「感動系かと思ったら考察系だった」ナイトフラワー やあやあさんの映画レビュー(感想・評価)
感動系かと思ったら考察系だった
ラスト5分前までは、いろいろな感情に揺さぶられながら見ていました。
貧困の中でも我が子を守ろうとする母の愛だったり、最近流行りのシスターフッドだったり、タマエ役のどこから見ても格闘家?という迫力だったり。
(最初、本物の女子プロレスラーの人が役者をやったのかと思った)
最近血の流れる映画が多いなぁと目を閉じてやり過ごすこともありました。
たとえ映画の中であっても、たとえ職業としての格闘であっても、血や暴力は苦手。
でも、それを上回る、自分は地の底へ落ちようとも子供達にはそれなりの生活をと望む夏希の気持ちが、その行動は間違ってるんだけれども、正しいとか間違ってるとか何様がジャッジするんだよという親の気持ちが伝わってとても切なくなりました。
犯罪によって得たお金であっても、それによって子供たちにきちんとした食事や生活を与えることができた喜び。夏希の満ち足りた笑顔を外野が裁けるのか。
・・・としんみり考えていましたが!が!!
あのラストは何?あの銃声は何?ボコボコにされたタマエが元気に旅行に加わるのは?
っと、感動の余韻は消し飛んで「???」だけを抱えて映画館を後にしました。
鑑賞後、みなさんの考察も読みました。
それで出した私なりの結末は、タマエはボコボコの末に死に、あの銃声で子供たちも死に、海くんは死んで山に捨てられ(純愛報われてほしかった!)、夏希だけ生き残って十字架を背負って生きていく。
みんな笑顔での旅支度は夏希の妄想の中の出来事。なぜならナイトフラワーは夜に咲く花、ラストで昼間に咲いていたのはこれは妄想である示唆なのよ、という悲しい悲しい結末??
冒頭での飲み屋のトイレは現在の夏希でうたた寝して「行ってはだめ!」というのは過去を思い出して出たセリフ、それ以後は過去をさかのぼって描いている、か??
やっぱり、犯罪でお金を得といて何の罰も与えずみんなハッピーエンドというのは収まりが悪いんでしょうかね。
それならそれでいいんですけれど(だいぶ悲しいが)、もうちょっとヒントをちりばめるサービスがほしい。でないと、鑑賞後もモヤモヤします。
推理力が乏しいわりにははっきりさせたい性分の私にはやや不向きだったかも。
みなさんの考察を読まなかったら正直なーんにも分かりませんでした笑
3つの質問も教えてくれよー。
それにしても、最近は貧困を扱う作品が多いですね。
社会全体が貧困に傾いた現代では、ぱーっと景気のいい作品はもう作られることも見ることもないんでしょうかね。寂しい。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
