ナイトフラワーのレビュー・感想・評価
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本作の結末は賛否が分かれるところだろうが、時代背景を踏まえてなお、このラストにした監督をわたしは評価する
借⾦取りに追われ、⼆⼈の⼦供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜を問わず必死に働きながらも、明⽇⾷べるものにさえ困る⽣活を送っていた。
ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。
夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す――(公式サイトより)。
社会構造の被害者としての貧困層の転落という文脈は、北村匠海主演の「愚か者の身分」と似ているが、こちらはジェンダー的な色彩も帯びる。母性神話的なストーリーも底流するが、どちらかというと家族や絆の表現とみるほうが自然であろう。
本作でも、その美形ゆえみたいなチャプターがいくつかあるくらい、北川景子という女優は稀代の美女だが、演技そのものは一辺倒気味というか、毎度、似たような感情の高ぶりで押しきりつつ「まあ美人だからいいか」みたいなところで納得して観ていたキライあった。本作では、感情の高ぶり一本勝負は鳴りを潜め、疲れ果てて、食うにも困る貧困母を、母としての責任感と、若干の知性のなさと、ある種の諦念が同居する抑制的な演技で、やせ細った美形や後れ毛が、薄幸をより際立たせていた。お国の言葉である関西弁の役どころだったのも奏功したのかもしれない。
ちなみに演技でいうと、カメレオン女優森田望智の格闘家やバンドマン渋谷龍太のいかれた元締めも良かったが、田中麗奈が圧巻だった。事なかれ主義で、精神的にも経済的にも夫の支配下に置かれ、娘を腫れ物のように扱った結果のカタストロフィーを、唯一残った母性だけを駆動させ終決に向かう狂気は凄まじいものがあった。あと子役達がうますぎる。
本作の結末は賛否が分かれるところだろうが、時代背景を踏まえてなお、このラストにした監督をわたしは評価する。
女手一つで育てるということ
北川さんと森田さんの演技良かった 特に森田さん凄かったわ 見終わっ...
四人が幸せになるといいね
とにかく最初から最後までアンハッピー。
部屋の中で四人がニコニコしているシーンが唯一の救いだが、エンディングもこのまま四人で新たな生活で幸せになって欲しいと願う。
渋谷君は母親に対する、田中さんは母親としての温情や愛情ゆえのエンディングだったのかな?
森田望智と子役の娘役がよかった!
なっちゃん
目をそむけないで
娘さんが命より大切なバイオリンをいじめにより、傷つけられ、仕返しに向かう女格闘家に、それをしたらその人たちと一緒になってしまうといさめ、格闘家が「オメー、本当に強いな」と言うシーンを見て、不覚にも涙がこぼれた。本当の強さを見た。
正解はないと思うが、昼時に誇らしく咲き誇るナイトフラワーを見て、バットエンドだと感じた。
現実はかくも厳しく、束の間の幸せは眩しく尊いものと感じた。
咲くタイミング
似た境遇(貧困)だったので刺さる所も多くて子供の頃のことを思い出しながらみました。
小太郎くんを抱き締めてごめん、八つ当たりだったっていう場面をみて
ああ、、これ私がお母さんに言われたかった。抱き締められたかったと思ってしまいそこからずっと涙が止まりませんでした。
給食は本当に救いです。
小春ちゃんの所大号泣です。
いじめ、本当に良くない!
子供は環境によって凄く達観するし聡い子になります。
その小春ちゃんの唯一やりたいバイオリンを続けさせてる夏希は子供にとっていいお母さんだなと思いました。
悪いことが起こった時って本当にたて続きに来ますよね、、、。
窮地に立ってるから考えれる余裕がないし正常な判断が出来ないからどんどん悪いほうに進んじゃうのかなと思いました。
他のレビューで元夫の借金を払う必要はないと書いてあってそうなんだって思いました。
やっぱり学、知識って大事だなって。
夏希もこれを知っていればもう少し楽だっただろうな、、、。
夏希の最初と最後の言葉。
お手洗いに飾られてる絵。
サトウの服。
紫色の海。
夜に咲く花が日中に咲いた。
楽園。
何回かみてに腑に落ちました。
もっと細かいところにも考察出来そう、、
夏希も多摩恵も小春ちゃんも小太郎も海もサトウもみんな本当に演技が上手でした。
小春ちゃん役の子初演技と聞いて感服しました。
監督がいう観た人に委ねるはみんながどうなったのかだけじゃなくて、
“死“はバットエンドだけなのか?
解放でもあるんじゃないかなとも思いました。
ドラッグ密売人というより家族愛です
観ていて辛くなるものの、不穏な雰囲気に飲まれエンディングまであっと...
また観たいと思えない映画
昨今は精神的に追い詰められる映画も多い中、今作はその中でも抜群にキツい映画だった。
お金も無く救いも無いもがき苦しんでいた中で出会った2人がドラックの売人という仕事を始めた事により、一時的に救われてはいたが押し寄せてくる絶望へと進んでいく物語。
脇も含めて役者が皆様お見事でした、特に渋谷さんは初演技とは思えない程にリアルなヤバい奴の空気を纏っていらっしゃったと思います。
ミッドナイトスワンの時も思いましたが音も素晴らしい、ジムで練習中の際にバックミュージックかと思ったらバイオリンの練習をしてたシーンなんかは映画が立体的というか見事にしてやられました。
映画には良い意味でまた観たいと思えない映画があると思っていてそれは心に刺さり過ぎてこれ以上摂取すると身の危険を感じる程その映画が自分に入り込んできてしまうからでありきっと私は何年後もこの映画の事を忘れる事は無いと思います。
最後に蛇足ですが作中に出てくる月下美人の花言葉の中には強い意志や危険な快楽と言った言葉もあるそうでまさにこの映画そのものを表している。
役者さんが素晴らしい
結末は賛否両論あるかもしれないが、どう考えてもハッピーエンドは無理な展開で、だからといって悲惨な末路をまざまざと見せつけられてもしんどい。あちこちにヒントを散りばめ、こちらの想像に委ねる形にしてくれて私は助かった。
北川景子さんの演技をしっかり見たことがなかったが、思っていた以上に演技が上手かった。特に子供に八つ当たりした後に泣きながら抱きしめるところが、あまりに自然で印象的。
森田望智さんの頑張りには脱帽。何かしらの賞にはノミネートされると思う。普段の振る舞いとのギャップが大きく、憑依型の俳優さんなのかなと思った。
佐久間大介さんの役どころが一番不憫で切なかった。元不良というよりは、悲しい生い立ちながらも大切な人を一途に思う温かい青年で、悲哀と慈愛を醸し出す表情が切ない。
渋谷龍太さんは目に狂気をはらんだ物静かな演技だが、あれだけコワモテの手下たちを束ねている男のカリスマ性を体現していたと思う。
役者さんが皆素晴らしいが、特に子役の渡瀬結美さんに驚いた。バイオリンの上手さはもちろん、わがままを言わず母親を助けようとする大人びた姿、同級生にバイオリンの弦を切られて泣きじゃくりながら多摩恵に言った言葉。強烈な印象を残す演技だった。
全編通して『女性の貧困』『母性』『罪と罰』を考えさせられる作品。
家族を守るためなら善悪は無
今回は北川景子さんと森田望智さんのダブル主演ではないだろうか。二人の役作りや白熱した演技が素晴らしかった。特に7キロ増量した森田さんの格闘家姿に圧倒され後半の殴る蹴る締め上げると言った試合は緊張感が計り知れずこちらまで痛みが届いた。
ただ私個人の見解として、ドラッグの売人となり人を不幸にしてまで子供の未来を守りたいだなんて傲慢すぎる。母親だからと何でもしても構わないなんて私だったら良心が保たない。
そういった意味では夏希はかなり精神的に追い込まれていたし、まだ食べられる弁当を捨てる人間や殺伐と暴力が罷り通ってるのだから、それを善悪ではなく愛する者のために生きるのは当たり前なのだ。
長女がこの作品の核だったのかもしれない。母親想いで弟の面倒を見る、でも彼女のヴァイオリンの才能が彼女を狂わせてしまった原因の一つと考えてしまう。クライマックスが切ないなんてもんじゃない、あれは我々鑑賞者が望んだ幻のエピローグなのだ。
渋谷龍太さんが初映画とは思えないくらいカリスマ性があり温度のない不気味なサトウを演じてらっしゃいましたね。
渋川清彦さんは相変わらず怪しい役が似合いますね、田中麗奈さんの表情の抜け感最高でした。
あかんかったわ。
この親子にはなんとかしあわせになってほしいと心から願うほどの不幸の連続。
家族になってほしい、子どもたちを守ってほしいと思える人と出会ってからのしあわせそうなひととき。
このしあわせは犯罪(他人の不幸)の上に成り立っているから、いつまでも続くはずがない。
どういう結末が待っているのか。
途中までとても面白かったのに。
田中麗奈とか渋川清彦とか中途半端に要らないから、主人公ふたりが裏の世界にはまってしまって抜け出せないさまや、もしくはどうやって抜け出していくかを、渋谷龍太の半グレともっと絡ませてしっかりと描いてほしかった。
前半、あれほどお金がない状況を見せていたのに、いくら稼いでるのか、どういう仕組みで稼げているのか、返していくのか、がさっぱりしていて現実味がなくなってしまった。
美人はかわいそうというか、日本に限らず今の時代は正統派美人女優にはあんまり魅力的な役が回ってこないように思っていたが、この映画の北川景子はよかった。べっぴんさんは何をやってもさまになるし、同情してしまう。
子どもが路上でバイオリンの演奏をしてお金を稼いでいるのを見つけてしまったところなんか、泣けて泣けて。
捨てられた弁当を持って帰るのを躊躇ってたのに、薬を拾って(盗って)逃げ出した途端、弁当も持ち去っていく。犯罪に手を染めてしまう瞬間が実にリアルに描かれていただけに、あの終わりかたは残念。あかんかったわ。
それにしても北川景子べっぴんさんやな。
疫病神シリーズ(一作だけやったけど)のユキちゃんもよかったし、ドラマ版のすずさんもよかった。周作さんが小出恵介だったからもう見れる機会がないのが残念。
旅行に行けてますように
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