ファンファーレ!ふたつの音のレビュー・感想・評価
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音楽映画かと思いきやブラザーフッド映画だった
兄ティボが白血病になったのをきっかけに、生き別れになった弟ジミーを見つけ、
兄の治療に協力することで、絆が生まれていく。
兄が世界的な指揮者、弟は食堂で働きながら吹奏楽団に参加しているのだが、
育った環境も現状も異なり、弟から反発される兄。
今度は弟の窮地を救うために尽力する兄、
すこしずつ確執(弟からの一方的な)が埋まっていき、ハッピーになるかと思いきや
兄が完治していなかったことを知る弟。。
最後の最後はふたりを結びつけた音楽で二人はわかり合いながら、弟が兄にエールを贈る
最高のエンディング。
私はもっと音楽に寄った作品なのかと思っていたけれど、
むしろ兄弟関係にスポットがあたった作品で、ラストは感動的だった。
ボレロの涙の意味を深く味わいたい。
指揮者として成功した兄(ティボ)が白血病を宣告される。
血液適合検査で、妹と血縁関係がないことが発覚し、ティボは養子であり、血のつながった弟(ジミー)がいることが明らかになる。
弟の骨髄移植を経て、兄は健康を取り戻す。
兄は弟の音楽的才能を感じて弟にもっと野心を持つべきだと励ます。
しかし、弟の音楽的才能とは、実は絶対音感ただ一つなのだ。
プロ用のトロンボーンを贈られたジミーはプロのオーケストラでの欠員募集に応募するが、他の応募者との実力の巨大な差に打ちのめされる。
兄の言う野心とは分をわきまえてのことで、弟は自分の「勘違い」に傷つく。
兄は、自分だけが恵まれてしまったことに負い目を感じ、なんとか弟を引き上げようと尽力するが、結局、弟とその周りの人間の厳しい環境を変えることが出来ない。
有名な自分が指揮をするとなれば工場の吹奏楽団は注目される、そこでボレロを演奏しようと提案するが、それで工場閉鎖が取りやめになったりするだろうか。
弟は兄の指導を得てメキメキと指揮者としての実力を得ていく、とは決してならない。
お前だけ宝くじを当てやがって、イライラする!という弟の叫びは全く本音であろう。
どうしたって上から目線のお気楽なアドバイスを超えることができない。
そして、ティボの白血病は再発し、最後のティボの作曲した交響曲の指揮はおそらく最後のステージになるだろうことが示唆される。
演奏後、ティボが指導していた「合唱」によるボレロが、ジミーの指揮で会場に響く。
ここでいきなり、涙がこぼれる。
え、どうして泣けるの?
なぜ、コンサートの最後に素人のボレロの演奏が、しかも声だけの演奏が許されるわけ?
みな、どうしてそれを当たり前に受け入れるの?
直ちに疑問がわく。
そうだ、工場は閉鎖されたのだ。←画像はこの場面のみ。
それなら、楽器は没収され、ティボのボレロのコンサートも頓挫しているのだ、そしてそのことはニュースになっていて、おそらくコンサートに来ている観客はそのことを知っているのだ。ボレロのコンサートが実施される前を狙って、工場は企業によって電撃的に閉鎖されたのだろう。
あのコンサートに集まった工場労働者たちは、ほとんどが失業者なのであろう。
私の理性はそのように慌てて解釈するが、そのようなことを理解する前に涙があふれている。
これこそ音楽の力なのだろう。
あのボレロはティボのレクイエムになるだろうことが悲しい。
しかし、あの最後のボレロのもたらす幸福感は深い。
彼らの現実がどうなるかは、全く明らかにならない。
ただ、あの多幸感で映画は閉じられる。
おしゃれだ。さすがフランス。
ただ、一つ指摘したいのは、フランスにおいて、階級を上に移動するのは不可能なのだということが、ここに現れているということ。
ご都合主義のハッピーな展開がない分、落ち着いた大人の映画であり、そこが尊いのだが、フランスの闇の深さもちゃんと感じておきたい。
鼻血、鼻血
いついつ出やる、と思っていたが最後迄出なかった。
もう移植を承諾したの?イイ奴だな。
人物と情景のカメラが全然違う、オーディションや娘、飲酒運転とか要った?不幸が爆上がりで、一体どこに連れて行くのか、緩急にもなってないよ!
と思っていたら、あのエンディング。つーと涙が流れた。お兄さん癒やし顔だ。
派手さはないけどじんわりと沁みる。
SNSで流れてきて観たいと思っていました。
表現が合っているかわかりませんが、フランス映画らしいと思いました。
もがいてるけど上手くいかない、成功してる人でも不幸は訪れる。想いあってるのに噛み合わない、もし、こうだったら?そんな思いを巡らせながら終盤まで淡々と過ぎていく。
それでも。
最後のボレロは涙があふれました。
上手くいかない毎日でも
想いあって
それを伝え合えることができれば。
それだけで人生前を向ける。
それだけで少し幸せになれる。
そうやってみんな生きている、生きていたいと思えました。
派手さはないけど鑑賞後もじんわりと染み入る映画だと思います。
感動したい人は是非
とても良い作品で感動した。
感動して涙が出る。
ティボは世界的な指揮者なんだけど、冒頭ではプロの指揮者にしか映らず指揮者としてのレベル感が分からない。もしかしたらフランス映画の特徴かもしれないけど、説明が少ないようだ。もしかしたら公演予定のポスターを大々的に貼ってあるような演出があればスッと入ってきそうだ。
他にも説明がもう少しあったらなと思うものはいくつかあるが、丁寧にはしないところが良いのかもしれない。
以下はざっくりストーリー。
ティボは楽団の練習中に倒れる。白血病だった。妹に骨髄移植を頼むと審査の結果血縁関係にないことが分かる。ティボは生い立ちを調べ血を分けた弟がいることを知る。
弟ジミーはティボとは反対に学食でバイトしているようで貧しいようだ。娘はいるが妻とは離婚しているのだと思う。
ティボはジミーに会い、骨髄移植してもらい白血病を治療した。ティボの容体が良くなると2人は交流を持つようになる。
ジミーは地元の楽団でトロンボーンを吹いている。ジミーは絶対音感があるなど、ティボと同じく音楽家としての才能があったようだ。
ある時、ティボは骨髄移植が失敗したことをジミーに告げる。
ティボは体調不良のなか、コンサートを完結した。拍手喝采の中、ジミーたち楽団が客席から立ち上がり、皆でボレロを演奏した。
ボレロを聴きながら満足そうな顔をするティボは何を思うのか、映画はここで終わる。
ふたつの音はユニゾンになり、やがてポリフォニーへ
作品自体は有り体に言えば、映画『ブラス!』に生きる環境が違う生き別れの兄弟モノと不治の病モノを足した感じ。
でも、それだけじゃなかった。
指揮者として世界的名声を得て、忙しいけれど豊かで何の不自由もない生活を送る兄と、絶対音感を持つものの見出されず、勤務先の工場閉鎖の憂き目に遭いながらもドン底の中でブラスバンドでトロンボーンを吹く弟。
兄が白血病に侵されて家族間骨髄移植のための検査で己の出自を知り、生き別れの弟に骨髄提供を願いに訪れてから反発しながらも協力するまでがあっけないほどにサラリと描かれていて、疑問に思っていたけど、その後の展開を思えば端折って正解だったと思う。
タイトルの『ファンファーレ』は、兄にとっては皮肉だけど、弟の人生には紛れもない『始まり』の啓示。
二人がそれぞれに奏で始めた音が、ひとつの音になり、周りの人々を巻き込んで、人々が二人のことを、兄の業績のことを、弟のブラスバンドや会社のことを語る未来までが見える。
最高のエンディング!
ストーリーは、こうなるんだろうな、を裏切り続けて、最高のエンディングに!!!
そこで、「ボレロ」を選ばれましたか!
最高の選曲です。
裏切り続けた展開で、もしかしたら主人公が指揮を終えた後に、、、と思わせておいての「ボレロ」。
その音楽の輪がどんどんホール中に広がっていく音楽の奇跡!
自然と涙が溢れる今年最高のエンターテイメントの一作でした。
お薦めです!
2つの音色
音楽に心の繋がりを感じる兄弟ドラマ。
白血病が発覚し、2つの音色が少しずつ
時間をかけて交わって行く姿が格別。
そして育ての親の人格者。
包容力が凄い。
あの下らない茶化し方とジョークが
ヨーロッパらしい。
日常的にあるし、仲が良い証拠。
しかしボレロの使い方が上手。
厳しく諦めかけてたけど、ラストの不意討ちが傑作。
ボレロが込み上げてくれる気持ちを
更に上に突き上げてくれる。
有り難い作品。
これが映画だ! ※情報ゼロで見てほしい!
今季、本当に見たかった本作、
やっとやっと見ることができました!!
これ上映している最寄りのシアターでは夕方1回のみの上映で、ホンっとにどうやったらさ、誰がその時間に合わせられるんだよ~~(泣) だったのですよ。学生さんかい?朝の方がまだイケるかも??こういう本当に素晴らしい作品はね、レイトショー帯に入れてほしいんですよね…。
だって、見終わっても所詮はゴールデンタイムだから、他の観客たくさんいるのにね、いい歳こいたオッサンが目を赤くして出てくるの…照れるぜえ??
喜怒哀楽すべてを引っ張り出された挙げ句に涙、涙、涙 (T_T)
のラストでした。
でもこの涙の種類は、自分でいっちゃうけども、
ものすごーく!あったけえソレなんだよねえ…。
(うっ、ラスト思い出してまた泣けてきた…(^_^;)
結論 言っちゃうと、本作品、マジでマジっで!最高の映画!
僕は普段から甘め採点だが、これは★6
国際映画祭でも何でもかかってこいと。
映画としてこの作品みて否定できる映画人っているのかいな?
ってほどです。はい、言い切ります( ̄ー ̄)ニヤリ
***
で、ですねえ、
見た人はわかると思うけど、最後の最後にダンっ!て暗転して終わる。そして数秒間無音。タイトル出る。で、エンドクレジット流れるんですよ。
その無音が!凄いのですよ。
拍手喝采が【聞こえる】んですよ。
(ちょっと何言ってるかわかんない?)
いや、聞こえてくるハズ!!
これ絶対に狙ってやってると思うし、あざとさなんか思いもせずに感情がそっち(拍手)に動いてしまっているのですよ。
で、僕も拍手喝采してるんです!心で!(になっちゃう日本人…)
海外とかだったらゼッタイここスタンディングオベーションだろうなって思いました。
~~~
さんざ泣いたジジイがふらつきながらシアター出ると、本作のポスターが貼ってあるじゃないですか?
このポスターの二人見るとですね?
はい、見た人は、分かるよねえ~~???
ラストシーンの後のワンショットにしか見えなくないですか?
もー、映画館出る瞬間まであったけえ気持ちになったわけです。
~~~
役者、最高です。
音楽、最高です。
ストーリー、映画そのもので最高!
ラスト、僕は、読めなかった。
一言で言って、意外だった。
その意外さが、むちゃくちゃ粋。
てやんでえ…泣かせるじゃねえか(グスン)
フィナーレは 目頭熱く ファンファーレ
「ファンファーレ! ふたつの音」 観ました。
【所感】
※これから観る人はスルー願います。何の事前情報もなく観たら面白さ100倍です。
もともと観るつもりはなかったのですが、ある方のおすすめやネットでの評判も踏まえて鑑賞しました。ストーリーはべたべたのお涙ものですが、テンポよく進み、テンポよく泣かされます。上映中ほとんど泣いていました。
「白血病 移植が合わず 迷い道」、「白血病 DNAで わかること」、「白血病 実は親族 他にいた」、といった白血病ものと音楽もの、兄弟愛の物語が巧みに組み合わさって進行します。悪人は登場しません。でも、きっとハリウッドでリメイクされる際には、余計な悪人が設定されるでしょうね。
白血病になる世界的な指揮者も、その弟も共感できる設定で、演じる役者もぴったりで演技に泣かせられます。つぶれそうな工場の工員たちもみんな個性的で魅力的。クライマックスは事前情報で覚悟していましたが、号泣でした。フランス映画で、知っている俳優がひとりもいないのも新鮮でした。
今年度観た映画の中では間違いなくベストです。上映時間104分もGOOD。
まだ、劇場で上映しています。是非おすすめします。
※泣ける映画ですが、笑える場面も多々あります。
※この映画を観て、「8番出口」は決して観ないようにしようと思いました。観た人なら同感してもらえると思います。
10/10 酔爺
兄弟愛
盛り上がって盛り上がってのここで終わり、この先は自分たちで考えてくださいエンド。
きっとなんやかんやあって幸せな未来が待ち受けているのだと自己願望的解釈をしておこうかね。
全体的に良いけど、主人公の普段の言動からして育ての親にもっと感謝の気持ちがあっても良さそうだけどなぁと思ったり。
良い作品です。
人生がピークを迎えるときにその人を祝福するための演奏は、演奏する者と聴く者と両方にとって魂が震えるような力となります。見事な演奏でした。
ノーマークの作品だったのですが、ポスター画像をみて
印象に残り、作品紹介を読んでいる内にどんな作品なのか
気になってしまったので観てみることに。
さあ鑑賞開始。
主役は世界的なスター指揮者の男。名はティポ。
練習中に倒れてしまい病院で検査をしたところ白血病…。
根本的な治療には骨髄移植が必要。 …痛そう
しかし、当然ながらドナーが居ないと話にならない。
さらに、適合するドナーでなければいけない。
血のつながった相手なら適合率は高い。1/4とか?
全くの他人が相手となるとかなり低い。数万分の1…とか。
ティポには妹が一人いる。渋る妹を説得し、適合検査。
結果は、「不適合」…。
" 1/4の確率でもダメだったか… "
妹に礼を言いながらも、つい無念が口をついて出る。と
" いいえ。 数万分の1の結果で、ダメだったわ "
妹とは血の繋がりが無かった事を知るティポ。
母が、追いかけるように説明を加える。
" あなたには、血を分けた弟がいるの "
希望の糸が、またわずかに繋がった。
実母と弟の暮らす場所へと、車を走らせるティポ。
会えた。弟も兄がいる事実を知らなかった。
突然現れた「兄」に「骨髄が欲しい」と頼まれた弟。
もう一人の主役。名はジミー。仕事は…料理人…?
" そんな話は聞いたこともねぇし "
" オレとは違う上品な世界の人間が "
" こともあろうに骨髄をくれだと? "
色々な情報と感情が絡まりあって、脳内大混乱の弟。…分かる
そんな弟を何とか必死に説得する兄。まさに命がけだ。
最後は納得した弟の協力を得て、手術も無事に乗り越える。
いやー、良かった良かった。
んで、復活コンサートも大成功。 で
兄弟でヒシと抱き合う感動のフィナーレ!
…って え? 違う? @o@;;
はい。違いました。
手術に成功し、指揮者に復帰するまでは良かったのですが…
# 移植手術に成功し復活した(ハズ)の兄 ← あっ ネタばれ
# 「絶対音感」の持ち主と分かった弟の、心境の変化や
# 弟の働いていた工場をめぐる閉鎖問題や
# そこで生活していた人たちの失業問題などなど うーん
次第に先行きが見えなくなってきてしまい…
さあ、どうなる。兄弟の、そしてみんなの将来は?
という、あれまぁ な展開になりました。@▲@;;
◇
観た直後は、納得感を感じたのですが
時間経過後に振り返ってみると、どうにも " もやもや " した
気分になってしまいました。@△@
鑑賞中は、展開の続きが気になって観ていましたので
面白い作品たったとは思います。
◇あれこれ
■寂れていく炭鉱の町
この作品、実話ベースなのかフィクションなのか。
「炭鉱の衰退」が描かれるということは、現代のお話と
いう事では無さそうな気がしたのですが、ならばいつの
時代を描いた話だったのでしょう。@△@?
それともフランスでは、最近までの石炭採掘が盛んに行わ
れてきたということなのか。はて。
■カントリーダンス
ジミーたちの炭鉱楽団を応援するワケでもなく、むしろカント
リーダンスの奨励に力を入れているのが、ジミーたちの暮らす
町の女性市長。で、カントリーダンスって何?と調べてみると
「17世紀から18世紀にイングランドで流行した民族舞踊」
だそうで
「カントリー・ハウス(領主の館)で踊られたことに由来するとされている」
のだそうです。 (ウィキ先生ありがとう♡)
特段、フランスに縁のある舞踊でもなさそうです。
これに注力する市長は、何を考えているのかが分かるかと
思ったのですが、調べても良く分かりませんでした。
■楽団の制服
兄(ティボ)の演奏会場に、弟(ジミー)たち炭鉱楽団
メンバーが全員(?)特別席?のような席に座ってました。
良くチケット購入できたなぁ とか
あの揃いの制服で良く入れたものだ とか感心。
そこから始まるボレロの口演奏に、途中から兄のオケが
合流して大合奏・大合唱になる場面。
理屈は抜きで、良かった。
■ファンフーレ って
「主に式典などで演奏される、ごく短い華やかな楽曲」
ということらしいのですが (ウィキ先生♡)
演奏場面を具体的に想像してみました。
うーん あっ あれですか?
昭和の某アニメで、ちびメカ発進のときに流れる音楽。
♬ ♫ ♫ ♬ ♫ ♫ ♬ ♫ ♫
" 今週の びっくりどっきりメカ "
毎週替わるメカが大好きでした。やったー。
◇最後に
エンディング直前の演奏は、サプライズとして良かった。
無事に兄へのはなむけの演奏となったでしょう。
けれど…
これで終わり?
という感覚が残ったのも正直な感想で…。
兄は多分、その後亡くなったのでしょうし
弟は、どうなってしまうのやら。再婚する?
工場は閉鎖。食堂の仕事も、多分ない。
指揮者で食って行ける? たぶん無理
演奏者で食べて行ける? これも難しそう。
あの楽団全員として、やっていける? うーん どうだろう。
と。
エンディング後の、明るい展望が思い浮かばないのです。
華やかなフィナーレを飾るコンサートではありました。
けれど、どうしても消える前の一瞬の輝きなのでは?
と思ってしまうのです…。
あの地点から、どうやって未来へと歩きだすのだろうかと
いくら考えても、その先が思い浮かんでこないのが悲しい。
感動的なエピソードで終わったけれども
そんなこんなで、まだ悶々状態が続いてます。
(最後に が長くなってしまいました)
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
うまくまとまってる音楽映画の良作
音楽をわかってる人が作った音楽映画だと思った。特に「I Remember Clifford」でクラシック、ジャズというカテゴリーを乗り越えて意気投合するところや、その後の絶対音感の描写が良かった。
クラシック、ジャズの楽曲を使っての組み立てが素晴らしかったが、おそらくキモのシーンでフランス独自のポップスを多用したのが、残念。ちょっと置いてきぼりになる。
ですが、これは映画としてはとてもよいプロットだと思うので、ハリウッドあたりでリメイクを希望。
ラストのボレロ(8番出口で鳴ってる曲)の起用、演出も素晴らしく泣けるポイントだと思ったが、好みとしてはラストカットはジミーで終わって欲しかった。(なんならベタに数年後に指揮者になってるとかで!)
文句ばっか言ってますが、最近のフランス映画みたいなクセツヨ描写や難解さもなく、うまくまとまってる音楽映画の良作でした。
ラストはやはりグッときてしまった
育った環境は違っても、やはり二人して音楽が好きで、音楽を通して気持ちが近付いてゆく様子が素敵でした。
でもかたや十分な教育を受けさせてもらい世界的な指揮者になった兄と絶対音感があって、音楽が好きでも地元の吹奏楽団止まりの弟と、外れくじを引いたと言ってしまう弟の気持ち、すごくわかります。でも兄に上を目指せと言われ、場違いな交響楽団のテストを受け傷ついてしまうジミーは見ていて本当に切なかった😢
ラストの公演の場面、みんながあの格好でコンサート見てたら兄もっと早く気がついちゃう?そもそもみんなそんなコンサート見られるお金ある?な疑問が一瞬湧きましたが、そんなのはどうでも良くなるほど、感動的でした✨
人生はいつもハッピーエンドとは限らないけれど
テンポがよく無駄な説明や描写もなく必要最低限のエピソードで展開させるので
全く間延びしなかった
シリアスな話なんだけど見終わった後のなんともいえない満足感は
主人公の運命を受け入れた覚悟と同じ
人生はそんなにハッピーは続かないし、現実はシビア
ハッピーエンドではないがこれ以上の人生はないと思わせるラストだった
素晴らしい映画
大好きな一本がまた増えた。
本音をぶつけられるティボとジミーの幸せを願わずにいられない。
ティボの母と妹にイラついたが、自分の身に降りかかったらあれが普通の反応だろうか。
でも、出自って、親の考えで隠していいものじゃないと思う。それなのにティボの怒りややるせなさに寄り添わない2人。
それだけに、ジミーの母の「あなたの存在を知ってたら両方引き取った」が沁みる。
世間一般に成功したのはティボだろうが、
荒れがひいてからのジミーは他人に優しい情に厚い良い奴。それは義両親が良い人で彼らからの愛情を充分受けたからだろう。
炭鉱楽団がみんなステキでした。
団員の誕生日をあんなふうにみんなでお祝いするっていいな。
誰だってあんな居場所がほしいのでは?
コンクールで練習の成果を出せないことや(ジミーは悪くないと思う、手は出したけど)、兄のオーケストラオーディションを受けても夢と現実の差を思い知ること、ティボに拒絶反応が出てハッピーエンドにならないこと、参加者が盛り上がり、宣伝もうまく行っていたのに工場でコンサートが開けないことなど、現実を描いているのもいい。
ラストは特に最高だった。
音楽は素晴らしい、なんてことは既出だしみんな知ってる。
だけど、この映画が素晴らしいのは、音楽が素晴らしいだけじゃなく、人が人とつながることのあたたかさと大変さを描いているから。
本当にすてきな映画でした。
ラストいい!
例え絶対音感があったとしても育った環境によって全く違った人生になってしまうから、人生は不思議。指揮者として成功をおさめても明日病気になるかもしれないから、人生はわからない。
弟から造血幹細胞を提供され白血病が完治したと思ったものの、適合できなかったことが人生の不条理さを物語っていました。でも、ティボもジミーもこの病気をきっかけにして生き方や考え方が変わったし、何しろ兄弟と出会うことができたのです。
ティボの病気が完治してめでたしめでたしな安易なラストよりも、本作のラストの方が映画的にも哲学的にも良かったと思うなあ。人間に対する愛情がありました。
やっぱ«ボレロ»パイセン!パないッス。
ただ…ボレロパイセン迄に辿り着く道のりが、可もなく不可なくといった具合で。
コレは私が日本人からなのか?はたまた国籍関係無く私と云うヒト種のせいなのか?
泣かせたいんだったら、トコトンよぉ…ヤれや!って思ってまった。
大病がキッカケで生き別れだった兄弟が知り合う…
ソコ迄は…いいよ、王道だもん。
その後が…尻切れトンボちゅうか、ちょっとしたブツ切りエピソードをパッチワークみたいな?🤔
私はちょっと萌えんかったわ。
本当に血を分けた兄弟になったふたりの音
フランス映画
幼い時にそれぞれ別の里親に出されて生き別れた兄弟。
兄は世界的な指揮者になり超多忙。弟は学食のコックをしながら炭鉱町のオンボロ楽団でトロンボーンを吹いていた。
幼い頃から英才教育を受け、音楽一筋だった兄は白血病を発症し、骨髄移植のドナー適合検査で妹とは適合せず、彼は養子だったことをいい歳して初めて知ることになり、荒れる。
一方、弟は幼くして母親と死別後、叔母に引き取られてつましく暮らしていた。
弟を探し出し、彼からの骨髄幹細胞移植により白血病を克服した兄は、弟も音楽の天賦に恵まれていることを見抜き、好きなジャズプレイヤーも一緒で意気投合。弟の楽団の指導にも力を注ぎ、弟をアマチュア楽団の指揮者に育てあげ、アマチュア楽団のコンクール出場をサポートする。SNSに仲間が投稿した厨房でお玉を指揮棒に練習する動画がバズり、出番直前に他の楽団員からからかわれ、弟たちは暴力沙汰を起こしてしまい、カントリーダンス派でクラシック楽団の存在を疎ましく思っていたテンガロンハットにウエスタンシャツ姿の市長から学団は解散命令を出されて、炭鉱会社工場の練習場所も失ってしまう。
フランスの田舎町でカントリーダンス???
元々、アイルランド民謡が新大陸に渡り、ブルーグラスから発展したカントリー·ウエスタン。
先日鑑賞したアンドレア·アーノルド監督の映画アメリカンハニーでもクソ母親が居酒屋でカントリーダンスに興じたり、カウボーイ姿の成金オヤジたちに一泡吹かせる場面があり、どうやら、ドナルド·トランプのあの出で立ちから、最近の映画では嫌われ者の権力者のアイコンとして利用されることが多いようだ。
浅草のウエスタンカーニバル世代のカウボーイ、カウガールたちの年齢を感じさせない傍若無人なエネルギーを老害と感じ、眉をひそめることもちょくちょくある。
どうやら、ジョン・ウェインらが出演していた頃のハリウッドにノーを突きつける風潮が生まれてきているのだろう。
骨髄移植拒絶反応が出始めた兄は新作曲の発表を急ぐ、アンコールでのラスト、弟たちの軍団は合唱隊となって、弟が二階席から指揮する。ステージ、観客席一体となるボレロは感動的。
全32件中、1~20件目を表示
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