを身につけたフィンバー・マーフィー(リーアム・ニーソン)は海辺の片田舎グレン・コルム・キルで、厄介者の始末を職にしてひっそりと暮らしていた。 しかし、殺し屋稼業をいつしか悔いるようになり、引退を決意していた。
そんなとき、ベルファストで爆破事件を起こしたアイルランド共和軍(IRA)に属する過激派グループが町にやって来る。親しい少女をグループの一人が虐待したことを知ったマーフィーは、加害者を打ちのめして少女を救う。しかし、仲間がやられたと知った過激派グループは復讐のために犯人を探し、マーフィーに迫っていた。
【感想】
冒頭に書いたことの続きになるが、リーアム・ニーソンの役柄は確かに「凄腕のプロ」という設定が多い。なので、タイトルだけ見たときは「なるほど」と思った。 が、本作はちょっと違った。“凄腕”かも知れないが、タイトルから連想される「凄腕のプロの殺し屋」という感じではない。 そういう意味では「タイトルに偽り有り」かも。やっぱり、宣伝のため、受け狙いのタイトルかと疑いたくなる。
リーアム・ニーソン演じる多くの主人公のもう1つの共通点は、“凄腕”でありながら人情味あふれるキャラ。そこが彼の魅力なのだが、本作もそちらは健在。本作は“必殺仕事人”的作品というよりは、片田舎の町で晩年を迎えようとしている男と町の人達の交流、そして小さな町で起きた事件を描いた哀愁漂う物語だ。 タイトルから「凄腕のプロ」の話を期待してしまうと
「なんか、違う」「ガッカリ」
となるかも。
でも、ミスリードを誘うタイトルに惑わされなければ、悪くはない。