「爽やかな佳作」ファンファーレ!ふたつの音 すーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
爽やかな佳作
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難病+音楽ものかと思って観たのですが、病気ネタは導入部分だけでした。
兄弟が生まれ育った環境の違いによる異文化衝突があるのかと思ったら、そこも焦点ではなかったようでこちらも拍子抜け。
ジミーの周りの人は事あるごとにputin(ピュタン=売女の意味)と言いまくっており、なかなかにガラが悪い人たちなのですが気の良いオジサンオバサンの集団で憎めない。
(特にサブリナが良いキャラ)
工場閉鎖になったのにあまり悲壮感もない。
フランスは移民問題はあれど、白人社会は貧困もさほどではなく平等ということなのでしょうか。
(映画なのでマイルドに描いているのかもしれませんが)
中盤は炭鉱ブラスバンド再生の話とジミーの自己実現、ティボの育ての家族との軽い軋轢の話などが混ざり、とっ散らかってしまった印象。
ラストは工場労働者の救済もティボの病気も宙ぶらりんのまま「ボレロ」の勢いで押し切ってしまったのが残念。
ボレロは確かに良い曲ですけれどね。
ジミーがプロオケのオーディションにちゃんと落ちたのにはホッとしました。
過去のフランス製作音楽映画を思い起こすと嫌な予感しかしなかったので…
イギリスの炭鉱ブラスバンドは有名ですが、フランスにも同じ文化があるとは知りませんでした。
それからフランスではティボ、は気取っている名前なんですね。
色々発見がありました。
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