ナイトフラワーのレビュー・感想・評価
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最後はおそらく…?
予告で気になって鑑賞しました!
借⾦取りに追われ、⼆⼈の⼦供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜を問わず必死に働きながらも、明⽇⾷べるものにさえ困る⽣活を送っていた。
ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。
そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。
タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。
ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す――。
というのがあらすじ!
子どものためとは言えドラッグの売人をはじめるのですがやっぱりいいエンディングにはならないですよね…
生活が苦しくて役所に行くけどどうしようもならず
役所でキレてる人いましたけど怒るなら政府とかにしなよと思いますけど
あんなに働いてお金が足りないのはつらいですね
給料が安いのか借金が多すぎるのか?
あと娘がバイオリン教室のお金を稼いでいたのは驚き!
その場面を見てしまったのはつらい気もします
そしていろいろ不運は続くもので娘は嫉妬する同級生に弦を切られ息子は怪我をさせ賠償金を請求されるし多摩恵の方はジムの会長が逃げるし…
勝負には負けたけど格闘のシーンは迫力があってすごかったです
かなり見入ってしまいました
あとあの金づるになってた大学生も薬物にハマって警察から逃げる途中で車に轢かれて亡くなった
大学生が亡くなったことでサトウは情報が漏れないように関わった人を消していってましたね
そしてそれぞれの結末は最後まで描かれなかったですね
多摩恵と海は消されたかなと思います
多摩恵は夏希のことを話すとは思えないし🤔
サトウは母ちゃんと言って母親にこだわってることあったから消すつもりはないのかちょっとわからない感じ…
でも大学生の母親が来て発砲音が聞こえたしおそらく撃ってそう?
その後は娘がたまちゃんに会ったと言って入ってきたからこの時点でもしかしてと思ったけど昼に花が咲いてることからこれは幻想というか夢みたいなことかなと思いました…
奇跡的に昼に咲いたとしても娘がたまちゃんに会った意外にも何か言いそうだし…
おそらく大学生の母親が入ってきてそのまま復讐を果たしたのかな?
いろいろ結末を考えられる最後でしたね!
娘のバイオリンの弦が切られて多摩恵がやり返そうとした時の台詞がほんとに子どもか?と言いたいほど成長を感じられましたね
そしてみなさんの演技がよかったですね
演技初挑戦とは思えない渋谷さん!!
底知れぬ不気味さを感じましたし怖かった笑
北川さんがお金を出すシーンの時に手がほんとに震えたって言ってましたが気持ちがわかりますね笑
あと森田さんの格闘シーンもすごかった!!
バラエティで観た人と同じ人物なのかってぐらい別人に感じましたね
いろいろ考えさせられる映画でした!
面白い映画をありがとうございました😊
ラストが、、、
序盤のドラッグを売ることをいけないことと考え、一度は食い止まった母が周りで起きることの中で、一度踏み外してしまってからは、悪ではあるものの子どもたちの幸せの為ならと、周りを不幸にしていくことがすごく辛く、見てられなくなった。
そして、母が悪に染まっていくにつれ、生活はどんどん良くなっていて、子どもたちが幸せに暮らせているので、途中からはこの状況を壊さないで欲しいと思ってしまう自分がいた。
ドラッグにハマっていく、女子大生側が描かれていることで、その女の子の家庭との対比が効いた。
ラストは一度はハッピーエンドかと思ったが、エンドロールに入る前に夜にしか咲かない花が映されることで、全てを理解させる表現はよかった!
この映画は、映画でありながらも現代の社会問題について考えさせられるものになっているのではないかと私は感じた。
俳優さんの無駄遣い。
単館映画見てる気分だった。
脚本家に聞きたい。だからなんなの?すごく中途半端。つまらなかった。貧困って言う割に着てるものも綺麗だし、髪の毛も綺麗。弁当はそんな「拾ってくださいみたい」にして落ちてないよ。脚本の拙さが凄い。
北川景子さんのお芝居がすごくて、北川さんはじめ俳優さんの無駄遣いだと思った。
作品としてつまらにいので、星つけたくないが、俳優さんはよかったので星2
ラストはいったい!?
貧困のシングルマザーと女性格闘家がヤクの密売をするクライムサスペンス。
格闘家役の森田さん、朝ドラの役と正反対でびっくり。役者さんって凄いな。北川さんも覚悟決まった母役を熱演。渋谷龍太悪役似合い過ぎて笑った。
ストーリーは破滅の予感しかしないし、不幸のジェットコースターには辛かったが、それでも二人は強くて絆が深まった感じがした。主演二人が見事。
ラストは、ハッピーエンドなの?それとも幻?(声がくぐもって聞こえるのも不穏)そして幻のように咲くナイトフラワー。想像にお任せしますということかな?
※田中麗奈ママが、二人が去った後自殺した説を推します。
せめてもの“ハッピーエンド”
僕は、みんな死んでしまったと解釈した
夜に咲くはずの花が昼に咲いていたから
あれは幻想だと思っている
みんな救われない
だからせめてラストシーンだけは
明るくしてくれたのかもしれない
やってはいけない稼ぎ方だったけれど
お金に困らず穏やかに暮らせる時間が
少しでもあってよかったとも思う
未来、見せてあげられたのだと思う……
たくさんの感情に呑まれ、
エンドロールを見つめて泣いていた
痛みもある、幸せもある、悲しさもある、
怒りもある、やりきれない気持ちもある…
鑑賞後にこの作品のことを考えると
また新たな感情がうまれてくる
ずっとずっと尾を引いている
【”怒涛の如く襲い来る不幸の中に見えた、仄かなる未来の光。”今作は貧困の中で必死に子を育てる母と、子に見放された母の愛情の形を対比的に描いた哀しくも確かな未来を感じるヒューマンドラマなのである。】
ー 内田監督の代表作と言えば「ミッドナイトスワン」であろう。ナイト繋がりで、今作は「ミッドナイトスワン」のテイストとやや似ている気がする。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭から、逃げた夫が作った借金返済に追われつつ、二人の子を育てるナツキ(北川景子)は、夜はスナック、昼はラブホテルの掃除婦と地球儀作りに奔走する日々を送るのだが、観ていてキツイ。
で、彼女はひょんなことから知った合成麻薬を勝手に売っていたために⿇薬密売の元締めであるサトウ(渋谷龍太)の手下に殴られるのだが、彼女を助けた格闘家のタマエ(森田望智)をボディガードにして、彼女の幼馴染海(佐久間大介)を介してサトウ(渋谷龍太)から薬を調達し、売り始めるのである。
一方、病院長夫人として何不自由なく暮らすミユキ(田中麗奈)は、忙しいのか家族に興味を持たない夫と家に金だけ取りに来る大学生の娘は居るが”孤独に能面のような無表情”で暮らしている。
今作では、この二人の対照的な母親の子に対する愛情の形の対比が印象的なのである。
■今作は、ナツキを演じた北川景子と、半年間の訓練を経て撮影に臨んだタマエを演じた森田望智の結びつきが主軸だが、ミユキを演じた田中麗奈さん(この名女優さんだけ、さん付け。)を影のMVPとして個人的には挙げたいのである。
何故ならば、あの哀しきラストは田中さんの抑制した無表情演技があってこそ、観ている側に響くからである。
・街の⿇薬密売の元締めであるサトウも、手下たちの母親の事を矢鱈と聞き、ナツキに対しても”頑張る母親”として一目置いている。彼も又、母親の愛情なしに育った男なのであろう。
・今作は全編を通して、二人の母親に怒涛の如く不幸が押し寄せるのである。ナツキは幼稚園児の多動性障害(ADHD)を持つと思われる息子コタローの行動に悩まされ、バイオリンの得意な娘コハルは、級友から苛めを受けるのである。観ていてキツイ。
だが、彼女には三人を支える格闘家のタマエが居るのである。徐々にナツキの家族に溶け込むタマエ。四人が並んで寝ているシーンは良いのだな。
そしてタマエが大舞台の試合に立つ時には、ナツキ、コハル、コタローは揃って応援に行くのである。
タマエが奮闘するも元チャンピオンにノックアウトされた時に、コハルがナツキに”目を逸らしちゃ駄目だよ!”と言うシーンは少し沁みる。強い娘である。”あの母にしてこの娘あり”なのである。
・一方、ミユキは終始孤独である。無表情である。夫が彼女の顔を一切見ずに”珈琲を入れて。”と言えば、無表情にロボットの様に”ハイ”と答えるのである。
だが、娘が合成麻薬の過剰摂取により目が虚ろになり大量の水を飲みながら街をフラフラと歩く異様な姿を見た警官に呼び止められ、逃げ出し交通事故死してから、ミユキは素行調査を依頼していた探偵( 渋川清彦)から300万で拳銃と、ナツキとタマエの住所とナツキとコハルの写真を手に入れるのである。
・フラフラと歩きながら、ナツキ一家が住む団地に近づいて行くミユキ。そこに学校から帰って来たコハルが心配そうな声で”おばちゃん、大丈夫?”と声を掛けるシーンは、ハラハラしたなあ。
カメラは二人を映さずに、ナツキ一家の楽し気な姿を映すのである。そこに響く乾いた”パン!”と言う音。
だが、家の扉を開けて入って来たのは、ナツキが買ってあげた中古のバイオリンが入った青いケースを下げたコハルなのである。ホッとするとともに、ミユキはどうなったのだろうと思うのである。
ここからは私の推論だが、ミユキはコハルの善良な表情を見てしまい、自らの娘と比較し、且つ”自ら行おうとした行為に絶望して自死したのでは・・”と、咄嗟に思ったのである。
そして、ナツキ一家の陽光が差し込むベランダには、夜にしか咲かない筈の”ナイトフラワー”が大輪の花を咲かせているのである。
ー このシーンは様々な解釈が出来るが、私の考えは【夜にしか咲かない筈の”ナイトフラワー”が大輪の花を陽光が差し込むベランダで咲いている】意味は、
1.家の扉を開けて入って来たコハルを含め、全ては幻であり、悲劇的なシーンの暗喩と観るか。
2.ナツキ一家が、怒涛の如く襲い来る不幸の中からの脱出と観るかであろう。
【私は、オプティミストなので、2だと思うのである。】
<今作は貧困の中で必死に子を育てる母と、子に見放された母の愛情の形を対比的に描いた哀しくも微かな未来を感じるヒューマンドラマなのである。>
女優の力が凄い!
北川景子と森田望智の組み合わせに内田英治監督でどんな映画だろう、と思い観ました。
思っていたよりもずっとよくて、生活感がにじみ出ていて。
北川景子がこんな役もするんだ、しかも母親の強さと優しさがにじみ出てた。
森田望智にはびっくり!体当たりで、食べているシーンもそこに身をおく人になりきっていて。
子役の2人もとても自然。
お姉ちゃんの子が素晴らしい。
何の救いもないのかと想像させながら、小さなあたたかさがみえて終わったのも好き。
現代社会の闇を切り裂く、母性の狂気と究極の愛
しんどい、、、。観終わった後、最初に口から漏れたのは、この一言だった。
2025年11月28日、内田英治監督の最新作『ナイトフラワー』が遂にベールを脱いだ。社会の片隅で生きる人々の姿を生々しく、そして美しく描き出し、多くの観客の心を揺さぶった『ミッドナイトスワン』。その衝撃から5年、同じく「真夜中」をタイトルに冠した本作は、我々に何を問いかけるのか。主演に北川景子を迎え、母性の狂気と究極の愛という、重く、しかし誰もが無視できないテーマを描き切った、衝撃のヒューマンサスペンスだ。
あらすじ:光を失った母が、夜に見た一筋の希望
夫が残した多額の借金を背負い、二人の幼い子供を抱えて東京へ逃げてきた夏希(北川景子)。昼は清掃のパート、夜は場末のスナックで働き、心身をすり減らす毎日。しかし、容赦なく迫る借金の取り立てと、日に日に増していく生活苦は、彼女を精神的に追い詰めていく。
そんな絶望の淵で出会ったのが、孤独な女性格闘家の由紀(森田望智)と、裏社会に通じる謎の男・村田(佐久間大介)だった。愛する我が子とのささやかな幸せを守りたい。その一心で、夏希は「ナイトフラワー」というコードネームを名乗り、ドラッグの売人という禁断の道へと足を踏み入れてしまう。それは、一時しのぎの安寧と引き換えに、二度と後戻りのできない破滅への入り口だった。
評価と見どころ:観る者の心を抉る、圧倒的リアリティ
新境地を切り開いた北川景子の「聖母」と「怪物」
本作で特筆すべきは、主演・北川景子の鬼気迫る演技だ。これまでスタイリッシュで華やかな役柄の多かった彼女が、本作では化粧気もなく、疲れ切った表情で社会の底辺を喘ぐ母親を熱演。子供たちに見せる慈愛に満ちた「聖母」の顔と、生きるために犯罪に手を染めていく「怪物」の顔。その二面性を、瞳の奥に宿る光と影で見事に表現しきっている。特に、追い詰められた末に感情が爆発するシーンは、観る者の胸を締め付け、心を激しく揺さぶるだろう。
内田英治監督が描く「真夜中シリーズ」の真髄
『ミッドナイトスワン』でトランスジェンダーの主人公を通して社会の不寛容さを描いた内田監督。本作では、貧困、シングルマザー、アンダーグラウンド経済といった、さらに根深く、しかし身近な社会問題に鋭く切り込む。彼の作品に共通するのは、社会からこぼれ落ちた人々への温かい眼差しと、どんな状況下でも失われない人間の尊厳だ。本作でも、絶望的な状況の中で必死にもがく夏希の姿を通して、「生きること」そのものの意味を我々に問いかけてくる。
脇を固める多彩なキャストの化学反応
夏希を危険な世界へと導きながらも、どこか孤独の影を漂わせる村田を演じる佐久間大介(Snow Man)。夏希のボディーガードとなり、彼女と奇妙な絆で結ばれていく格闘家・由紀を演じる森田望智。彼らをはじめ、渋谷龍太(SUPER BEAVER)、池内博之、光石研といった実力派キャストが、物語に一層の深みと奥行きを与えている。それぞれのキャラクターが抱える孤独と渇望が交錯し、予測不可能な化学反応を生み出す様は圧巻だ。
考察:あかんかったわ。けど、ほんまようやった。
ナイトフラワーとは、年に一度夜にしか咲かない花だという。それは、社会の光が当たらない場所で、それでも必死に生きようとする人々の、儚くも美しいメタファーに他ならない。夏希が選んだ道は、決して許されるものではない。その結末を見れば、誰だってこう言うだろう。「あかんかったわ」と。
しかし、彼女をそこまで追い詰めたのは一体何だったのか。自己責任という言葉で切り捨ててしまうのは、あまりにも容易い。我が子を守りたいという純粋な愛情だけをよすがに、ボロボロになりながら暗闇を疾走した彼女の姿を、誰が責められるだろうか。観終わった今、心から思う。「ようやった」と。この矛盾した感情こそが、本作が観る者の中に深く刻み込む、人間性の本質なのかもしれない。
まとめ:今を生きるすべての人へ。心を揺さぶる衝撃作
『ナイトフラワー』は、単なる犯罪映画でも、お涙頂戴の物語でもない。現代社会が抱える歪みと、その中で生きる人間の複雑さを浮き彫りにした、極めて社会的なメッセージを持つ作品だ。
美しい映像と胸に突き刺さる音楽と共に、あなたの心に深い余韻と、決して消えない問いを残すはずだ。ハンカチを用意して、ぜひ劇場でこの衝撃を、この「しんどさ」を体験してほしい。
結末は...
最悪の結末を予想し、ハラハラしながら観てましたが、最後はハッピーエンド?と思いながら、皆さんのレビューを見て、本当の最後を確信しました。昼に咲いたナイトフラワーが全てを示唆してますね。
悲しすぎる。
でも、いい映画でした。
ラストがね
北川景子の鬼気迫る演技、森田望智の本物と見まがう格闘シーンをはじめとして出演者の演技には目を奪われた。
それに対してストーリーは悲しすぎる。
子供を育てるために仕事を掛け持ちするがパワハラ上司のいる工場とグラス一気飲みさせるスナックと恵まれない。そして遂には犯罪に手を染めてしまう。
これなら風俗のほうがまだましだろう。
ひと時だけ4人で幸せそうな生活を送るがそれも一瞬。
ラストはあえて解釈を委ねる終わり方にしたのか?
個人的にはハッキリと終わって欲しかったかな。(ずるいよな)
ナイトフラワーが昼間に咲いていることからラストシーンは幻なのだろう。
観終わって重い気分になった。
北川景子、森田望智、渡瀬結美、3人の女優が素晴らしい
蒸発した夫の作った借金のため、取立てに追われ、2人の子どもを連れて東京へ逃げてきた永島夏希は、昼も夜も必死に働いていたが、今日の食べるものにさえ困るほどの生活だった。そんなある日、夜の街でドラッグの密売現場に遭遇した彼女は、襲われ倒れていた密売人からドラッグを奪い夜の街で売った。それを密売組織に知られ、殴られて倒れていた所を格闘家の芳井多摩恵に助けられた。家に連れて帰ってもらい、2人の子供と悲惨な生活をしていた夏希は、子供たちのために自らも売人になりたいと言いだした。多摩恵に密売組織を紹介してもらい、ボディガード役の多摩恵とタッグを組み、ドラッグの密売を始めた。しかし、客だった女子大学生の死をきっかけに、警察が動き出し、元刑事の探偵も2人の身元を女子大生の母親に報告し、頼まれてた拳銃と銃弾を300万円で売り・・・夏希と子供達、そして多摩恵の運命はどうなる、という話。
多摩恵はデリヘル嬢という設定だった様だが、なんか違う感じがしたが。なんらかと肉体労働の設定の方が合ってたように思った。
そして、家族に興味ない夫、娘の事を任されてた妻、家に帰らないドラッグやってた女子大生家族の話は必要だったのだろうか?
襲われて殺されたのなら必要だが、結局どうなったのか?
外で銃声がしたけど、母親は拳銃自殺したのだろうか?
夏希役の北川景子は美しかったし、多摩恵役の森田望智はカッコよかった。多摩恵の幼なじみ・池田海役の佐久間大介はイケメンだった。
娘・小春役の渡瀬結美はバイオリンも上手かったし、イジメられても耐える強い子を凄い演技で見せてくれた。今後に期待。
【北川景子の挑戦】『ナイトフラワー』レビュー|なぜ彼女は“痛い役”を選び続けるのか?
今回は“舞台挨拶中継つき上映”で鑑賞してきました。上映後に俳優さんや監督の話が聞けるので、作品の理解が深まってすごく好きです。
そしてこの『ナイトフラワー』、今まさにイメチェンが加速している北川景子さんと、『ミッドナイトスワン』で知られる内田英治監督という注目の組み合わせ。
『ミッドナイトスワン』は海外でも多くの賞を獲得し、“追いスワン”という言葉が生まれるほどの人気でした。さて今回の『ナイトフラワー』は“追いフラワー”になるのか…?という気持ちで観てきました。
■ 感想
今回のテーマは “裏稼業 × バイオリン” という異色の組み合わせ。
タイトルにもある「ナイトフラワー=月下美人」は、“一年に一度、夜にだけ咲く花”。花言葉は、儚(はかな)さと強さを併せ(あわ)持つ花で、物語の象徴にもなっています。
● 北川景子さんの変貌ぶり
まず驚いたのは北川景子さんの“変化”。
冒頭のスナックのシーンでは、まるで昔の美保純さんのような雰囲気で、これまでの華やかなイメージとは全く違う“生活に追われる母”を体現していました。
最近は演じる役柄の振れ幅が特に広く、『あなたを奪ったその日から』の復讐に燃える母親、朝ドラ『ばけばけ』では物乞いのような境遇まで経験するなど、40代を目前に“役の幅を攻めている”印象があります。
● タマエ役・森田望智さん
森田望智(みさと)さんは半年間のトレーニングで見事な肉体を作り、肩周りの筋肉も非常にリアルでした。
ただ、もともとの柔らかい雰囲気が完全には消しきれず、荒っぽい言動やガニ股の動作が“頑張っている感”として少し出てしまっていたのは惜しいところ。
■ 惜しいポイント
この映画は、よく言えば“情報量が多い”。
悪く言うと、回収されないまま放置されているエピソードが目立ちます。以下
・夏希の息子が保育園で事件を起こす → その後の扱いが曖昧
・元夫の借金額など、重要な設定の“レベル感”が分からない
・ラストでタマエが組織の男から突きつけられる「3つの質問」
→ 内容が最後まで明かされない
全国ロードショー作品としては、もう少し観客に寄り添って、1回見ただけでストーリーの筋が掴める構成にしてほしかったと感じました。
ミニシアター系ならともかく、大衆向け映画では“難解さ”と“伏線の放置”は満足度に影響してしまいます。
■ 評価とまとめ
タイトルの“ナイトフラワー(月下美人)”の花言葉は「儚さ」と「強さ」。
これは夏希の生き様とも、曖昧さの残るラストシーンとも重なります。
都会の風景や人物の心理描写は美しく、胸に刺さる部分も多いだけに、家庭の背景やドラマの流れがもっと整理されていれば、さらに心に残る作品になったと思います。
以上
鑑賞後に気づいてしまった
シングルマザーの夏希(北川景子)が格闘家の多摩恵(森田望智)と共に貧困の中でもがき続け、犯罪に手を染めながらも必死に生き抜いていく物語。前半からキツいシーンが多くて胸が苦しかった。そして終盤はドキドキな展開ながらも結局みな無事で抱き合って終わるという何ともほっこりするラストだ。最近はハードな作品が多めだったからたまにはこういうのも良いかな、と。ただ少しモヤモヤするというか、所々でいまいち上手く回収できてない部分もあるんだよなあ、などと思いを巡らせながら帰路につく。
ところで海(佐久間大介)は結局どうなったんだろう?リンチに遭った後、車で運ばれていく。車窓に流れる風景は明らかに山林だ。恐らく山に埋められるのだろう。なぜ彼だけが殺される?あまりに理不尽すぎないか?
多摩恵もまたリンチに遭う。元締めのサトウ(渋谷龍二)に「助かりたかったら3つ質問に答えろ」と言われるが、助かったという事は口を割ったという事か?だとしたらどうにも多摩恵らしくないよなあ。そして3つの質問とは具体的に何だったのか?気になるが分からない。
みゆき(田中麗奈)は確かに小春に銃を向けていた。やがて団地内に一発の発砲音が響く。部屋にいた夏希はその音に気づき、思わず小太郎へ「行ったらあかん」と叫ぶ。そこからの緊迫するクライマックス。でも小春が何事もなかったように帰宅した。という事はみゆきが自殺したのか?
だとしても小春はなぜ平然としているんだ?そこに多摩恵が唐突に現れる。小春とばったり会ったと言うが、どう考えてもそんなはずはない。小春は団地の前でみゆきと対峙していたのだから。さらに多摩恵の「会いたくなってさ」という不自然な言葉。夏希も旅行先をやけに「楽園」と言うのも気になる。そして皆で嬉しそうに抱き合いつつ、ナイトフラワーがなぜか昼に咲く。そんなラストシーンを思い返し、ぐるぐる考えながら僕は車を走らせる。
やがてゆっくりゆっくり点と点が線となり、僕はハッと気づいてしまったのだ…。実は彼らが誰ひとり助かってないことに。そうか、多摩恵と小春がばったり会ったのは「この世」ではなかったからだ。皆で笑いながら抱き合ったのも「そういう事」だったのだ。なんてこった。まんまとやられた。そこから涙がどっとこぼれ落ちる。
観る側の解釈に委ねる手法はよくあるし、僕はそれが割と好きだ。でも今回は冷静に考えれば明らかにバッドエンドだ。だから解釈に委ねると言うより、直接的に描くのはあまりに残酷で厳しすぎる。なので内田監督は色んなバランスを考慮してこのような描き方を選択したのではないかと思った。
本作は役者の演技が本当に素晴らしい。主演の北川景子は初めて観たが、貧困のシングルマザーを見事に演じ切ったと思う。拾ってきた餃子弁当を親子で食べるシーンはあまりにも切なかった。美味しそうに食べる子供を見て微笑み、一方で自分の惨めさに顔が歪む。あらゆる感情に襲われる夏希の表情の変化は本当に胸が締め付けられる思いだった。
さらに森田望智があまりにも素晴らしすぎる。女の匂いをただ消し去るのではなく、格闘家として生きる多摩恵があえて女を捨てようとしている覚悟さえもちゃんと感じられる「女の消し方」が見事だった。さらに格闘技の経験があるとしか思えないような動きの俊敏さ。彼女を初めて観たのはNetflixの「全裸監督」だったが、この子マジで天才かよ!と思ったのを憶えている。でも今回はそれをさらに上回ったと思う。さらに佐久間大介君も良かったし、渋谷龍二君も演技初挑戦ながら素晴らしかった。
貧困の辛さやシングルマザーの苦悩など全体的に非常に重たいしラストも切ないが、家族愛や人と人の絆もしっかり感じられる非常に良い作品だと思う。
現代社会の限界を見せられた…
あまりに救いようがなさすぎてちょっと吐きそうになった…。
日本は貧困家庭に対して、本当に厳しいし、救いがなさすぎる。
きっと最後のシーンはナイトフラワーが見せた幻想か走馬灯かな…。
内容的には今年ナンバーワン邦画だとおもうし、さすがに演技力は本業の方々に劣ってはいたけど、渋谷さんを裏社会のボスにキャスティングした制作スタッフはセンスありすぎだわ…。
北川景子さんもいつものキラキラヒロインとは真逆の絶望的な悲壮感を漂わせており、素晴らしい演技で圧倒されました…。
2人の主演女優の演技は心に刺さるが、物語の流れに「作為」と「強引さ」を感じてしまう
何よりも、2人の主演女優の演技が心に刺さる。
ほぼノーメイクで、顔をクシャクシャにしながら感情を露わにする北川景子もさることながら、粗野な格闘家を演じた森田望智の存在感も印象的で、本物の格闘家が対戦相手になっていると思われる終盤の試合のシーンでは、どちらが勝つのかが分からない展開に思わず力が入ってしまった。
生きて行くためには、犯罪に手を染めるしかなかった女性たちの物語だが、それでも彼女たちを応援し、幸せになって欲しいと願ってしまうのは、やはり、この2人の熱演があってこそだろう。
ただし、いくら多額の借金を抱えながら子供を育てなければならないとしても、自己破産や生活保護といった救済のための制度はあるし、ウイスキーを一気飲みさせるようなスナックや、上司がネチネチと絡んでくる地球儀の工場じゃなくても、職場環境の良い働き口はいくらでもあるのではないかと思ってしまう。
女性格闘家にしても、生活費を稼ぐ手段は風俗以外にもあるだろうし、何だか、無理やり彼女たちを困窮させているように思われて、「やむにやまれず違法薬物の売人にならざるを得なかった」という話の流れに、今一つ説得力が感じられなかった。
物語としては、売人としての仕事が軌道に乗って、娘に中古のバイオリンを買ってやったり、その娘がバイオリンのコンサートに出場したり、家族4人(親子3人と格闘家の疑似家族)で餃子を大食いしたりする辺りが、彼女たちの幸せの絶頂期で、いつまでもこの状態が続いて欲しいと願わずにはいられないのだが、悪事を働いて手に入れた幸せである以上、それが破綻することも容易に予想できて、逆に気が重くなってしまった。
実際、娘が同級生たちにいじめられたり、息子が保育園で園児を傷付けたり、違法薬物の常連客の女子大生が死亡したりすると、徐々に雲行きが怪しくなってきて、破滅に向かう足音が聞こえてくるかのような気分になってくる。
ここで、印象的なのは、女子大生の母親が、娘に薬物を売っている2人の写真を見て呟く「この人たちに家族はいるの?」という一言で、これは、「家族に不幸な思いをさせてまで、こんなことをやっているのか?」という疑問なのだろう。しかし、実際は、「家族がいるからこそ、それを守るために、こんなことをやらざるを得ない」のであって、そのことに思いが至らない裕福な母親と、貧困から抜け出そうともがき苦しむ主人公たちは、容易に理解し合えない間柄なのだということが実感できるのである。そして、こうした価値観のギャップを明確にするためにも、この女子大生の家族の状況は、もう少し詳しく描かれても良かったのではないかと思えてならない。
破滅の予兆が感じられてからは、坂道を転げ落ちるように、一気に終焉へと向かうのかと思っていると、娘が上級のバイオリン教室でうまくやっていけそうになったり、薬物を誤飲したかと思われた息子が無事だったり、冒頭で触れたような総合格闘技の試合があったりと、なかなか思ったような展開にはならず、少し「もたつき」を感じてしまった。
大学生の母親が、拳銃を手に入れるくだりも唐突で、彼女が自分自身で復讐しようとすることだけでなく、その矛先が、娘を直接死に追いやった訳ではない薬物の売人に向くことにも、違和感を覚えざるを得なかった。
ラストの描写については、賛否両論が巻き起こるのではないかと考えられるが、何だか、無理やりハッピーエンドに仕立てたような強引さが感じられて、個人的には賛成できなかった。
状況から判断すれば、親子3人は女子大生の母親に射殺され、格闘家は違法薬物の元締めに殺された(最後の3つの質問が気になる。)と考えるのが自然で、ラストシーンは、主人公が死ぬ間際(死んだ直後)に見た幻覚で、昼間に咲いたナイトフラワーが、そのことを暗示しているのだろう。
ただ、仮に、希望を感じさせるラストにしたかったのであれば、あのような不自然な描写にするのではなく、例えば、刑期を終えて出所した2人が、児童養護施設から子供たちを引き取って、未来に向けて4人で歩み出すといった状況を描いた方が、よほど後味の良いエンディングになったのではないかと思えるのである。
どう考えてもハッピーエンドじゃないハッピーエンド
ストーリー的に見てて辛いし、先の展開を考えても、悲しくて暗い未来しか見えません。
それでも最後までしっかり観れるのは、お美しすぎる北川景子様の眩い美貌のおかげでしょうか😅💦
明日生きるのも必死やのに、あまりにも綺麗過ぎるやろ!と、心の中で何度もツッコンでしまいました😅💦
格闘技シーンもリアルで緊迫感があり、何度も息が詰まりそうになりました。
そして、衝撃のラストシーン。
あんなにハッピーエンドやのに、全くハッピーな未来が思い描けません。…この悲しさはなんでしょうか...( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
胸に残る作品でした。
頑張るお母さん💪
「ディア・ファミリー」は頑張るお父さんだけどこちらは頑張るお母さんだね。
今週はこれが見たかったけど時間の都合で2日目鑑賞‼️。
期待通りとまではいかなかったけど満足かな〜👍。
冒頭から育児に大変そうなシーンからなんかすごく可哀想な感じがスクリーンからも伝わりました😭。
たまたま偶然に薬の売人からMDMAをくすねる所が世界に足を踏み入れた始まりなんだけど、物語だから仕方ないがそれは持ってっちゃダメだろ(だったら弁当もかもですが)っておもいながら使うわけでもなくただ保管、しかしどうにも辛くなった時に売ったら金になる所から素人販売して取り仕切ってる売人達に目をつけられてしまうの見てて怖かったです😱。
実際には売人からくすねる事なんて到底できないと思いますが、そのまさかが起こってしまったからハラハラドキドキでしたね💧。
一番泣きそうになったのは、長女のヴァイオリンがクラスメイトに弦を切られてしまうシーンは長女のセリフも相まって悲しくなりました。
給食のシーンでたくさん食べてる事を話してたからなんかあるかな❓って思ってたら忘れた頃にやってきて母の買い物シーンも見てるから余計に悲しくなりました。
たまちゃんの試合シーンもスポーツ系で以前「家出レスラー」を見て以来かな〜映画でのスポーツ、特にリングがあると迫力がありすぎて心の中でずっと応援してました☺️。
北川景子さんは役者としては初めて作品を見たかもですが、とても素晴らしい女優さんですね☺️。
役作りからか顔もコケてたし、貧乏だから食事とかも調整したのかな❓、髪の青色もとても似合ってて、私もおっさんながら真似して入れてみようかな❓って(笑)思わせるぐらい似合ってました☺️。
田中麗奈さんは「ストベリームーン」で拝見していらい近々だけどその時とはまた違う母像で演じられててある意味怖い母でした。
思ってたほどの泣けるシーンはなかったですが、大分良かったです。
邦画の一番はこれかな〜☝️どうかな〜。
洋画は「サブスタンス」ね👍
餃子vsケチャップライス
蒸発した旦那が作った借金の返済に追われながらバイトをするシングルマザーが街のお菓子屋さんになる話。
西の方から東京に逃げてきて、スナックやらホテルの清掃やら町工場でバイトをしまくるけれど金が足りずという中で、目の前で襲われた売人がこぼしたお薬を失敬して巻き起こって行くストーリー。
いくら稼ぎがあるのか、いくら借金があるのか知らないけれど、ちゃんと調べられれば返さなくてよくなるかもだし、上手くやれば地球儀工場で一稼ぎできるのに…とか思ったけれど、それを言ったら映画にならんかw
格闘家がそのバイト?な多摩ちゃんとの交流は良かったけれど、何かと安直な方向に向かう人を描いているってところですかね…。
無くても良さそうな田中麗奈家の描写が妙に多いからどうなるのかと思ったら、これまたまさかのそんなアホなな安直な方向に?
折角良い感じで知らないところでの動きもあったのに、なんの引っ掛かりもないところに着地して最後はどうも肩透かしだし、そもそもの借金はどうなったのか???
で、これからどうすんの?
なんか投げっぱなしだらけじゃね?
とりあえず、こういう品の無い役をやらせたら北川景子はハマるというのは良くわかったw
森田望智がすごい
ストーリーはよくある話で、
元旦那がクズで多額の借金を擦り付け
トンズラこいた貧困シングルマザーもの。
母親役の北川景子の演技もすごいが
やはりひょんな事で友達になる
格闘家の森田望智の演技が圧巻すぎる。
役柄から常にほぼスッピンだし
終盤の試合のシーンなどは
本当に殴られてるのでは??
と手に汗握りハラハラしました。
ここからネタバレになるのですが、
ストーリーは最初から最後まで暗く、
中盤で4人で公園で遊ぶところは
ほんわかしますがラストはどう見ても
バッドエンドでしょう。
「ナイトフラワー」はおそらく月下美人のこと
かと思いますが、
一夜にしか咲かない花が昼に咲いている、
冒頭のセリフ「行ったらあかん」がラストに出てくる、
旅行先を「楽園」と呼んでいたり、
ああ、もう既に全員事切れているんだろうな、
(たまちゃんに外でばったり会ったというのも撃たれて亡くなったから会えたのか?)
と感じます。
何よりとっ散らかった問題が何一つ解決してないのに「めでたしめでたし」ではあまりに不自然すぎました。
だとしても月下美人の花言葉の「儚い美しさ」にぴったりの傑作だと思います。
娘ちゃんが天使すぎるw 犯罪映画のなかの光でした
わけありの女性二人が、子供を育てる金のために犯罪に手を染める映画ってことで
当然それなりのしっぺがえし、報いがあるお話です。
この手の話の定番ですが、一時的にお金をつかんで浮かび上がってもすぐ別の不幸やトラブルに巻き込まれより深い場所へと沈んでいきます。
登場人物、ヤクの元締めの半グレから、家族関係が崩壊しているある母親まで、登場人物に課せられた役割やテーマが一貫していてわかりやすいのも評価したいところ。
ジャンルとしては女性二人の共感と連帯、シスターフッドというものに区分されると思うのですが、それ以上に娘役の子が健気で実に愛らしいキャラで、主役二人を喰うレベルですw そりゃこんなかわいい娘がいたら犯罪でもなんでも手出しますわと共感はしますねw
ややまわりくどいともとれるラストは好みがわかれるかもしれません。私としては好きですね、わかった瞬間にすっと胸に落ちるラストです。まあ後味は悪い話だとは思いますが、犯罪に手を染めた以上、報いは受けるものなのでそこはね…。
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