ナイトフラワーのレビュー・感想・評価
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ドラッグ密売人というより家族愛です
観ていて辛くなるものの、不穏な雰囲気に飲まれエンディングまであっと...
家族を守るためなら善悪は無
今回は北川景子さんと森田望智さんのダブル主演ではないだろうか。二人の役作りや白熱した演技が素晴らしかった。特に7キロ増量した森田さんの格闘家姿に圧倒され後半の殴る蹴る締め上げると言った試合は緊張感が計り知れずこちらまで痛みが届いた。
ただ私個人の見解として、ドラッグの売人となり人を不幸にしてまで子供の未来を守りたいだなんて傲慢すぎる。母親だからと何でもしても構わないなんて私だったら良心が保たない。
そういった意味では夏希はかなり精神的に追い込まれていたし、まだ食べられる弁当を捨てる人間や殺伐と暴力が罷り通ってるのだから、それを善悪ではなく愛する者のために生きるのは当たり前なのだ。
長女がこの作品の核だったのかもしれない。母親想いで弟の面倒を見る、でも彼女のヴァイオリンの才能が彼女を狂わせてしまった原因の一つと考えてしまう。クライマックスが切ないなんてもんじゃない、あれは我々鑑賞者が望んだ幻のエピローグなのだ。
渋谷龍太さんが初映画とは思えないくらいカリスマ性があり温度のない不気味なサトウを演じてらっしゃいましたね。
渋川清彦さんは相変わらず怪しい役が似合いますね、田中麗奈さんの表情の抜け感最高でした。
旅行に行けてますように
本当の悪は見えづらい
本当の悪とは誰だろう……。私が見た悪党は、優しい振りして違法品を贈る元刑事の探偵や泣いて懇願している者の目の前で嫌がらせの為だけに大切な物を切り裂く同級生、また金をギャンブルで溶かした挙句飛ぶ会長とか、娘を無視し続ける金持ちの父親とか、良い顔をしながら他者を、そして家族すら踏み躙る奴らはごまんといる。本当の悪は見えづらい。いろいろ考えさせられるストーリーでモヤモヤが残りますね。ラストは彼女のこうありたいという妄想なのではないかと思う。あまりにも不可解で素直に笑えず、ドアの向こう側のこと考えるとゾッとする風景しか思い浮かばない。
なんといっても北川景子さんと森田望智さんが素晴らしい。ところどころ印象的なところがあるけど、試合のシーンが一番心に残りました。あと娘さんも凄くいいですね。バイオリンは素直に聴き惚れた。
ラストシーンまでテンポ良く進んで。。。ネタバレあり
ハッピーエンド?バッドエンド?どちらに感じた?
皮肉な映画
ドラッグ ダメ、ゼッタイ。 テーマは母。
まだまだ生育が必要な子供二人のシングルマザー夏希(=北川景子)と格闘家多摩恵(=森田望智)のシスターフッドの物語。
北川景子は最近朝ドラ「ばけばけ」で没落士族からさらに身を落として物乞いまでやるなど思い切った演技を見せ、今作品では超貧困からドラッグの売人までやる夏希になりきり、
森田望智は、「憑依型俳優」で多彩な役に憑依し、今回は体重を7kg増やして夏希を守る格闘家になり切っていた。
2人は「マグダラのマリア」の絵のかかってるラブホテルで、夏希は従業員として、多摩恵はホテトル嬢(格闘技の資金)として働いてて、時々見かけてて、夏希がボロボロになってる時にちゃんと出会った。
その二人が貧困に立ち向かうのだが、その手段が「ドラッグの売人」だったので、私自身としては引いてしまった。やっぱりダメ、ゼッタイでしょ。
いくらドラッグで幸せになったって、そのドラッグがどれだけの人を蝕むか。
夜だけに咲く花「ナイトフラワー」。映画冒頭で夏希が客からもらって、部屋に飾っているが
ラストでは明るい時間に咲いていた、てことはラストの幸せな時間は幻、ってことかな。
やっぱ、ドラッグ売人で幸せになろうなんて、間違ってるでしょう。
もっと性根を入れ替えて、まっとうに暮らしてほしかった。
最後の方で、母親について何か考えてる元締めのボスのサトウのTシャツにも「マグダラのマリア」の絵が書いてあるのが意味深。
エンディングテーマの、ピアニスト角野隼斗による「Spring Lullaby」は良かった。
あと森田望智の役作りはすごかった。
テーマは母かな。
二輪の役者馬鹿満開スペシャル
2025年映画館鑑賞118作品目
11月30日(日)イオンシネマ石巻
FSシネマチケット1300円
監督と脚本は『雨に叫べば』『異動辞令は音楽隊!』『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』『サイレントラブ』『マッチング』の内田英治
ロケ地
東京都日野市
中国家庭料理麒麟坊
東京都大田区
南蒲田二丁目町内会館
東京都新宿区
GENスポーツパレス
東京都足立区
NOGUCHI BOXING GYM
東京都国立市
小百合幼稚園
ユリ・ミトリック教室
大阪から子供を2人連れて借金取りから東京に逃げてきたシングルマザーの永島夏希はバイトを掛け持ちをしていたがそれでも生活は苦しかった
市役所に相談しても生活保護を断られた
なんやかんやで格闘家の芳井多摩恵と親友になり子供2人も多摩恵に打ち解けた
子供のためにもカネがもっと欲しい夏希は元締めの佐藤に頼み込みMDMAの路上密売を始めることに
多摩恵も夏希のボディーガードとして彼女に協力することに
話の内容がハード
しかしラストはまさかのハッピーエンド?
いやいやヤクザが身を引いても警察は見逃さないでしょ
多摩恵はヤクザに殺され永島親子3人はみゆきに射殺される展開を覚悟したが
内田監督の人間性が垣間見えた
よくよく考えてみたら池田とか芳井とか理不尽な扱い
なぜそういう展開になるのか理解に苦しむ
それがリスクなのか
とにかく北川景子と森田望智の怪演が凄い
やっぱり北川景子は関西弁の方が良い芝居ができる
『謎解きはディナーのあとで』に続く北川景子の代表作爆誕
彼女独特の「悔しいです」顔が今回最高潮に達した
森田望智は体重増量でまるで別人
役作りで格闘技もマスターした
太ると声まで変わったと感じたのは気のせいか
彼女こそ令和の役者バカ
朝ドラヒロイン決定おめでとう
配役
夫に逃げられラブホベッドメイクと地球儀制作とホステスを掛け持ちしているシングルマザーの永島夏希に北川景子
デリヘル嬢と格闘家を掛け持ちしている芳井多摩恵に森田望智
多摩恵の幼馴染でデリヘルの送迎をしている池田海に佐久間大介
麻薬密売の元締めの佐藤に渋谷龍太
夏希の小学生の娘でバイオリンが得意な永島小春に渡瀬結美
夏希の幼稚園児の息子の永島小太郎に加藤侑大
元刑事の探偵の岩倉に渋川清彦
総合病院院長夫人の星崎みゆきに田中麗奈
みゆきの夫に松崎謙二
みゆきの家出しがちの娘の星崎桜に瀧七海
MDMAを買わせる桜の悪友に坂巻有紗
多摩恵のジムのコーチの柳一郎に池内博之
ギャンブルで借金を抱え夜逃げしてしまうジムの会長の多田真司に光石研
小太郎の幼稚園の先生の日菜に瀬戸真莉奈
小太郎の幼稚園の先生に名越志保
上級者向けバイオリン教室の先生の木村楓に岡谷瞳
初心者向けバイオリン教室の先生のノリコに亀岡園子
佐藤の金髪の部下に木原勝利
佐藤の巨漢の部下の河瀬に荒岡龍星
スナックの客で工場の社長に近藤強
スナックの客で工場社長の部下に東野良平
スナックのセクハラ客に滝雄二郎
デリヘルの店長に八木光太郎
デリヘル嬢に桜井萌衣
デリヘル嬢のみーあに藤本夏芽
弱者職員の西谷に千賀由紀子
夏希を罵倒する市役所の市民にジジ・ぷぅ
地球儀制作作業所のイヤミな上司に嶺豪一
作業所の同僚に西谷麻耶
作業所の同僚に川俣しのぶ
ドラッグを買う若者に海谷遠音
ドラッグを買う若者を止める友人に岡野海斗
路上の女に堂ノ下沙羅
路上の女にReina
池田の先輩の内海に小野塚渉悟
路地の老婆に蓮池桂子
佐藤の部下のドラッグ製造担当にBOXER
ドラッグ配達人にチャリタA
小春を虐めるいじめっ子に石丸紗希
小春を虐めるいじめっ子に中村芽生
小春を虐めるいじめっ子に草竹緒
楓の生徒に高橋愛花
幼稚園で小太郎と喧嘩して目を怪我する慶太に竹内優翔
怪我する子供の父に平岡亮
職務質問する警官に赤松新
発表会のピアニストに松谷安佐子
ラウンドガールに塚越愛実
電話の声に奥居元雅
対戦相手に山口芽生/V.V.Mei
対戦相手に虎流清花
対戦相手に和田崎愛
練習相手に山崎桃子
ウォリアーズのレフリーに和田良覚
レフリーにミスター小菅
リングアナに福田亨
親であること…⭐︎
内田英二監督の作品で期待しての鑑賞。
底辺に生きる女性二人が出逢い、最初は金のためだったけどいつか家族のような絆で助け合う。
深夜までパートを掛け持ちして二人の子供を育てる北川景子演じる永島夏希、デリヘル嬢を
やりながら格闘技をする森田望智演じる芳井多摩恵。
北川景子は安定した演技で母親の葛藤と優しさを表現しているけど
森田望智が全くいままでとは違うキャラクターを演じていて素晴らしかった。
練習して臨んだという格闘技のシーンがとても良くて、試合の鬼気迫る演技、目線など
本当にいつもの穏やかな彼女なのかとびっくりだった。
でも、すごく印象的で来年の朝ドラのヒロインとのことなので楽しみ。
物語は後半どんどん辛い方向になって行き ドラッグを売りながら、娘のバイオリンを買ったり
順調に稼いできた二人があるきっかけで追い詰められて行く。
それでも、親であろうと頑張る夏希と支える多摩恵に報復するドラッグのグループが絡み終盤に向かうけど
自分にはどうもラストがはっきりとしなかった。
これで終わり?どうなったの?とちょっと疑問符だらけ。
でも、森田望智の演技を見れただけで充分に価値があった作品。
辛くなった
予想外だけどホッとした
初めから心えぐられるような映画
また、北川景子さんの演技に、ほんとの辛い母子家庭を思い起こさせる様な驚きを感じる
こんな結末になるんだろうと思っていたが、予想外な展開。
ただ、映画で良かったが、こんな家庭が実際にはあるんだろうか、そんな事を考えながら、泣きながら見てしまう作品。
頭が痛くなってしまう、目を背けてしまう、だけど真正面に向かって行かなければならない現実、それを子供に教えられる。
現実世界でも子供に多く教わる、だが大人はそれを理想だと切り捨てる。
全国の親に見てほしい、そんな映画だ。
追記
こういうコメント欄で追記というのはそんなに無いかもしれませんが、2回目のコメント経験でして笑
森田望智さん、元ボクサーかなと思っていました、調べたら妻は小学生で出てた可憐な大人しい系な人だったんですね!あんな変貌される方久し振りに見ました、これからも重要な人ですね
絶妙な終わり方
「ミッドナイトスワン」同様の世界観
完全にスルーしてたのですが、大好きな「ミッドナイトスワン」の監督作だと知り、急遽観ることにしました。
スルーしなくて良かったです。遅かれ早かれ大ヒットし、結局観ることになったとは思いますが。
ドラマの北川景子さんとはちょっと違いました。上から目線のようで大変恐縮ですが、演技指導が良かったのではないかと感じています。
ラストにモヤモヤする人がいるようですが、個人的にはこれ以上のラストはないと思っています。はっきり描いたらあまりにも救いがなさすぎて辛い。幻想の世界で開花のカットも美しい余韻を残して良かったです。
きちんと解釈できるようにできていますので、どこかで見た「尻切れとんぼでラストに何も描かれてない!観客に丸投げしてる」というような批評は、さすがに監督が気の毒だと思ってしまいました。
芸術や格闘技の絡め方も「ミッドナイトスワン」を思わせ、物語に深みをもたせています。
田中麗奈さんの星崎一家は、裕福なのにちっとも幸せそうじゃない。一方、主人公たちは貧しくずっとギリギリの状態なのに、強い絆で結びついていて幸せな時も。お金が全てじゃないけれど、同時にお金の絶対的な必要性も突きつけられました。
星崎家の娘さんのストーリーは、できればもう少し見たかったと思います。
これを機に、内田監督の作品をもっとチェックしたいと思いました。
悪事に手を染めるということは
原案、脚本、監督を1人で製作した映画。
日本が抱える問題を総まとめにしながらも母が我が子を愛し子供のためになら何でも出来る、いや何でもする。
片や母親の愛情を知らず、いや 知らないなら良いが親により辛い人生を送ってきた人間、裕福で何一つ不自由ない環境でさえ満ち足りず落ちていく人間。
今、日本に蔓延る薬物問題とその根源を舞台として問題点を描いて幸せとは何なのか、どこにあるのか、どう手にするのかを描き出しながらも一度悪事に手を染めれば落ちるいっぽうで結局は不幸のドン底にしか行き場はない。
貧困が不幸にするのか裕福でも幸せだと思えない、堂々巡りなのであります。
それでも真っ当に働くということこそが幸せになるための土俵に上がれるのであるということ。
平凡で幸せな暮らしがあっても楽園というのはこの世にはないのだと思う。
ラストの旅行先が楽園というのはつまりそういうことなのでしょう。
それにしても北川景子は泣く演技が上手いなと感心しました。
妥当な終わり方かな。
子供たちが映える作品
母を、その強さを謳っているようで、本作のキモは子供たちのように感じられてならなかった。
ボロボロになりながら困難な状況を生き抜こうと身を削る二人の女性が、特に母親が主人公だが、その感情をあおるべく唯一無二の存在、子供たちの健気さ、強さ、賢さが作品全体を底支えしていたように思う。
作品のはしばしで何度も登場する苦労する母親を思いやるシーンが、とにかくいじらしい。主演の二人も振り切った演技で天晴であったが、同様に子供たちの目には映らない部分で揺れ動く、巡らせる内面の広がりが繊細とスクリーンには写し出されていたと思う。
コレにノックアウトされず、本作に心を動かされるなどとあり得ない。
バイオリン絡みが特に刺さった。
買い与えられても満面の笑みで大喜びさせない演出に、貧乏なのにこんなものを受け取っていいのか、買ってもらったからにはしくじれないというプレッシャーが垣間見え、子供らしく喜べない様に涙が出た。
あと、森田さんのなりきり加減に圧倒される。
そうそう、ラストについても感想は二分しそうだが、前振りが「パラダイス」だったのでお察しだとひとりごちる。
全247件中、101~120件目を表示
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