「イデオロギーと国民性」Instruments of a Beating Heart シューテツさんの映画レビュー(感想・評価)
イデオロギーと国民性
これは見ようと思って見た訳ではなく、たまたま偶然に本作を紹介していたYou tubeを見ていて、そのまま本編も見れたので見たという事ですが、どうやら今年の第97回アカデミー賞で短編ドキュメンタリー部門にノミネートされたそうです。
もう少し説明しておくと現在公開中のドキュメンタリー映画『小学校/それは小さな社会』の短縮版だそうで、なんかちょっと得した気分になりました(笑)
内容については本当に世界発信に向いているというか、日本以外の人が見てどのように感じどのように受けとめるのかが重要であり、そういう役割を持った作品のような気がします。
各国それぞれに多様な文化の違いはあれど、世界はどんどん小さくなり均一化している今だからこそ、賛否・正誤ではなく一つの教育サンプル事例として何かのヒントになりはしないか?という意味で、世界中の人に見て貰いたい作品ではありましたね。
でも特に民主主義の国の人達が本作をを見たら(作品の賛否ではなく、本作で描かれていた教育論に対しての)賛否が必ず起きる様な気はします。
日本は一応民主主義国家であるという事は世界で認識されているとは思いますが、他の民主主義国家とはかなり違って見られているとも思っています。
本作を見ていても社会主義や全体主義に近い国の様にも見えるかも知れません。
欧米の個人主義に根ざした自由・自主独立型の民主主義ではなく、古い歴史と文化のある単一民族が作り上げた民主主義なのですから当然違っていて当り前ですが、どちらが良いのか?どちらが理想的なのか?どちらが今の社会に合っているのか?と、外国人だからこそ色々な事を考えるヒントになる作品の様な気がします。
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