「クラシック、ジャズ、シャンソン(フレンチポップ)に浸る」ファンファーレ!ふたつの音 ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
クラシック、ジャズ、シャンソン(フレンチポップ)に浸る
リー・モーガンとアート・ブレイキーの「クリフォードの想い出」(1956年25歳の若さで亡くなった天才トランペッター、クリフォード・ブラウンに捧げられたトランペットの名曲、ティボとジミーは狭いジミーの部屋でこのレコードを聴いてお互いの理解を深める)、ダリダの「踊らせて」(仲良くなった兄弟がこの歌に合わせておどけてダンスを踊る)、シャルル・アズナブールの「世界の果て」(″僕は北国しか知らない″という歌詞が印象的。手術の失敗を知らされる悲劇的場面でこの歌が流れる、いや′ティボが歌う′だったかな)、ティボが指揮する楽団が演奏するドビュッシーの「牧神の午後の変奏曲」、ジミーが所属する炭鉱の吹奏楽団が演奏するヴェルディの「凱旋行進曲」、ラストの感動的場面でのラヴェルの「ボレロ」。
ティボが指揮するエリート音楽家たちの演奏も見応えがあるけど、ジミーの所属する寂れた炭鉱の素人吹奏楽団の演奏も楽しい。演奏をめぐる彼らのやりとりがまた楽しい。お互いを下手くそって平気で詰るの、日本人じゃあり得ないんだけど。フランス人だからなの、映画の中だからなの。まあ気を遣い合う日本人とは違うよね。
そしてティボの発するブラックジョーク。僕は面白かった。今の日本人て好い人に振る舞うこと、なんかいつも強制されてる感あるからな(コレ僕の偏見)。ああいうジョーク、僕は楽しい。
先週は「リンダリンダリンダ」で女子高生のパンクロックを聴いて涙しました。音楽っていいですね。もちろん映画っていいですね。
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